10本のくじの中に当たりくじが3本ある。AとBが順番に1本ずつ、引いたくじを元に戻さずに引く。Aが引いた当たりくじの本数を $X$、Bが引いた当たりくじの本数を $Y$ とするとき、$X + 2Y$ の期待値を求める。

確率論・統計学期待値確率確率変数条件付き確率
2025/8/10

1. 問題の内容

10本のくじの中に当たりくじが3本ある。AとBが順番に1本ずつ、引いたくじを元に戻さずに引く。Aが引いた当たりくじの本数を XX、Bが引いた当たりくじの本数を YY とするとき、X+2YX + 2Y の期待値を求める。

2. 解き方の手順

XXYY の期待値をそれぞれ計算し、期待値の線形性を使って X+2YX + 2Y の期待値を求める。
まず、XX の期待値 E[X]E[X] を計算する。
XX はAが引いた当たりくじの本数なので、XX は0か1の値をとる。
Aが当たりを引く確率は 3/103/10 であるので、
E[X]=1×310+0×710=310E[X] = 1 \times \frac{3}{10} + 0 \times \frac{7}{10} = \frac{3}{10}
次に、YY の期待値 E[Y]E[Y] を計算する。
YY はBが引いた当たりくじの本数なので、YY は0か1の値をとる。
Bが当たりを引く確率を求める。
Aが当たりを引いた場合、Bが当たりを引く確率は 2/92/9 である。
Aが外れを引いた場合、Bが当たりを引く確率は 3/93/9 である。
よって、Bが当たりを引く確率は
310×29+710×39=690+2190=2790=310\frac{3}{10} \times \frac{2}{9} + \frac{7}{10} \times \frac{3}{9} = \frac{6}{90} + \frac{21}{90} = \frac{27}{90} = \frac{3}{10}
したがって、E[Y]=1×310+0×710=310E[Y] = 1 \times \frac{3}{10} + 0 \times \frac{7}{10} = \frac{3}{10}
期待値の線形性より、E[X+2Y]=E[X]+2E[Y]E[X + 2Y] = E[X] + 2E[Y]
E[X+2Y]=310+2×310=310+610=910E[X + 2Y] = \frac{3}{10} + 2 \times \frac{3}{10} = \frac{3}{10} + \frac{6}{10} = \frac{9}{10}

3. 最終的な答え

E[X+2Y]=910E[X + 2Y] = \frac{9}{10}

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