1000人の集団のうち5人がウイルスに感染している。検査方法Aは、感染していない人を「感染している」と判定する確率が $\frac{3}{1000}$ であり、感染している人を「感染していない」と判定する確率が $\frac{1}{1000}$ である。 (1) この集団から1人を検査方法Aで調べたとき、「感染している」と判定される確率を求める。 (2) この集団から1人を検査方法Aで調べたとき、「感染している」と判定された。この人が実際には感染していない確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率ベイズの定理
2025/8/6

1. 問題の内容

1000人の集団のうち5人がウイルスに感染している。検査方法Aは、感染していない人を「感染している」と判定する確率が 31000\frac{3}{1000} であり、感染している人を「感染していない」と判定する確率が 11000\frac{1}{1000} である。
(1) この集団から1人を検査方法Aで調べたとき、「感染している」と判定される確率を求める。
(2) この集団から1人を検査方法Aで調べたとき、「感染している」と判定された。この人が実際には感染していない確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) 「感染している」と判定される確率を求める。
全確率は、感染していない人が「感染している」と判定される確率と、感染している人が「感染している」と判定される確率の和である。
感染していない人は995人である。感染していない人が「感染している」と判定される確率は、9951000×31000\frac{995}{1000} \times \frac{3}{1000} である。
感染している人は5人である。感染している人が「感染している」と判定される確率は、51000×(111000)=51000×9991000\frac{5}{1000} \times (1 - \frac{1}{1000}) = \frac{5}{1000} \times \frac{999}{1000} である。
したがって、「感染している」と判定される確率は、
P(感染していると判定)=9951000×31000+51000×9991000=2985+49951000000=79801000000=798100000=39950000P(\text{感染していると判定}) = \frac{995}{1000} \times \frac{3}{1000} + \frac{5}{1000} \times \frac{999}{1000} = \frac{2985 + 4995}{1000000} = \frac{7980}{1000000} = \frac{798}{100000} = \frac{399}{50000}
(2) 「感染している」と判定された人が、実際には感染していない確率を求める。これは条件付き確率である。
P(感染していない感染していると判定)=P(感染していない感染していると判定)P(感染していると判定)P(\text{感染していない} | \text{感染していると判定}) = \frac{P(\text{感染していない} \cap \text{感染していると判定})}{P(\text{感染していると判定})}
P(感染していない感染していると判定)=9951000×31000=29851000000P(\text{感染していない} \cap \text{感染していると判定}) = \frac{995}{1000} \times \frac{3}{1000} = \frac{2985}{1000000}
P(感染していると判定)=79801000000P(\text{感染していると判定}) = \frac{7980}{1000000}
P(感染していない感染していると判定)=2985/10000007980/1000000=29857980=5971596=199532P(\text{感染していない} | \text{感染していると判定}) = \frac{2985/1000000}{7980/1000000} = \frac{2985}{7980} = \frac{597}{1596} = \frac{199}{532}

3. 最終的な答え

(1) 39950000\frac{399}{50000}
(2) 199532\frac{199}{532}

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