$\alpha$ と $\beta$ は実数の定数とする。2つの2次方程式 $x^2 - 2x - 1 = \alpha$ ...(1) $x^2 - 2x - 1 = \beta$ ...(2) を考える。与えられた8個の $(\alpha, \beta)$ の組のうち、(1)または(2)を満たす互いに異なる実数 $x$ の個数が4個となるような $(\alpha, \beta)$ の組の個数を求める。

代数学二次方程式判別式実数解方程式
2025/8/8

1. 問題の内容

α\alphaβ\beta は実数の定数とする。2つの2次方程式
x22x1=αx^2 - 2x - 1 = \alpha ...(1)
x22x1=βx^2 - 2x - 1 = \beta ...(2)
を考える。与えられた8個の (α,β)(\alpha, \beta) の組のうち、(1)または(2)を満たす互いに異なる実数 xx の個数が4個となるような (α,β)(\alpha, \beta) の組の個数を求める。

2. 解き方の手順

まず、方程式(1)と(2)をそれぞれ解きやすい形に変形する。
x22x1=αx^2 - 2x - 1 = \alpha より x22x(1+α)=0x^2 - 2x - (1+\alpha) = 0
x22x1=βx^2 - 2x - 1 = \beta より x22x(1+β)=0x^2 - 2x - (1+\beta) = 0
これらの2次方程式が実数解を持つ条件は、判別式が正または0であること。
x22x(1+α)=0x^2 - 2x - (1+\alpha) = 0 の判別式を D1D_1 とすると、
D1=(2)24(1)(1α)=4+4+4α=8+4α=4(2+α)D_1 = (-2)^2 - 4(1)(-1-\alpha) = 4 + 4 + 4\alpha = 8 + 4\alpha = 4(2+\alpha)
D10D_1 \ge 0 より 2+α02 + \alpha \ge 0 なので、α2\alpha \ge -2
同様に x22x(1+β)=0x^2 - 2x - (1+\beta) = 0 の判別式を D2D_2 とすると、
D2=(2)24(1)(1β)=4+4+4β=8+4β=4(2+β)D_2 = (-2)^2 - 4(1)(-1-\beta) = 4 + 4 + 4\beta = 8 + 4\beta = 4(2+\beta)
D20D_2 \ge 0 より 2+β02 + \beta \ge 0 なので、β2\beta \ge -2
次に、それぞれの (α,β)(\alpha, \beta) の組について、

1. $\alpha \ge -2$ かつ $\beta \ge -2$ であるか確認する。

2. $x^2 - 2x - (1+\alpha) = 0$ と $x^2 - 2x - (1+\beta) = 0$ が共に実数解を持つ場合、それぞれ異なる2つの実数解を持つか(判別式が正か)を調べる。

3. もし、2つの2次方程式が両方とも異なる2つの実数解を持つ場合、解が重複しないか確認する。$\alpha \ne \beta$ であれば、解は重複しない。

与えられた (α,β)(\alpha, \beta) の組について調べる。
(1) (3,1)(-3, 1): α=3<2\alpha = -3 < -2 なので、条件を満たさない。
(2) (1,12)(-1, \frac{1}{2}): α=1>2\alpha = -1 > -2, β=12>2\beta = \frac{1}{2} > -2 であり、αβ\alpha \ne \beta なので条件を満たす。
(3) (2,1)(-2, -1): α=22\alpha = -2 \ge -2, β=1>2\beta = -1 > -2 であり、αβ\alpha \ne \beta なので条件を満たす。
(4) (52,13)(-\frac{5}{2}, \frac{1}{3}): α=52<2\alpha = -\frac{5}{2} < -2 なので、条件を満たさない。
(5) (13,2)(-\frac{1}{3}, 2): α=13>2\alpha = -\frac{1}{3} > -2, β=2>2\beta = 2 > -2 であり、αβ\alpha \ne \beta なので条件を満たす。
(6) (32,12)(-\frac{3}{2}, -\frac{1}{2}): α=32>2\alpha = -\frac{3}{2} > -2, β=12>2\beta = -\frac{1}{2} > -2 であり、αβ\alpha \ne \beta なので条件を満たす。
(7) (1,1)(-1, 1): α=1>2\alpha = -1 > -2, β=1>2\beta = 1 > -2 であり、αβ\alpha \ne \beta なので条件を満たす。
(8) (2,13)(-2, \frac{1}{3}): α=22\alpha = -2 \ge -2, β=13>2\beta = \frac{1}{3} > -2 であり、αβ\alpha \ne \beta なので条件を満たす。
条件を満たす (α,β)(\alpha, \beta) の組は、(2), (3), (5), (6), (7), (8) の6個である。

3. 最終的な答え

6

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