佐藤さんと鈴木さんが組合せの計算について話している。組合せの計算を階乗を用いて表現したり、最短経路の問題を組合せを用いて解いたりする。具体的には、 * 組合せ ${}_nC_r$ を階乗で表す。 * 仙台高校の教室の図で、ある点からある点まで最短経路の数を求める。 * ${}_nC_r = {}_nC_{n-r} + {}_{n-1}C_r$ が成り立つことを示す。

離散数学組合せ階乗最短経路二項係数
2025/8/9

1. 問題の内容

佐藤さんと鈴木さんが組合せの計算について話している。組合せの計算を階乗を用いて表現したり、最短経路の問題を組合せを用いて解いたりする。具体的には、
* 組合せ nCr{}_nC_r を階乗で表す。
* 仙台高校の教室の図で、ある点からある点まで最短経路の数を求める。
* nCr=nCnr+n1Cr{}_nC_r = {}_nC_{n-r} + {}_{n-1}C_r が成り立つことを示す。

2. 解き方の手順

まず、組合せの式を階乗で表すことを考える。nCr=n!r!(nr)!{}_nC_r = \frac{n!}{r!(n-r)!} である。したがって、
=r,=nr,=n イ = r, ウ = n-r, エ = n となる。
次に、最短経路の問題を解く。
(1) AからBまで行く最短経路は、右に5マス、上に7マス進む必要がある。したがって、全部で12マス進むうち、右に進む5マスを選ぶ場合の数に等しい。つまり、12C5=12!5!7!=12×11×10×9×85×4×3×2×1=792{}_{12}C_5 = \frac{12!}{5!7!} = \frac{12 \times 11 \times 10 \times 9 \times 8}{5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1} = 792 通り。
(2) AからCを通ってBまで行く最短経路は、AからCまで行く最短経路の数と、CからBまで行く最短経路の数を掛け合わせたものになる。AからCまでは右に2マス、上に3マス進むので、5C2=5!2!3!=5×42×1=10{}_5C_2 = \frac{5!}{2!3!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10 通り。CからBまでは右に3マス、上に4マス進むので、7C3=7!3!4!=7×6×53×2×1=35{}_7C_3 = \frac{7!}{3!4!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35 通り。したがって、AからCを通ってBまで行く最短経路は 10×35=35010 \times 35 = 350 通り。つまり、 は積を表す②である。
(3) AからDまで行く最短経路は、右に5マス、上に2マス進むので、7C5=7!5!2!=7×62×1=21{}_7C_5 = \frac{7!}{5!2!} = \frac{7 \times 6}{2 \times 1} = 21 通り。AからEまで行く最短経路は、右に0マス、上に7マス進むので、1通り。
(4) nCr=nCnr+n1Cr{}_nC_r = {}_nC_{n-r} + {}_{n-1}C_r を示す。この式は誤りである。正しい式は n+1Cr=nCr1+nCr{}_{n+1}C_r = {}_nC_{r-1} + {}_nC_r である。問題文中の式は nCr=nCnr+n1Cr{}_nC_r = {}_nC_{n-r} + {}_{n-1}C_r となっているが、これは一般的には成立しない。
最終的な答えをまとめる。
イ=r, ウ=n-r, エ=n
オカキ = 792
シスセ = 21
ソタチ = 1
ク = ②

3. 最終的な答え

イ:r
ウ:n-r
エ:n
オカキ:792
ク:②
シスセ:21
ソタチ:1
n+1Cr=nCr1+nCr{}_{n+1}C_r = {}_nC_{r-1} + {}_nC_r

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