$a$ は実数、$m, n$ は自然数とする。以下の命題の真偽を調べ、また、その逆、対偶、裏を述べ、それらの真偽を調べる。 (1) $a^2 = 4 \implies a = 2$ (2) $m$ は9の倍数 $\implies m$ は3の倍数 (3) $mn$ は奇数 $\implies m, n$ はともに奇数

1. 問題の内容

$a$ は実数、$m, n$ は自然数とする。以下の命題の真偽を調べ、また、その逆、対偶、裏を述べ、それらの真偽を調べる。

(1) $a^2 = 4 \implies a = 2$

(2) $m$ は9の倍数 $\implies m$ は3の倍数

(3) $mn$ は奇数 $\implies m, n$ はともに奇数

2. 解き方の手順

(1) $a^2 = 4 \implies a = 2$

* 元の命題: $a^2 = 4 \implies a = 2$.

* $a = -2$ のとき、$a^2 = 4$ だが $a \neq 2$ なので、元の命題は偽。

* 逆: $a = 2 \implies a^2 = 4$.

* これは真。

* 対偶: $a \neq 2 \implies a^2 \neq 4$.

* これは偽（元の命題が偽なので）。

* 裏: $a^2 \neq 4 \implies a \neq 2$.

* これは真（逆が真なので）。

(2) $m$ は9の倍数 $\implies m$ は3の倍数

* 元の命題: $m$ は9の倍数 $\implies m$ は3の倍数.

* $m$ が9の倍数ならば、$m = 9k$ （$k$ は自然数）と書ける。すると、$m = 3(3k)$ となり、$m$ は3の倍数である。よって、元の命題は真。

* 逆: $m$ は3の倍数 $\implies m$ は9の倍数.

* $m = 3$ のとき、$m$ は3の倍数だが、9の倍数ではないので、偽。

* 対偶: $m$ は3の倍数ではない $\implies m$ は9の倍数ではない.

* これは真（元の命題が真なので）。

* 裏: $m$ は9の倍数ではない $\implies m$ は3の倍数ではない.

* これは偽（逆が偽なので）。

(3) $mn$ は奇数 $\implies m, n$ はともに奇数

* 元の命題: $mn$ は奇数 $\implies m, n$ はともに奇数

* $mn$ が奇数であるとき、$m$ または $n$ の少なくとも一方が偶数であると仮定すると、$mn$ は偶数になるので矛盾する。したがって、$m, n$ はともに奇数である。よって、元の命題は真。

* 逆: $m, n$ はともに奇数 $\implies mn$ は奇数

* $m = 2k_1 + 1, n = 2k_2 + 1$ ($k_1, k_2$ は自然数) とおくと、$mn = (2k_1 + 1)(2k_2 + 1) = 4k_1k_2 + 2k_1 + 2k_2 + 1 = 2(2k_1k_2 + k_1 + k_2) + 1$ となり、$mn$ は奇数である。よって、これは真。

* 対偶: $m, n$ の少なくとも一方が偶数 $\implies mn$ は偶数

* これは真（元の命題が真なので）。

* 裏: $mn$ は偶数 $\implies m, n$ の少なくとも一方が偶数

* これは真（逆が真なので）。

3. 最終的な答え

(1)

* 元の命題: 偽

* 逆: 真

* 対偶: 偽

* 裏: 真

(2)

* 元の命題: 真

* 逆: 偽

* 対偶: 真

* 裏: 偽

(3)

* 元の命題: 真

* 逆: 真

* 対偶: 真

* 裏: 真