硬貨を2回投げ、表が出たら1点、裏が出たら-1点とします。2回の合計点を $X$ とします。また、さいころを1回投げ、出た目の数を $Y$ とします。このとき、$XY$ の期待値 $E[XY]$ を求める問題です。

確率論・統計学期待値確率変数独立性確率
2025/8/10

1. 問題の内容

硬貨を2回投げ、表が出たら1点、裏が出たら-1点とします。2回の合計点を XX とします。また、さいころを1回投げ、出た目の数を YY とします。このとき、XYXY の期待値 E[XY]E[XY] を求める問題です。

2. 解き方の手順

期待値の性質 E[XY]=E[X]E[Y]E[XY] = E[X]E[Y] を利用します。ここで、XXYY は独立な確率変数である必要がありますが、この問題では硬貨投げとサイコロ投げは独立なので、この性質が使えます。
まず、XX の期待値 E[X]E[X] を計算します。
硬貨を2回投げるので、取りうる XX の値は -2, 0, 2 です。
* X=2X = -2 となるのは、2回とも裏が出る場合で、確率は 12×12=14\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4}
* X=0X = 0 となるのは、表と裏が1回ずつ出る場合で、確率は 12×12+12×12=12\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} + \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{2}
* X=2X = 2 となるのは、2回とも表が出る場合で、確率は 12×12=14\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4}
したがって、XX の期待値は
E[X]=(2)×14+(0)×12+(2)×14=12+0+12=0E[X] = (-2) \times \frac{1}{4} + (0) \times \frac{1}{2} + (2) \times \frac{1}{4} = -\frac{1}{2} + 0 + \frac{1}{2} = 0
次に、YY の期待値 E[Y]E[Y] を計算します。
YY はサイコロの出目なので、取りうる値は 1, 2, 3, 4, 5, 6 です。
それぞれの値が出る確率は 16\frac{1}{6} なので、YY の期待値は
E[Y]=1×16+2×16+3×16+4×16+5×16+6×16=1+2+3+4+5+66=216=72E[Y] = 1 \times \frac{1}{6} + 2 \times \frac{1}{6} + 3 \times \frac{1}{6} + 4 \times \frac{1}{6} + 5 \times \frac{1}{6} + 6 \times \frac{1}{6} = \frac{1+2+3+4+5+6}{6} = \frac{21}{6} = \frac{7}{2}
最後に、XYXY の期待値を計算します。
E[XY]=E[X]E[Y]=0×72=0E[XY] = E[X]E[Y] = 0 \times \frac{7}{2} = 0

3. 最終的な答え

0

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