$a, b$ は異なる正の数である。$a, x, y, b$ が等差数列、$a, u, v, b$ が等比数列をなすとき、$x+y$ と $u+v$ の大小を比較する。

代数学等差数列等比数列相加相乗平均大小比較
2025/8/10

1. 問題の内容

a,ba, b は異なる正の数である。a,x,y,ba, x, y, b が等差数列、a,u,v,ba, u, v, b が等比数列をなすとき、x+yx+yu+vu+v の大小を比較する。

2. 解き方の手順

まず、a,x,y,ba, x, y, b が等差数列であることから、xxyyaabb で表す。
等差数列なので、公差を dd とすると、
x=a+dx = a + d
y=a+2dy = a + 2d
b=a+3db = a + 3d
したがって、d=ba3d = \frac{b-a}{3} となる。
x=a+ba3=2a+b3x = a + \frac{b-a}{3} = \frac{2a+b}{3}
y=a+2ba3=a+2b3y = a + 2\frac{b-a}{3} = \frac{a+2b}{3}
x+y=2a+b3+a+2b3=3a+3b3=a+bx+y = \frac{2a+b}{3} + \frac{a+2b}{3} = \frac{3a+3b}{3} = a+b
次に、a,u,v,ba, u, v, b が等比数列であることから、uuvvaabb で表す。
等比数列なので、公比を rr とすると、
u=aru = ar
v=ar2v = ar^2
b=ar3b = ar^3
したがって、r3=bar^3 = \frac{b}{a} となる。
r=ba3r = \sqrt[3]{\frac{b}{a}}
u=aba3=a2/3b1/3u = a\sqrt[3]{\frac{b}{a}} = a^{2/3}b^{1/3}
v=a(ba3)2=a(ba)2/3=a1/3b2/3v = a(\sqrt[3]{\frac{b}{a}})^2 = a(\frac{b}{a})^{2/3} = a^{1/3}b^{2/3}
u+v=a2/3b1/3+a1/3b2/3=a1/3b1/3(a1/3+b1/3)u+v = a^{2/3}b^{1/3} + a^{1/3}b^{2/3} = a^{1/3}b^{1/3}(a^{1/3}+b^{1/3})
x+yx+yu+vu+v の大小を比較するために、x+y(u+v)x+y - (u+v) を計算する。
x+y(u+v)=a+b(a2/3b1/3+a1/3b2/3)x+y - (u+v) = a+b - (a^{2/3}b^{1/3} + a^{1/3}b^{2/3})
a,ba,b は異なる正の数なので相加相乗平均の関係より
a+b2ab\frac{a+b}{2} \ge \sqrt{ab} が成り立つ。
ここで、a1/3a^{1/3}b1/3b^{1/3} について相加相乗平均の関係を適用すると、
a2/3b1/3+a1/3b2/32a2/3b1/3a1/3b2/3=ab\frac{a^{2/3}b^{1/3} + a^{1/3}b^{2/3}}{2} \ge \sqrt{a^{2/3}b^{1/3}a^{1/3}b^{2/3}} = \sqrt{ab}
a2/3b1/3+a1/3b2/32aba^{2/3}b^{1/3} + a^{1/3}b^{2/3} \ge 2\sqrt{ab}
一方、a+ba23b13a13b23a+b-a^{\frac{2}{3}}b^{\frac{1}{3}}-a^{\frac{1}{3}}b^{\frac{2}{3}} の正負を考えたい。
a13=Aa^{\frac{1}{3}}=A, b13=Bb^{\frac{1}{3}}=Bとおくと
A3+B3A2BAB2=(A3A2B)+(B3AB2)=A2(AB)+B2(BA)=A2(AB)B2(AB)=(A2B2)(AB)=(AB)2(A+B)A^3+B^3-A^2B-AB^2= (A^3-A^2B)+(B^3-AB^2) = A^2(A-B)+B^2(B-A) = A^2(A-B)-B^2(A-B) = (A^2-B^2)(A-B) = (A-B)^2(A+B)
ここで、A,B>0A,B>0より(A+B)>0(A+B)>0であり、題意よりaba \ne bであるからABA\ne Bなので (AB)2>0(A-B)^2>0
したがって(AB)2(A+B)>0(A-B)^2(A+B)>0
よって、a+b>a2/3b1/3+a1/3b2/3a+b > a^{2/3}b^{1/3} + a^{1/3}b^{2/3}
すなわち、x+y>u+vx+y > u+v

3. 最終的な答え

x+y>u+vx+y > u+v

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