次の和を求めます。 $\sum_{k=0}^{n} \frac{{}_nC_k}{(k+1)2^{k+1}} = \frac{{}_nC_0}{2} + \frac{{}_nC_1}{2 \cdot 2^2} + \frac{{}_nC_2}{3 \cdot 2^3} + \frac{{}_nC_3}{4 \cdot 2^4} + \dots + \frac{{}_nC_n}{(n+1) \cdot 2^{n+1}}$

代数学二項定理級数組み合わせ積分
2025/8/7

1. 問題の内容

次の和を求めます。
k=0nnCk(k+1)2k+1=nC02+nC1222+nC2323+nC3424++nCn(n+1)2n+1\sum_{k=0}^{n} \frac{{}_nC_k}{(k+1)2^{k+1}} = \frac{{}_nC_0}{2} + \frac{{}_nC_1}{2 \cdot 2^2} + \frac{{}_nC_2}{3 \cdot 2^3} + \frac{{}_nC_3}{4 \cdot 2^4} + \dots + \frac{{}_nC_n}{(n+1) \cdot 2^{n+1}}

2. 解き方の手順

まず、二項定理 (1+x)n=k=0nnCkxk(1+x)^n = \sum_{k=0}^n {}_nC_k x^k を考えます。
この両辺を積分すると、
(1+x)ndx=k=0nnCkxkdx\int (1+x)^n dx = \int \sum_{k=0}^n {}_nC_k x^k dx
(1+x)n+1n+1+C=k=0nnCkxk+1k+1\frac{(1+x)^{n+1}}{n+1} + C = \sum_{k=0}^n {}_nC_k \frac{x^{k+1}}{k+1}
積分定数 CC を求めます。x=0x=0 を代入すると、
1n+1+C=0\frac{1}{n+1} + C = 0
C=1n+1C = -\frac{1}{n+1}
よって、
(1+x)n+1n+11n+1=k=0nnCkxk+1k+1\frac{(1+x)^{n+1}}{n+1} - \frac{1}{n+1} = \sum_{k=0}^n {}_nC_k \frac{x^{k+1}}{k+1}
(1+x)n+11n+1=k=0nnCkxk+1k+1\frac{(1+x)^{n+1} - 1}{n+1} = \sum_{k=0}^n {}_nC_k \frac{x^{k+1}}{k+1}
両辺を xx で割ると、
(1+x)n+11x(n+1)=k=0nnCkxkk+1\frac{(1+x)^{n+1} - 1}{x(n+1)} = \sum_{k=0}^n {}_nC_k \frac{x^{k}}{k+1}
ここで、x=12x = \frac{1}{2} を代入すると、
(1+12)n+1112(n+1)=k=0nnCk(12)kk+1\frac{(1+\frac{1}{2})^{n+1} - 1}{\frac{1}{2}(n+1)} = \sum_{k=0}^n {}_nC_k \frac{(\frac{1}{2})^{k}}{k+1}
(32)n+1112(n+1)=k=0nnCk(k+1)2k\frac{(\frac{3}{2})^{n+1} - 1}{\frac{1}{2}(n+1)} = \sum_{k=0}^n \frac{{}_nC_k}{(k+1)2^{k}}
2n+1((32)n+11)=k=0nnCk(k+1)2k\frac{2}{n+1} ((\frac{3}{2})^{n+1} - 1) = \sum_{k=0}^n \frac{{}_nC_k}{(k+1)2^{k}}
求める和は、
k=0nnCk(k+1)2k+1=12k=0nnCk(k+1)2k\sum_{k=0}^{n} \frac{{}_nC_k}{(k+1)2^{k+1}} = \frac{1}{2}\sum_{k=0}^{n} \frac{{}_nC_k}{(k+1)2^{k}}
=122n+1((32)n+11)=\frac{1}{2} \cdot \frac{2}{n+1} ((\frac{3}{2})^{n+1} - 1)
=1n+1((32)n+11)=\frac{1}{n+1} ((\frac{3}{2})^{n+1} - 1)
=3n+12n+1(n+1)2n+1=\frac{3^{n+1} - 2^{n+1}}{(n+1)2^{n+1}}

3. 最終的な答え

3n+12n+1(n+1)2n+1\frac{3^{n+1} - 2^{n+1}}{(n+1)2^{n+1}}

「代数学」の関連問題

与えられた5つの問題を解く。 (1) $(4x+3)(3x-2) - (3x+1)(3x-1)$ を展開し、整理する。 (2) $2a^2 + 3ab - 2b^2$ を因数分解する。 (3) $(1...

展開因数分解連立不等式絶対値
2025/8/9

二次方程式 $x^2 + 6x + 5 = 0$ を解きます。

二次方程式因数分解方程式解の公式
2025/8/9

十の位の数と一の位の数の和が12である2桁の自然数があります。この自然数の十の位の数と一の位の数を入れ替えた数は、もとの自然数より18大きいです。この2桁の自然数を求めなさい。

連立方程式文章題割合食塩水速さ距離
2025/8/9

## 1. 問題の内容

連立方程式文章問題一次方程式濃度速さ
2025/8/9

次の連立方程式を解く問題です。 (1) $\begin{cases} \frac{1}{3}x - \frac{1}{4}y = \frac{5}{12} \\ 2x + 3y = 7 \end{ca...

連立方程式一次方程式代入法加減法
2025/8/9

実数 $x, y$ について、命題Q: $xy < |x| + |y|$ と命題R: $|x| < 1$ または $|y| < 1$ が与えられています。RがQであるための必要条件、十分条件、必要十分...

不等式命題必要条件十分条件絶対値
2025/8/9

与えられた数式を因数分解する問題です。具体的には、以下の4つの式を因数分解します。 (1) $a(x+y) - x - y$ (2) $x(x-2) - 3xy + 6y$ (3) $a^2 - 2a...

因数分解多項式共通因数和と差の積
2025/8/9

A中学校の3年前の生徒数は男女合わせて560人でした。今年、男子生徒は3年前より18%減少し、女子生徒は10%増加しました。全体としては5%減少しました。今年の男子生徒数と女子生徒数をそれぞれ求めます...

連立方程式文章問題割合数量関係
2025/8/9

与えられた式を因数分解する問題です。具体的には、以下の2つの式を因数分解します。 (1) $x^4 - 5x^2 - 36$ (2) $x^4 - 20x^2 + 64$

因数分解多項式二次方程式四次方程式
2025/8/9

以下の連立方程式を解きます。 $\begin{cases} x - 6y = 20 \\ -3(2x + y) = -1 \end{cases}$

連立方程式代入法計算
2025/8/9