ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ は直交する単位ベクトルである。$\vec{c} = 2\vec{a}$、$\vec{d} = k\vec{b}$ とおく。ただし、$k$ は実数とする。 (1) このとき、$\vec{c} + \vec{d}$ の大きさを $k$ を用いて表す。 (2) また、2つのベクトル $\vec{c} + \vec{d}$ と $\vec{a} + \vec{b}$ のなす角が 60°であるとき、$k$ の値を求める。

幾何学ベクトル内積ベクトルの大きさベクトルのなす角
2025/8/11

1. 問題の内容

ベクトル a\vec{a}b\vec{b} は直交する単位ベクトルである。c=2a\vec{c} = 2\vec{a}d=kb\vec{d} = k\vec{b} とおく。ただし、kk は実数とする。
(1) このとき、c+d\vec{c} + \vec{d} の大きさを kk を用いて表す。
(2) また、2つのベクトル c+d\vec{c} + \vec{d}a+b\vec{a} + \vec{b} のなす角が 60°であるとき、kk の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) c+d\vec{c} + \vec{d} の大きさを求める。
c+d2=(c+d)(c+d)=cc+2cd+dd|\vec{c} + \vec{d}|^2 = (\vec{c} + \vec{d}) \cdot (\vec{c} + \vec{d}) = \vec{c} \cdot \vec{c} + 2 \vec{c} \cdot \vec{d} + \vec{d} \cdot \vec{d}
c=2a\vec{c} = 2\vec{a}d=kb\vec{d} = k\vec{b} なので、
c+d2=(2a)(2a)+2(2a)(kb)+(kb)(kb)=4a2+4k(ab)+k2b2|\vec{c} + \vec{d}|^2 = (2\vec{a}) \cdot (2\vec{a}) + 2(2\vec{a}) \cdot (k\vec{b}) + (k\vec{b}) \cdot (k\vec{b}) = 4|\vec{a}|^2 + 4k (\vec{a} \cdot \vec{b}) + k^2 |\vec{b}|^2
a\vec{a}b\vec{b} は直交するので、ab=0\vec{a} \cdot \vec{b} = 0。また、a\vec{a}b\vec{b} は単位ベクトルなので、a=b=1|\vec{a}| = |\vec{b}| = 1
したがって、
c+d2=4(1)2+4k(0)+k2(1)2=4+k2|\vec{c} + \vec{d}|^2 = 4(1)^2 + 4k(0) + k^2(1)^2 = 4 + k^2
c+d=4+k2|\vec{c} + \vec{d}| = \sqrt{4 + k^2}
(2) c+d\vec{c} + \vec{d}a+b\vec{a} + \vec{b} のなす角が 60°であるとき、kk の値を求める。
cos60=(c+d)(a+b)c+da+b\cos 60^\circ = \frac{(\vec{c} + \vec{d}) \cdot (\vec{a} + \vec{b})}{|\vec{c} + \vec{d}| |\vec{a} + \vec{b}|}
12=(2a+kb)(a+b)4+k2a+b2\frac{1}{2} = \frac{(2\vec{a} + k\vec{b}) \cdot (\vec{a} + \vec{b})}{\sqrt{4 + k^2} \sqrt{|\vec{a} + \vec{b}|^2}}
(a+b)(a+b)=a2+2ab+b2=12+2(0)+12=2(\vec{a} + \vec{b}) \cdot (\vec{a} + \vec{b}) = |\vec{a}|^2 + 2\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{b}|^2 = 1^2 + 2(0) + 1^2 = 2
a+b=2|\vec{a} + \vec{b}| = \sqrt{2}
12=2aa+2ab+kba+kbb4+k22=2(1)+2(0)+k(0)+k(1)4+k22=2+k24+k2\frac{1}{2} = \frac{2\vec{a} \cdot \vec{a} + 2\vec{a} \cdot \vec{b} + k\vec{b} \cdot \vec{a} + k\vec{b} \cdot \vec{b}}{\sqrt{4 + k^2} \sqrt{2}} = \frac{2(1) + 2(0) + k(0) + k(1)}{\sqrt{4 + k^2} \sqrt{2}} = \frac{2 + k}{\sqrt{2}\sqrt{4 + k^2}}
24+k2=2(2+k)\sqrt{2}\sqrt{4 + k^2} = 2(2 + k)
2(4+k2)=4(4+4k+k2)2(4 + k^2) = 4(4 + 4k + k^2)
8+2k2=16+16k+4k28 + 2k^2 = 16 + 16k + 4k^2
2k2+16k+8=02k^2 + 16k + 8 = 0
k2+8k+4=0k^2 + 8k + 4 = 0
k=8±64162=8±482=8±432=4±23k = \frac{-8 \pm \sqrt{64 - 16}}{2} = \frac{-8 \pm \sqrt{48}}{2} = \frac{-8 \pm 4\sqrt{3}}{2} = -4 \pm 2\sqrt{3}

3. 最終的な答え

c+d\vec{c} + \vec{d} の大きさを kk を用いて表すと 4+k2\sqrt{4 + k^2} である。
kk の値は 4+23-4 + 2\sqrt{3}423-4 - 2\sqrt{3} である。

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