Q地域で今年収穫されるレモンの重さの母平均 $m$ が過去の平均110gより軽いかどうかを有意水準5%で仮説検定する問題です。帰無仮説、対立仮説を設定し、標本平均に基づいて帰無仮説が棄却されるかどうかを判断します。具体的には、正規分布に従う標本平均を用いて、確率 $P(\overline{W} \le 108.2)$ を計算し、その値をパーセント表示したものが有意水準5%より小さいかどうかを判断します。

確率論・統計学仮説検定母平均正規分布有意水準標本平均
2025/8/6

1. 問題の内容

Q地域で今年収穫されるレモンの重さの母平均 mm が過去の平均110gより軽いかどうかを有意水準5%で仮説検定する問題です。帰無仮説、対立仮説を設定し、標本平均に基づいて帰無仮説が棄却されるかどうかを判断します。具体的には、正規分布に従う標本平均を用いて、確率 P(W108.2)P(\overline{W} \le 108.2) を計算し、その値をパーセント表示したものが有意水準5%より小さいかどうかを判断します。

2. 解き方の手順

* **サ**: 対立仮説は帰無仮説を否定する仮説なので、m<110m<110 となります。
* **シ**: 標本の大きさ400は十分に大きいので、中心極限定理より、標本平均 W\overline{W} は近似的に正規分布 N(m,σ2n)N(m, \frac{\sigma^2}{n}) に従います。ここで、mmは母平均、σ\sigmaは母標準偏差、nnは標本の大きさです。問題文より、m=110m=110 (帰無仮説)、σ=20\sigma=20n=400n=400 なので、W\overline{W}N(110,202400)=N(110,1)N(110, \frac{20^2}{400}) = N(110, 1) に従います。
* **スセソタ**: P(W108.2)P(\overline{W} \le 108.2) を計算します。W\overline{W} を標準化すると、Z=Wmσ2n=W1101=W110Z = \frac{\overline{W} - m}{\sqrt{\frac{\sigma^2}{n}}} = \frac{\overline{W} - 110}{\sqrt{1}} = \overline{W} - 110 となります。
したがって、P(W108.2)=P(Z108.2110)=P(Z1.8)P(\overline{W} \le 108.2) = P(Z \le 108.2 - 110) = P(Z \le -1.8) です。
標準正規分布表を用いると、P(Z1.8)0.0359P(Z \le -1.8) \approx 0.0359 となります。
* **チ**: 0.0359 をパーセント表示すると 3.59% になります。これは有意水準 5% より小さいです。したがって、帰無仮説は棄却されます。
* **ツ**: 帰無仮説が棄却されたので、対立仮説である「母平均は110gより軽い」が支持されます。

3. 最終的な答え

* サ:m<110m<110
* シ:N(110,1)N(110, 1)
* スセソタ:0.03590.0359
* チ:小さい
* ツ:軽い

「確率論・統計学」の関連問題

10本のバラを3人に分配する方法の数を求めます。 (1) 1本ももらわない人がいても良い場合 (2) どの人も少なくとも1本はもらう場合

組み合わせ重複組合せ場合の数
2025/8/6

表が出る確率が4割のコインを5回トスしたとき、ちょうど1回だけ表が出る確率を求めます。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

あるコインは表が出る確率が4割(0.4)です。このコインを5回投げたとき、表がちょうど1回だけ出る確率を計算します。

確率二項分布確率質量関数
2025/8/6

袋の中に赤玉6個、白玉2個が入っている。 (1) 玉を1個取り出して色を確認して袋に戻す、という試行を3回繰り返すとき、白玉が1回以上出る確率を求める。 (2) 3個の玉を同時に取り出すとき、少なくと...

確率反復試行組み合わせ期待値
2025/8/6

表が出る確率が6割(0.6)であるゆがんだコインを5回トスするとき、表がちょうど2回出る確率を求める。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

表が出る確率が0.6のゆがんだコインを5回トスするとき、表が2回出る確率を求めます。

確率二項分布確率質量関数組み合わせ
2025/8/6

10本のくじがあり、そのうち2本が当たりである。 (1) 2本のくじを順番に引くとき、少なくとも1回はずれが出る確率を求める。ただし、引いたくじは毎回元に戻す。 (2) 2本のくじを同時に引くとき、は...

確率くじ組み合わせ余事象
2025/8/6

(1) サイコロを3回投げたとき、2の倍数の目が1回だけ出る確率を求めます。 (2) 10個の製品の中に不良品が2個含まれています。この中から3個取り出すとき、不良品が1個以上含まれる確率を求めます。

確率組み合わせサイコロ不良品
2025/8/6

10本のくじがあり、そのうち4本が当たりである。 (1) 2本のくじを順番に引くとき、少なくとも1回当たりが出る確率を求める。ただし、引いたくじは毎回元に戻す。 (2) 2本のくじを同時に引くとき、当...

確率組み合わせ独立事象排反事象
2025/8/6

袋の中に赤玉が4個、白玉が4個入っている。 (1) 1個取り出して色を確認して袋に戻すことを3回繰り返すとき、白玉が1回以上出る確率を求めよ。 (2) 3個の玉を同時に取り出すとき、少なくとも1個が白...

確率確率分布反復試行組み合わせ
2025/8/6