座標平面上に原点 $O(0, 0)$、点 $A(2, 4)$ と円 $x^2 + y^2 = 64$ がある。円周上の点 $P$ と点 $A$ を通る弦を $PQ$ とする。点 $P$ が円周上を動くとき、弦 $PQ$ の中点 $M$ の軌跡の方程式を求めよ。

幾何学軌跡座標平面
2025/8/10

1. 問題の内容

座標平面上に原点 O(0,0)O(0, 0)、点 A(2,4)A(2, 4) と円 x2+y2=64x^2 + y^2 = 64 がある。円周上の点 PP と点 AA を通る弦を PQPQ とする。点 PP が円周上を動くとき、弦 PQPQ の中点 MM の軌跡の方程式を求めよ。

2. 解き方の手順

PP の座標を (s,t)(s, t) とする。点 PP は円 x2+y2=64x^2 + y^2 = 64 上にあるので、
s2+t2=64s^2 + t^2 = 64
である。
QQQ(x,y)Q(x,y) とし、線分 PQPQ の中点を M(X,Y)M(X, Y) とすると、
X=x+s2X = \frac{x+s}{2}, Y=y+t2Y = \frac{y+t}{2}
x=2Xsx = 2X-s, y=2Yty = 2Y-t
また、AA も直線 PQPQ 上にあるので、P,A,QP,A,Q は同一直線上にある。
P(s,t),A(2,4),Q(x,y)P(s, t), A(2, 4), Q(x, y) が同一直線上にある条件は、直線 PAPA の傾きと直線 AQAQ の傾きが等しいことである。
よって、
t4s2=4y2x\frac{t-4}{s-2} = \frac{4-y}{2-x}
A(2,4)A(2,4) は弦 PQPQ 上の点だから、P,Q,AP,Q,A は同一直線上にある。
MM は弦 PQPQ の中点なので、OM=12(OP+OQ)\vec{OM} = \frac{1}{2}(\vec{OP} + \vec{OQ}) が成り立つ。
すなわち、(X,Y)=12(s+x,t+y)(X, Y) = \frac{1}{2}(s+x, t+y)
よって、x=2Xsx = 2X-s, y=2Yty = 2Y-t
A(2,4)A(2, 4) は直線 PQPQ 上にあるので、OA=kOP+(1k)OQ\vec{OA} = k \vec{OP} + (1-k)\vec{OQ} となる実数 kk が存在する。
すなわち、(2,4)=k(s,t)+(1k)(x,y)=k(s,t)+(1k)(2Xs,2Yt)(2, 4) = k(s, t) + (1-k)(x, y) = k(s, t) + (1-k)(2X-s, 2Y-t)
したがって、
2=ks+(1k)(2Xs)=ks+2Xs2kX+ks=2ks+2Xs2kX2 = ks + (1-k)(2X-s) = ks + 2X - s - 2kX + ks = 2ks + 2X - s - 2kX
4=kt+(1k)(2Yt)=kt+2Yt2kY+kt=2kt+2Yt2kY4 = kt + (1-k)(2Y-t) = kt + 2Y - t - 2kY + kt = 2kt + 2Y - t - 2kY
s(2k1)2kX=22Xs(2k-1) - 2kX = 2 - 2X
t(2k1)2kY=42Yt(2k-1) - 2kY = 4 - 2Y
s=22X+2kX2k1s = \frac{2-2X+2kX}{2k-1}
t=42Y+2kY2k1t = \frac{4-2Y+2kY}{2k-1}
s2+t2=64s^2+t^2 = 64 に代入して、
(22X+2kX2k1)2+(42Y+2kY2k1)2=64\left( \frac{2-2X+2kX}{2k-1} \right)^2 + \left( \frac{4-2Y+2kY}{2k-1} \right)^2 = 64
(22X+2kX)2+(42Y+2kY)2=64(2k1)2(2-2X+2kX)^2 + (4-2Y+2kY)^2 = 64(2k-1)^2
4(1X+kX)2+4(2Y+kY)2=64(2k1)24(1-X+kX)^2 + 4(2-Y+kY)^2 = 64(2k-1)^2
(1+(k1)X)2+(2+(k1)Y)2=16(2k1)2(1+(k-1)X)^2 + (2+(k-1)Y)^2 = 16(2k-1)^2
中点の座標を(X,Y)(X, Y) とすると、円の中心 O(0,0)O(0,0) と点 A(2,4)A(2,4) を結ぶ線分の中点の座標は (1,2)(1, 2) である。
x2+y2=64x^2+y^2 = 64 の中心 (0,0)(0,0) と点 A(2,4)A(2,4) を結ぶ線分の中点 (1,2)(1,2) を考え、x=X1x=X-1, y=Y2y=Y-2 とする。
X=x+1X = x+1, Y=y+2Y=y+2x2+y2=64x^2+y^2 = 64 に代入すると、(x+1)2+(y+2)2=64(x+1)^2 + (y+2)^2 = 64
x2+2x+1+y2+4y+4=64x^2+2x+1 + y^2+4y+4 = 64
x2+y2+2x+4y=59x^2+y^2+2x+4y = 59
中点の座標 (X,Y)(X, Y) は、線分 OAOA の中点 (1,2)(1, 2) を中心とする円になる。
M(X,Y)M(X,Y)とおく.Q(x,y)Q(x,y)とおくと,OM=OP+OQ2\vec{OM}=\frac{\vec{OP}+\vec{OQ}}{2}
つまり2OM=OP+OQ2\vec{OM}=\vec{OP}+\vec{OQ}より2(X,Y)=(s,t)+(x,y)2(X,Y)=(s,t)+(x,y)
よってx=2Xsx=2X-sy=2Yty=2Y-t
またAは弦PQ上の点なので,kAP+(1k)AQ=0kAP+(1-k)AQ=0となるkが存在する
PPの座標を(s,t)(s,t)とすると,s2+t2=64s^2+t^2=64
Q(x,y)Q(x,y)はAPを結ぶ直線上にある.
2X=2+s2,2Y=4+t22X=\frac{2+s}{2}, 2Y=\frac{4+t}{2}
X=s+22,Y=t+42X = \frac{s+2}{2}, Y = \frac{t+4}{2}
s=2X2s = 2X-2, t=2Y4t = 2Y-4
s2+t2=(2X2)2+(2Y4)2=4(X1)2+4(Y2)2=64s^2+t^2 = (2X-2)^2 + (2Y-4)^2 = 4(X-1)^2 + 4(Y-2)^2 = 64
(X1)2+(Y2)2=16(X-1)^2 + (Y-2)^2 = 16
ただし、P=QP=Q のとき、点 A(2,4)A(2, 4) は円 x2+y2=64x^2+y^2 = 64 の内部にあるので、弦 PQPQ は点 AA を通らない。
x2+y2=64x^2+y^2 = 64 上で点 AA と重なる場合は除く必要がある。

3. 最終的な答え

(x1)2+(y2)2=16(x-1)^2 + (y-2)^2 = 16

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