写像 $f: S \rightarrow T$ と $g: T \rightarrow U$ が与えられ、$U_1 \subset U$ とする。このとき、以下の等式を証明する必要がある。 $(g \circ f)^{-1}(U_1) = f^{-1}(g^{-1}(U_1))$

代数学写像集合逆像写像の合成証明
2025/8/6

1. 問題の内容

写像 f:STf: S \rightarrow Tg:TUg: T \rightarrow U が与えられ、U1UU_1 \subset U とする。このとき、以下の等式を証明する必要がある。
(gf)1(U1)=f1(g1(U1))(g \circ f)^{-1}(U_1) = f^{-1}(g^{-1}(U_1))

2. 解き方の手順

この等式を証明するために、以下の2つの包含関係を示す。
(1) (gf)1(U1)f1(g1(U1))(g \circ f)^{-1}(U_1) \subset f^{-1}(g^{-1}(U_1))
(2) f1(g1(U1))(gf)1(U1)f^{-1}(g^{-1}(U_1)) \subset (g \circ f)^{-1}(U_1)
(1) の証明:任意の a(gf)1(U1)a \in (g \circ f)^{-1}(U_1) をとる。定義より、
(gf)(a)U1(g \circ f)(a) \in U_1
これは g(f(a))U1g(f(a)) \in U_1 を意味する。
公式②を用いると、f(a)g1(U1)f(a) \in g^{-1}(U_1) である。
公式③を用いると、af1(g1(U1))a \in f^{-1}(g^{-1}(U_1)) である。
よって、(gf)1(U1)f1(g1(U1))(g \circ f)^{-1}(U_1) \subset f^{-1}(g^{-1}(U_1)) が示された。
(2) の証明:任意の γf1(g1(U1))\gamma \in f^{-1}(g^{-1}(U_1)) をとる。定義より、f(γ)g1(U1)f(\gamma) \in g^{-1}(U_1) である。
定義より、g(f(γ))U1g(f(\gamma)) \in U_1 である。
これは (gf)(γ)U1(g \circ f)(\gamma) \in U_1 を意味する。
公式①を用いると、γ(gf)1(U1)\gamma \in (g \circ f)^{-1}(U_1) である。
よって、f1(g1(U1))(gf)1(U1)f^{-1}(g^{-1}(U_1)) \subset (g \circ f)^{-1}(U_1) が示された。
上記(1),(2)より、
(gf)1(U1)=f1(g1(U1))(g \circ f)^{-1}(U_1) = f^{-1}(g^{-1}(U_1))

3. 最終的な答え

(gf)1(U1)=f1(g1(U1))(g \circ f)^{-1}(U_1) = f^{-1}(g^{-1}(U_1))

「代数学」の関連問題

複素数 $\alpha$ と $\beta$ が、条件 $\alpha^2 + \beta^2 = -\alpha\beta$ と $|\alpha + \beta| = 3$ を満たしている。 (1...

複素数偏角絶対値五角形複素数平面
2025/8/7

問題は大きく分けて2つあります。1つ目は文字式のルールに従って式を書き換える問題、そして文字に値を代入して式の値を求める問題、そして文字式を計算する問題です。具体的には以下の通りです。 * 1.(...

文字式式の計算代入分配法則同類項
2025/8/7

与えられた複数の数式について、計算を行い、式を簡単にせよ。問題は全部で14問あります。

式の計算多項式分数式展開因数分解計算
2025/8/7

初項3、公比$r$の等比数列$\{a_n\}$があり、$a_4 = -24$である。数列$\{b_n\}$があり、その初項から第$n$項までの和を$S_n$とすると、$S_n = \frac{1}{2...

数列等比数列等差数列絶対値不等式
2025/8/7

(1) $4 \times x \times x - y \div 2$ を、$\times$ と $\div$ の記号を使わずに表す。 (2) $\frac{3a^2 - 1}{b}$ を、$\ti...

式の計算文字式数量関係
2025/8/7

複素数 $\alpha$, $\beta$ が条件 $\alpha^2 + \beta^2 = -\alpha\beta$ と $|\alpha + \beta| = 3$ を満たしているとき、以下の...

複素数偏角絶対値二次方程式
2025/8/7

3桁の自然数Xがあり、各桁の数字の和は15です。Xの百の位と一の位の数字を入れ替えて作った数をYとすると、XからYを引いた値は396です。Xの十の位の数が7であるとき、Xを求めよ。

連立方程式自然数桁の数字方程式
2025/8/7

実数 $x$ について、不等式 $|2x + 4| - |x - 4| > 0$ を解く問題です。

絶対値不等式場合分け
2025/8/7

連続する2つの自然数があり、それぞれの2乗の和が365になる。この2つの自然数を求める。

二次方程式整数因数分解方程式
2025/8/7

与えられた複数の数式を計算し、最も簡単な形に整理する問題です。

式の計算分配法則同類項
2025/8/7