与えられた3次方程式 $x^3 - (b-1)x^2 + (3a+b+5)x - 4a + b - 13 = 0$ が $x=2$ を解に持つとき、係数 $a, b$ の値を求め、3次方程式を因数分解する。さらに、2人の会話を参考に、3次方程式の解がすべて0以上の実数となるような $a$ の範囲を求め、次に、3次方程式の解がすべて1以上の実数となるような $a$ の範囲を求める。

1. 問題の内容

与えられた3次方程式 $x^3 - (b-1)x^2 + (3a+b+5)x - 4a + b - 13 = 0$ が $x=2$ を解に持つとき、係数 $a, b$ の値を求め、3次方程式を因数分解する。さらに、2人の会話を参考に、3次方程式の解がすべて0以上の実数となるような $a$ の範囲を求め、次に、3次方程式の解がすべて1以上の実数となるような $a$ の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、$x=2$ が解であることから、3次方程式に $x=2$ を代入して、$a$ と $b$ の関係式を導く。

$2^3 - (b-1)2^2 + (3a+b+5)2 - 4a + b - 13 = 0$

$8 - 4(b-1) + 2(3a+b+5) - 4a + b - 13 = 0$

$8 - 4b + 4 + 6a + 2b + 10 - 4a + b - 13 = 0$

$2a - b + 9 = 0$

よって $b = 2a + 9$ である.

次に、$b=2a+9$ を元の3次方程式に代入する。

$x^3 - (2a+9-1)x^2 + (3a+2a+9+5)x - 4a + 2a + 9 - 13 = 0$

$x^3 - (2a+8)x^2 + (5a+14)x - 2a - 4 = 0$

$x=2$ を解に持つことがわかっているので、与式は $(x-2)(x^2 + cx + d) = 0$ と因数分解できるはずである。これを展開すると、

$x^3 + (c-2)x^2 + (d-2c)x - 2d = 0$

係数を比較すると、

$c-2 = -(2a+8)$

$d-2c = 5a+14$

$-2d = -2a - 4$

よって、

$c = -2a - 6$

$d = a + 2$

$a+2 - 2(-2a-6) = 5a+14$

$a+2 + 4a + 12 = 5a+14$

$5a + 14 = 5a+14$

これは恒等式なので、因数分解の結果は、 $(x-2)(x^2 + (-2a-6)x + a+2) = 0$

次に、 $x^2 + (-2a-6)x + a+2 = 0$ の解が0以上の実数となる条件を考える。判別式を $D$ とすると、$D \ge 0$, (解の和) $\ge 0$, (解の積) $\ge 0$ である。

$D/4 = (-a-3)^2 - (a+2) = a^2 + 6a + 9 - a - 2 = a^2 + 5a + 7 \ge 0$

解の和 $= 2a+6 \ge 0$ より $a \ge -3$

解の積 $= a+2 \ge 0$ より $a \ge -2$

$f(a) = a^2 + 5a + 7$ とすると、$f(a) = (a+5/2)^2 + 3/4 > 0$ なので、$a^2 + 5a + 7 \ge 0$ は常に成り立つ。

したがって、$a \ge -2$ が、解がすべて0以上の実数となる $a$ の範囲である。

次に、解がすべて1以上の実数となる場合を考える。$x^2 + (-2a-6)x + a+2 = 0$ の解が1以上となる条件は、$x = y+1$ とおき、$y \ge 0$ の条件を求めればよい。

$(y+1)^2 + (-2a-6)(y+1) + a+2 = 0$

$y^2 + 2y + 1 - (2a+6)y - 2a - 6 + a+2 = 0$

$y^2 + (2 - 2a - 6)y + 1 - 2a - 6 + a+2 = 0$

$y^2 + (-2a-4)y - a - 3 = 0$

この解が $y \ge 0$ となる条件は、$D \ge 0$, (解の和) $\ge 0$, (解の積) $\ge 0$ である。

$D/4 = (-a-2)^2 - (-a-3) = a^2 + 4a + 4 + a + 3 = a^2 + 5a + 7 \ge 0$

解の和 $= 2a+4 \ge 0$ より $a \ge -2$

解の積 $= -a - 3 \ge 0$ より $a \le -3$

$x=2$ も1以上の実数であるので、この条件も考慮する必要がある。

したがって、$a=-3$。

まとめると、

解がすべて1以上の実数となるための条件は、$a = -3$

解の和は $2a+4 = -2$ より選択肢の⑤より $\alpha + \beta - 2$, 解の積は $-a-3 = 0$ なので選択肢の①より 0。

3. 最終的な答え

$a = -3$