$\triangle OAB$ に対して、$\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$ とする。実数 $s$, $t$ が $0 \le s \le 2$ かつ $1 \le t \le 2$ を満たすとき、点 $P$ の存在範囲を求める問題です。

幾何学ベクトル線形代数点の存在範囲平行四辺形
2025/8/10

1. 問題の内容

OAB\triangle OAB に対して、OP=sOA+tOB\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB} とする。実数 ss, tt0s20 \le s \le 2 かつ 1t21 \le t \le 2 を満たすとき、点 PP の存在範囲を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、OB=OB\vec{OB'} = \vec{OB} となる点 BB' を考え、1t21 \le t \le 2 より、
OP=sOA+tOB=sOA+OB+(t1)OB=sOA+OB+tOB\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB} = s\vec{OA} + \vec{OB} + (t-1)\vec{OB} = s\vec{OA} + \vec{OB} + t'\vec{OB}
と表せる(ただし、0t10 \le t' \le 1)。
次に、OB=2OB\vec{OB'} = 2\vec{OB} となる点 BB' を考える。
OP=sOA+tOB=sOA+t2(2OB)=sOA+t2OB\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB} = s\vec{OA} + \frac{t}{2} (2\vec{OB}) = s\vec{OA} + \frac{t}{2} \vec{OB'}
ここで、t2=t\frac{t}{2} = t'' とすると、1t21 \le t \le 2 より、12t1\frac{1}{2} \le t'' \le 1
このとき、OP=sOA+tOB\vec{OP} = s\vec{OA} + t''\vec{OB'} であり、0s20 \le s \le 2 かつ 12t1\frac{1}{2} \le t'' \le 1 が成り立つ。
s=s2s' = \frac{s}{2} とすると、0s10 \le s' \le 1 であり、OP=2sOA+tOB=s(2OA)+tOB\vec{OP} = 2s'\vec{OA} + t\vec{OB} = s'(2\vec{OA}) + t\vec{OB}
ここで、OA=2OA\vec{OA'} = 2\vec{OA} となる点 AA' を考えると、OP=sOA+tOB\vec{OP} = s'\vec{OA'} + t\vec{OB}
このとき、0s10 \le s' \le 1 かつ 1t21 \le t \le 2 である。
AA', BB に対して、1t21 \le t \le 2 より、OBOPOB\vec{OB} \le \vec{OP} \le \vec{OB'} を表す。
したがって、点 PP の存在範囲は、2OA2\vec{OA}, OB\vec{OB} で張られる平行四辺形とその内部となる。

3. 最終的な答え

点Pの存在範囲は、点O, 点A, 点Bで作られる平行四辺形を平行移動させた領域になります。具体的には、点O, 点2A, 点B, 点2Bで作られる平行四辺形とその内部です。

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