1つのサイコロを3回繰り返し投げ、出た目をそれぞれ$x_1, x_2, x_3$とする。 $A = \sqrt{x_1}, B = \sqrt{x_1x_2}, C = \sqrt{x_1x_2x_3}$とおく。$A, B, C$の3つの値のうち、整数であるものの個数を$X$とする。 (i) $X=3$となる確率を求めよ。 (ii) $X=2$となる確率を求めよ。 (iii) $X=0$となる確率を求めよ。 (i), (ii), (iii)の結果を用いて、$X=1$となる確率を求めよ。 $X$の期待値を求めよ。

確率論・統計学確率期待値サイコロ場合の数
2025/8/6

1. 問題の内容

1つのサイコロを3回繰り返し投げ、出た目をそれぞれx1,x2,x3x_1, x_2, x_3とする。
A=x1,B=x1x2,C=x1x2x3A = \sqrt{x_1}, B = \sqrt{x_1x_2}, C = \sqrt{x_1x_2x_3}とおく。A,B,CA, B, Cの3つの値のうち、整数であるものの個数をXXとする。
(i) X=3X=3となる確率を求めよ。
(ii) X=2X=2となる確率を求めよ。
(iii) X=0X=0となる確率を求めよ。
(i), (ii), (iii)の結果を用いて、X=1X=1となる確率を求めよ。
XXの期待値を求めよ。

