$p$ を素数、$r$ を正の整数とする。$(x_1 + x_2 + \dots + x_r)^p$ を展開したときの単項式 $x_1^{p_1} x_2^{p_2} \dots x_r^{p_r}$ の係数を求める。ここで、$p_1, p_2, \dots, p_r$ は $0$ または正の整数で、$p_1 + p_2 + \dots + p_r = p$ を満たす。

代数学多項定理二項定理素数組み合わせ
2025/8/7

1. 問題の内容

pp を素数、rr を正の整数とする。(x1+x2++xr)p(x_1 + x_2 + \dots + x_r)^p を展開したときの単項式 x1p1x2p2xrprx_1^{p_1} x_2^{p_2} \dots x_r^{p_r} の係数を求める。ここで、p1,p2,,prp_1, p_2, \dots, p_r00 または正の整数で、p1+p2++pr=pp_1 + p_2 + \dots + p_r = p を満たす。

2. 解き方の手順

多項定理より、(x1+x2++xr)p(x_1 + x_2 + \dots + x_r)^p の展開における x1p1x2p2xrprx_1^{p_1} x_2^{p_2} \dots x_r^{p_r} の係数は、
p!p1!p2!pr!\frac{p!}{p_1! p_2! \dots p_r!}
で与えられる。ここで、p1+p2++pr=pp_1 + p_2 + \dots + p_r = p である。
pp は素数なので、p!p!pp で割り切れる。一方、p1!p2!pr!p_1! p_2! \dots p_r!pp で割り切れるのは、pi=pp_i = p となる ii が存在する場合のみである。なぜなら、もしすべての pip_ipp より小さいとすると、pi<pp_i < p であるすべての pip_i に対して、pi!p_i!pp を素因数に持たないから、p1!p2!pr!p_1! p_2! \dots p_r!pp を素因数に持たない。
p1+p2++pr=pp_1 + p_2 + \dots + p_r = p であり、pi0p_i \geq 0 であるから、pi=pp_i = p となるのは、pi=pp_i = p かつ他のすべての pj=0p_j = 0 (jij \neq i) となる場合のみである。このとき、x1p1x2p2xrprx_1^{p_1} x_2^{p_2} \dots x_r^{p_r}xipx_i^p となる。このときの係数は p!p!=1\frac{p!}{p!} = 1 である。
そうでない場合、つまり少なくとも2つの pip_i00 でない場合、p1!p2!pr!p_1! p_2! \dots p_r!pp で割り切れない。したがって、p!p1!p2!pr!\frac{p!}{p_1! p_2! \dots p_r!}pp で割り切れる。
p!=p(p1)!p! = p \cdot (p-1)! と考えると、
p!p1!p2!pr!=p(p1)!p1!p2!pr!\frac{p!}{p_1! p_2! \dots p_r!} = \frac{p \cdot (p-1)!}{p_1! p_2! \dots p_r!}
この数は整数である。
また、pi<pp_i < p であるとき、pi!p_i!pp を素因数に含まないので、この数は pp で割り切れる。
したがって、求める係数は p!p1!p2!pr!\frac{p!}{p_1! p_2! \dots p_r!} である。

3. 最終的な答え

p!p1!p2!pr!\frac{p!}{p_1! p_2! \dots p_r!}

「代数学」の関連問題

2次不等式 $x^2 - 6x + 11 < 0$ と $x^2 - 6x + 11 > 0$ を解く問題です。 また、$y = x^2 - 6x + 11$ を平方完成させ、グラフとx軸の関係、2次...

二次不等式二次関数平方完成解の公式判別式
2025/8/7

2次不等式 $x^2 - 3x - 10 < 0$、$x^2 - 3x - 10 > 0$ および $x^2 + 6x + 5 < 0$、$x^2 + 6x + 5 > 0$ を解く問題です。

二次不等式因数分解不等式
2025/8/7

縦20m、横16mの長方形の宅地がある。この宅地を縦横に1本ずつ同じ幅の道路を通して4つの区画に分けたところ、1区画の面積が63m²になった。道路の幅を求めよ。

二次方程式面積組み合わせ
2025/8/7

長方形の宅地があり、縦が16m、横が20mです。宅地の中に、縦横に同じ幅の道路を通して4つの区画に分けました。1つの区画の面積が$63m^2$のとき、道路の幅を求める問題です。

二次方程式組み合わせ長方形の面積
2025/8/7

I. $n$ を自然数とする。3次方程式 $x^3 + nx^2 + (n-6)x - 2 = 0$ の一つの解が自然数であるとき、方程式の解をすべて求めよ。 II. 2つの整式 $f(x) = x^...

三次方程式因数定理解の公式整数解複素数解
2025/8/7

与えられた2次関数について、x軸との共有点のx座標を求める問題、および、2次関数の最大値、最小値を求める問題です。

二次関数二次方程式最大値最小値グラフ
2025/8/7

与えられた3つの2次関数について、指定された範囲における最大値と最小値を、グラフを参照して求める問題です。 (1) $y = 2(x-4)^2 - 1$ ($3 \le x \le 5$) (2) $...

二次関数最大値最小値グラフ
2025/8/7

$\log_{10} 2 + \log_{10} 5$を計算します。

対数対数の性質計算
2025/8/7

$\log_{16}2$ の値を求める問題です。

対数指数
2025/8/7

2次関数 $y=2x^2+8x+3$ を平方完成させ、グラフの頂点を求め、最小値を求める問題です。

二次関数平方完成グラフ頂点最小値
2025/8/7