実数 $a$, $b$ に関する条件 $p$ と $q$ が以下のように定義されている。 $p: (a+b)^2 + (a-2b)^2 < 5$ $q: |a+b| < 1$ または $|a-2b| < 2$ (1) 命題「$q \implies p$」に対する反例となっているものを選択する。 (2) 命題「$p \implies q$」の対偶を選択する。 (3) $p$ は $q$ であるための何条件かを選択する。

代数学命題論理絶対値不等式
2025/8/7

1. 問題の内容

実数 aa, bb に関する条件 ppqq が以下のように定義されている。
p:(a+b)2+(a2b)2<5p: (a+b)^2 + (a-2b)^2 < 5
q:a+b<1q: |a+b| < 1 または a2b<2|a-2b| < 2
(1) 命題「q    pq \implies p」に対する反例となっているものを選択する。
(2) 命題「p    qp \implies q」の対偶を選択する。
(3) ppqq であるための何条件かを選択する。

2. 解き方の手順

(1) q    pq \implies p の反例は、qq が真で pp が偽であるような (a,b)(a, b) の組である。
- (a,b)=(0,0)(a, b) = (0, 0) のとき、0+0=0<1|0+0| = 0 < 1 かつ 02(0)=0<2|0-2(0)| = 0 < 2 より qq は真。また、(0+0)2+(02(0))2=0<5(0+0)^2 + (0-2(0))^2 = 0 < 5 より pp は真。
- (a,b)=(1,0)(a, b) = (1, 0) のとき、1+0=11|1+0| = 1 \nless 1 かつ 12(0)=1<2|1-2(0)| = 1 < 2 より qq は真。また、(1+0)2+(12(0))2=1+1=2<5(1+0)^2 + (1-2(0))^2 = 1 + 1 = 2 < 5 より pp は真。
- (a,b)=(0,1)(a, b) = (0, 1) のとき、0+1=11|0+1| = 1 \nless 1 かつ 02(1)=22|0-2(1)| = 2 \nless 2 より qq は偽。
- (a,b)=(1,1)(a, b) = (1, 1) のとき、1+1=21|1+1| = 2 \nless 1 かつ 12(1)=1=1<2|1-2(1)| = |-1| = 1 < 2 より qq は真。また、(1+1)2+(12(1))2=4+1=55(1+1)^2 + (1-2(1))^2 = 4 + 1 = 5 \nless 5 より pp は偽。
したがって、(a,b)=(1,1)(a, b) = (1, 1)q    pq \implies p の反例である。
(2) 命題 p    qp \implies q の対偶は ¬q    ¬p\neg q \implies \neg p である。
¬q\neg q は「a+b1|a+b| \geq 1 かつ a2b2|a-2b| \geq 2」である。
¬p\neg p は「(a+b)2+(a2b)25(a+b)^2 + (a-2b)^2 \geq 5」である。
したがって、対偶は「a+b1|a+b| \geq 1 かつ a2b2    (a+b)2+(a2b)25|a-2b| \geq 2 \implies (a+b)^2 + (a-2b)^2 \geq 5」である。
(3) p:(a+b)2+(a2b)2<5p: (a+b)^2 + (a-2b)^2 < 5
q:a+b<1q: |a+b| < 1 または a2b<2|a-2b| < 2
p    qp \implies q が成り立つか確認する。
(a+b)2+(a2b)2<5(a+b)^2 + (a-2b)^2 < 5 を展開すると、a2+2ab+b2+a24ab+4b2<5a^2+2ab+b^2 + a^2-4ab+4b^2 < 5 より、2a22ab+5b2<52a^2-2ab+5b^2 < 5 となる。
a+b<1|a+b| < 1 かつ a2b<2|a-2b| < 2 ならば、pp が成り立つ。
例えば、(a,b)=(0,0)(a,b)=(0,0)のとき、ppは成り立つ。
a=2,b=0a=2, b=0のとき、a+b=2>1|a+b|=2>1かつ、a2b=2|a-2b|=2なので、qqは成り立たない。一方、pp(2)2+(2)2=8>5(2)^2+(2)^2=8>5となり、成り立たない。
q    pq \implies p は成り立たない場合がある。 例えば、a=1,b=1a=1, b=1とするとqqは成り立つ(a2b=1<2|a-2b|=1<2)が、pp(1+1)2+(12)2=4+1=5(1+1)^2+(1-2)^2=4+1=5より成り立たない。
qqが成り立つからといって、ppが必ず成り立つわけではないので、必要条件ではない。
ppが成り立つからといって、qqが必ず成り立つわけではないので、十分条件ではない。
したがって、ppqqであるための必要条件でも十分条件でもない。

3. 最終的な答え

チ: 3
ツ: 4
テ: 7
ト: 3

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