2. 解き方の手順

(i) X=3X=3となるのは、A,B,CA, B, C全てが整数となるときである。つまり、x1,x1x2,x1x2x3x_1, x_1x_2, x_1x_2x_3が全て平方数となれば良い。
x1x_1が平方数である必要があるから、x1=1,4x_1 = 1, 4である。
- x1=1x_1 = 1のとき、x2x_2が平方数である必要があるから、x2=1,4x_2 = 1, 4である。
- x2=1x_2 = 1のとき、x3x_3が平方数である必要があるから、x3=1,4x_3 = 1, 4である。
- x2=4x_2 = 4のとき、4x34x_3が平方数である必要があるから、x3=1,4x_3 = 1, 4である。
- x1=4x_1 = 4のとき、4x24x_2が平方数である必要があるから、x2=1,4x_2 = 1, 4である。
- x2=1x_2 = 1のとき、4x34x_3が平方数である必要があるから、x3=1,4x_3 = 1, 4である。
- x2=4x_2 = 4のとき、16x316x_3が平方数である必要があるから、x3=1,4x_3 = 1, 4である。
したがって、X=3X=3となるのは、(x1,x2,x3)=(1,1,1),(1,1,4),(1,4,1),(1,4,4),(4,1,1),(4,1,4),(4,4,1),(4,4,4)(x_1, x_2, x_3) = (1, 1, 1), (1, 1, 4), (1, 4, 1), (1, 4, 4), (4, 1, 1), (4, 1, 4), (4, 4, 1), (4, 4, 4)の8通りである。
サイコロの目の出方は63=2166^3 = 216通りなので、X=3X=3となる確率は8216=127\frac{8}{216} = \frac{1}{27}である。
(ii) X=2X=2となるのは、A,B,CA, B, Cのうち2つが整数となるときである。
- A,BA, Bが整数で、CCが整数でないとき:x1x_1x1x2x_1x_2が平方数で、x1x2x3x_1x_2x_3が平方数でない。
x1,x2x_1, x_2は平方数である必要がある。したがって、x1=1,4x_1 = 1, 4x2=1,4x_2 = 1, 4である。
x3x_3は平方数でない数なので、x3=2,3,5,6x_3 = 2, 3, 5, 6である。
x1=1,x2=1x_1 = 1, x_2 = 1のとき、x3=2,3,5,6x_3 = 2, 3, 5, 6
x1=1,x2=4x_1 = 1, x_2 = 4のとき、x3=2,3,5,6x_3 = 2, 3, 5, 6
x1=4,x2=1x_1 = 4, x_2 = 1のとき、x3=2,3,5,6x_3 = 2, 3, 5, 6
x1=4,x2=4x_1 = 4, x_2 = 4のとき、x3=2,3,5,6x_3 = 2, 3, 5, 6
このパターンは4×4=164 \times 4 = 16通り。
- A,CA, Cが整数で、BBが整数でないとき:x1x_1x1x2x3x_1x_2x_3が平方数で、x1x2x_1x_2が平方数でない。
x1x_1が平方数であるから、x1=1,4x_1 = 1, 4である。
x1=1x_1 = 1のとき、x2x3x_2x_3が平方数だがx2x_2が平方数でない。
x2=2,3,5,6x_2 = 2, 3, 5, 6のとき、x3=2,3,5,6x_3 = 2, 3, 5, 6で、x2x3x_2x_3が平方数。
x2x3x_2x_3が平方数になるのは、x2=2,x3=2x_2 = 2, x_3 = 2, x2=3,x3=3x_2=3, x_3 = 3, x2=5,x3=5x_2=5, x_3 = 5, x2=6,x3=6x_2=6, x_3 = 6のとき。
x1=4x_1 = 4のとき、4x2x34x_2x_3が平方数だが、4x24x_2が平方数でない。
このパターンは4×4=164 \times 4 = 16通り。
- B,CB, Cが整数で、AAが整数でないとき:x1x2x_1x_2x1x2x3x_1x_2x_3が平方数で、x1x_1が平方数でない。
x1x_1は平方数でないので、x1=2,3,5,6x_1 = 2, 3, 5, 6である。
x2x_2平方数x1\frac{平方数}{x_1}なので、x1x2x_1x_2が平方数となる必要がある。
x1x2x_1x_2が平方数だから、x1x2x3x_1x_2x_3が平方数になるには、x3x_3が平方数でないといけない。
しかし、x1x2x_1x_2が平方数のとき、x3=1,4x_3 = 1, 4。つまり、x3x_3は平方数である。
これはありえない。
したがって、X=2X=2となるのは、1616通りなので、確率は16/216=2/2716/216 = 2/27
(iii) X=0X=0となるのは、A,B,CA, B, C全てが整数でないときである。
X=3X=3となる確率は1/271/27, X=2X=2となる確率は2/272/27.
X=0,1,2,3X=0, 1, 2, 3となる確率の和は1なので、P(X=0)+P(X=1)+2/27+1/27=1P(X=0) + P(X=1) + 2/27 + 1/27 = 1.
P(X=0)+P(X=1)=24/27=8/9P(X=0) + P(X=1) = 24/27 = 8/9
AAが整数にならないのはx1=2,3,5,6x_1 = 2, 3, 5, 6.
AAが整数にならない確率は4/6=2/34/6=2/3
X=0X=0のとき、x1x_1が平方数でないので、x1=2,3,5,6x_1=2,3,5,6.
x1=2x_1 = 2のとき,B=2x2,C=2x2x3B = \sqrt{2x_2}, C = \sqrt{2x_2x_3}がともに整数でない。
x1=3x_1=3のとき,B=3x2,C=3x2x3B = \sqrt{3x_2}, C = \sqrt{3x_2x_3}がともに整数でない。
x1=5x_1=5のとき,B=5x2,C=5x2x3B = \sqrt{5x_2}, C = \sqrt{5x_2x_3}がともに整数でない。
x1=6x_1=6のとき,B=6x2,C=6x2x3B = \sqrt{6x_2}, C = \sqrt{6x_2x_3}がともに整数でない。
X=0X=0となる確率は130216=65108\frac{130}{216} = \frac{65}{108}
X=1X=1となる確率は112722765108=1084865108=311081 - \frac{1}{27} - \frac{2}{27} - \frac{65}{108} = \frac{108 - 4 - 8 - 65}{108} = \frac{31}{108}
XXの期待値は0×65108+1×31108+2×227+3×127=31108+16108+12108=591080 \times \frac{65}{108} + 1 \times \frac{31}{108} + 2 \times \frac{2}{27} + 3 \times \frac{1}{27} = \frac{31}{108} + \frac{16}{108} + \frac{12}{108} = \frac{59}{108}

3. 最終的な答え

(i) X=3となる確率は 127\frac{1}{27}
(ii) X=2となる確率は 227\frac{2}{27}
(iii) X=0となる確率は 65108\frac{65}{108}
X=1となる確率は 31108\frac{31}{108}
Xの期待値は 59108\frac{59}{108}

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