実数全体 $R$ から $R$ への写像 $f(x)=x^2$ と、実数集合 $S_1 = \{x \in R | x \le 0\}$ が与えられています。 (1) $S_1$ の補集合 $S_1^c$ の像 $f(S_1^c)$ を求めます。 (2) $S_1$ の像 $f(S_1)$ の補集合 $(f(S_1))^c$ を求めます。

解析学写像実数集合補集合関数
2025/8/6

1. 問題の内容

実数全体 RR から RR への写像 f(x)=x2f(x)=x^2 と、実数集合 S1={xRx0}S_1 = \{x \in R | x \le 0\} が与えられています。
(1) S1S_1 の補集合 S1cS_1^c の像 f(S1c)f(S_1^c) を求めます。
(2) S1S_1 の像 f(S1)f(S_1) の補集合 (f(S1))c(f(S_1))^c を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
まず、S1cS_1^c を求めます。S1S_1 は0以下の実数全体なので、S1cS_1^c は0より大きい実数全体、つまり、S1c={xRx>0}S_1^c = \{x \in R | x > 0\} です。
次に、f(S1c)f(S_1^c) を求めます。S1cS_1^c の要素 xx に対して、f(x)=x2f(x) = x^2 なので、f(S1c)f(S_1^c) は、x>0x > 0 を満たす xx についての x2x^2 全体です。x>0x>0 ならば x2>0x^2>0 であり、任意の正の実数 yy に対して、x=yx = \sqrt{y} とすれば x>0x>0 かつ x2=yx^2=y となります。したがって、f(S1c)={yRy>0}f(S_1^c) = \{y \in R | y > 0\} です。
(2)
まず、f(S1)f(S_1) を求めます。S1S_1 は0以下の実数全体なので、S1={xRx0}S_1 = \{x \in R | x \le 0\} です。S1S_1 の要素 xx に対して、f(x)=x2f(x) = x^2 なので、f(S1)f(S_1) は、x0x \le 0 を満たす xx についての x2x^2 全体です。x0x \le 0 ならば x20x^2 \ge 0 であり、x=0x=0 のとき x2=0x^2=0 となり、負の数 xx に対して x2>0x^2>0 となります。したがって、f(S1)={yRy0}f(S_1) = \{y \in R | y \ge 0\} です。
次に、(f(S1))c(f(S_1))^c を求めます。(f(S1))(f(S_1)) は0以上の実数全体なので、(f(S1))c(f(S_1))^c は0より小さい実数全体、つまり、(f(S1))c={yRy<0}(f(S_1))^c = \{y \in R | y < 0\} です。

3. 最終的な答え

(1)
正解: f(S1c)={xRx>0}f(S_1^c) = \{x \in R | x > 0\}
その理由: S1c={xRx>0}S_1^c = \{x \in R | x > 0\} であり、x>0x > 0 ならば f(x)=x2>0f(x) = x^2 > 0 であり、任意の y>0y > 0 に対して x=yx = \sqrt{y} とおくと x>0x > 0 かつ f(x)=yf(x) = y となるから。
(2)
正解: (f(S1))c={xRx<0}(f(S_1))^c = \{x \in R | x < 0\}
その理由: f(S1)={xRx0}f(S_1) = \{x \in R | x \ge 0\} であり、f(S1)f(S_1) の補集合は0より小さい実数全体だから。

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