曲線 $y = 1 - x^2$ 上の点 $P(a, 1-a^2)$ における接線を求め、その接線と$x$軸、$y$軸で作られる三角形の面積$S$を$a$を用いて表す。さらに、$S$が最小となるような点$P$の座標を求める。ただし、$P$は第1象限の点である。

解析学微分接線面積最適化関数のグラフ
2025/8/10

1. 問題の内容

曲線 y=1x2y = 1 - x^2 上の点 P(a,1a2)P(a, 1-a^2) における接線を求め、その接線とxx軸、yy軸で作られる三角形の面積SSaaを用いて表す。さらに、SSが最小となるような点PPの座標を求める。ただし、PPは第1象限の点である。

2. 解き方の手順

(1) 点PPにおける接線の方程式を求める。
まず、y=1x2y = 1 - x^2 を微分すると、
y=2xy' = -2x
P(a,1a2)P(a, 1-a^2) における接線の傾きは yx=a=2ay'|_{x=a} = -2a である。
したがって、点PPにおける接線の方程式は、
y(1a2)=2a(xa)y - (1-a^2) = -2a(x-a)
y=2ax+2a2+1a2y = -2ax + 2a^2 + 1 - a^2
y=2ax+a2+1y = -2ax + a^2 + 1
(2) 接線 llxx軸、yy軸によって作られる三角形の面積 SSaa を用いて表す。
接線 ll の方程式は y=2ax+a2+1y = -2ax + a^2 + 1 である。
xx軸との交点(y=0y=0)は、
0=2ax+a2+10 = -2ax + a^2 + 1
2ax=a2+12ax = a^2 + 1
x=a2+12ax = \frac{a^2+1}{2a}
yy軸との交点(x=0x=0)は、
y=a2+1y = a^2 + 1
したがって、xx軸との交点のxx座標は a2+12a\frac{a^2+1}{2a}yy軸との交点のyy座標は a2+1a^2+1 となる。
a>0a > 0 なので、これらは正の値である。
三角形の面積 SS は、
S=12a2+12a(a2+1)=(a2+1)24aS = \frac{1}{2} \cdot \frac{a^2+1}{2a} \cdot (a^2+1) = \frac{(a^2+1)^2}{4a}
(3) SS が最小となるような PP の座標を求める。
S=(a2+1)24a=a4+2a2+14a=14(a3+2a+1a)S = \frac{(a^2+1)^2}{4a} = \frac{a^4+2a^2+1}{4a} = \frac{1}{4}(a^3 + 2a + \frac{1}{a})aa で微分する。
S=14(3a2+21a2)=143a4+2a21a2=14(3a21)(a2+1)a2S' = \frac{1}{4}(3a^2 + 2 - \frac{1}{a^2}) = \frac{1}{4} \cdot \frac{3a^4 + 2a^2 - 1}{a^2} = \frac{1}{4} \cdot \frac{(3a^2-1)(a^2+1)}{a^2}
S=0S'=0 となるのは 3a21=03a^2 - 1 = 0 のとき。a>0a>0 より a=13=33a = \frac{1}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{3} である。
0<a<330 < a < \frac{\sqrt{3}}{3} のとき S<0S' < 0 であり、a>33a > \frac{\sqrt{3}}{3} のとき S>0S' > 0 であるから、a=33a = \frac{\sqrt{3}}{3}SS は最小となる。
このとき、PPyy 座標は 1a2=1(33)2=113=231 - a^2 = 1 - (\frac{\sqrt{3}}{3})^2 = 1 - \frac{1}{3} = \frac{2}{3} である。

3. 最終的な答え

(1) y=2ax+a2+1y = -2ax + a^2 + 1
(2) S=(a2+1)24aS = \frac{(a^2+1)^2}{4a}
(3) (33,23)(\frac{\sqrt{3}}{3}, \frac{2}{3})

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