実数 $p$ に対して、$f(x) = x^3 - 3x^2 + p$ という関数が与えられています。 (1) $f(x)$ の増減を調べ、$f(x)$ の極値を求めます。 (2) 方程式 $f(x) = 0$ が異なる3個の実数解をもつとき、$p$ の取り得る値の範囲を求めます。 (3) $f(1) = 0$ のとき、$p$ が(2)で求めた範囲にあることを示します。 (4) (3) のとき、方程式 $f(x) = 0$ の $1$ 以外の実数解を $\alpha, \beta (\alpha < 1 < \beta)$ とするとき、$\alpha + \beta$ と $\alpha \beta$ の値を求めます。 (5) (4) のとき、$\alpha \le x \le 1$ において $x$ 軸と曲線 $y = f(x)$ で囲まれた部分の面積を $S_1$ とし、$1 \le x \le \beta$ において $x$ 軸と曲線 $y = f(x)$ で囲まれた部分の面積を $S_2$ とするとき、$S_1 = S_2$ となることを示します。
2025/8/7
1. 問題の内容
実数 に対して、 という関数が与えられています。
(1) の増減を調べ、 の極値を求めます。
(2) 方程式 が異なる3個の実数解をもつとき、 の取り得る値の範囲を求めます。
(3) のとき、 が(2)で求めた範囲にあることを示します。
(4) (3) のとき、方程式 の 以外の実数解を とするとき、 と の値を求めます。
(5) (4) のとき、 において 軸と曲線 で囲まれた部分の面積を とし、 において 軸と曲線 で囲まれた部分の面積を とするとき、 となることを示します。
2. 解き方の手順
(1) の増減と極値の計算:
を計算し、 となる を求め、増減表を作成します。
となるのは のときです。
のとき
のとき
のとき
したがって、 で極大値 , で極小値 をとります。
(2) が異なる3個の実数解を持つ条件:
が異なる3個の実数解を持つためには、極大値と極小値の積が負であることが必要です。
つまり、 である必要があります。
(3) のとき、 が(2)で求めた範囲にあることの証明:
より 。
なので、 は(2)で求めた範囲にあります。
(4) のとき、方程式 の1以外の実数解 の計算:
なので、 は で割り切れます。
の解は、
, ()
(5) の証明:
ここで、解と係数の関係から、 は の解であり、 が成立します。よって、 が成り立ちます。
を示すためには、
を示せばよい。
ここで、 と変数変換すると、
となります。
となります。
したがって、
3. 最終的な答え
(1) 極大値: (x=0), 極小値: (x=2)
(2)
(3) は を満たす。
(4) ,
(5) (証明済み)