実数 $x, y$ について、命題Q: $xy < |x| + |y|$ と命題R: $|x| < 1$ または $|y| < 1$ が与えられています。RがQであるための必要条件、十分条件、必要十分条件のいずれであるかを問う問題です。

代数学不等式命題必要条件十分条件絶対値
2025/8/9

1. 問題の内容

実数 x,yx, y について、命題Q: xy<x+yxy < |x| + |y| と命題R: x<1|x| < 1 または y<1|y| < 1 が与えられています。RがQであるための必要条件、十分条件、必要十分条件のいずれであるかを問う問題です。

2. 解き方の手順

まず、RがQであるための十分条件かどうかを調べます。つまり、「RならばQ」が成り立つかどうかを調べます。
x<1|x| < 1 または y<1|y| < 1 が成り立つと仮定します。
場合1: x<1|x| < 1 の場合、x=a|x| = a とおくと、0a<10 \le a < 1 となります。
このとき、xy<x+yxy < |x| + |y| が成り立つかどうかを考えます。xy<a+yxy < a + |y| となります。
もし、xxyyがともに負で、yyが十分に小さい場合(例えば、x=0.5,y=100x = -0.5, y = -100)、
xy=50xy = 50 となり、 x+y=0.5+100=100.5|x| + |y| = 0.5 + 100 = 100.5 となるので、xy<x+yxy < |x| + |y| は成り立ちます。
しかし、x=0.5,y=100x = 0.5, y = 100 の場合、xy=50xy = 50 となり、x+y=0.5+100=100.5|x| + |y| = 0.5 + 100 = 100.5 となるので、xy<x+yxy < |x| + |y| は成り立ちます。
x=0.5x = 0.5 のとき、0.5y<0.5+y0.5 y < 0.5 + |y| つまり、0.5yy<0.50.5y - |y| < 0.5 となります。
y>0y > 0 なら、0.5yy=0.5y<0.50.5 y - y = -0.5y < 0.5 なので、y>1y > -1
y<0y < 0 なら、0.5y(y)=1.5y<0.50.5 y - (-y) = 1.5 y < 0.5 なので、y<13y < \frac{1}{3}
次に、RがQであるための必要条件かどうかを調べます。つまり、「QならばR」が成り立つかどうかを調べます。
言い換えると、「QでないならばRでない」が成り立つかどうかを調べます。
Qでないとは、xyx+yxy \ge |x| + |y| ということです。
Rでないとは、x1|x| \ge 1 かつ y1|y| \ge 1 ということです。
x1|x| \ge 1 かつ y1|y| \ge 1 ならば、xyx+yxy \ge |x| + |y| が成り立つかどうかを調べます。
例えば、x=2,y=3x = 2, y = 3 とすると、xy=6,x+y=2+3=5xy = 6, |x| + |y| = 2 + 3 = 5 なので、xy>x+yxy > |x| + |y| となります。
x=2,y=3x = -2, y = -3 とすると、xy=6,x+y=2+3=5xy = 6, |x| + |y| = 2 + 3 = 5 なので、xy>x+yxy > |x| + |y| となります。
x=2,y=3x = 2, y = -3 とすると、xy=6,x+y=2+3=5xy = -6, |x| + |y| = 2 + 3 = 5 なので、xy<x+yxy < |x| + |y| となります。
xyx+yxy \ge |x| + |y| が必ずしも成り立つとは限りません。
x=2,y=3x = 2, y = -3とすると、xy=6xy = -6, x+y=5|x| + |y| = 5 で、xy<x+yxy < |x| + |y| が成り立ちます。
このとき、x1|x| \ge 1 かつ y1|y| \ge 1 も成り立ちます。
つまり、「QでないならばRでない」は成り立ちません。したがって、RはQであるための必要条件ではありません。
しかし、例えば x=100,y=100x=100, y=100のとき、 xy=10000xy=10000, x+y=200|x|+|y|=200 なので、xy>x+yxy > |x|+|y| となり、Qは成り立ちません。
このとき、x<1|x|<1 または y<1|y|<1 は成り立たないので、Rも成り立ちません。
x=100,y=100x=100, y=-100のとき、xy=10000xy = -10000, x+y=200|x|+|y|=200 なので、xy<x+yxy < |x|+|y| となり、Qは成り立ちます。
このとき、x<1|x|<1 または y<1|y|<1 は成り立たないので、Rは成り立ちません。
RはQであるための十分条件でも必要条件でもありません。

3. 最終的な答え

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