死体の温度変化に関する問題です。 死亡時刻から $t$ 時間後の体温を求める式が与えられています。 $$ \text{t時間後の体温} = (\text{死亡時の体温} - \text{室温}) \times a^t + \text{室温} $$ ここで、$a$ は体温低下の割合、$t$ は時間です。 死亡時の体温は平熱(36.5℃)と同じと仮定し、室温は20℃です。 1回目の体温測定は30℃、2回目の体温測定は28℃で、1回目と2回目の測定の間隔は1時間です。 これらの情報から、$a$ の値を求め、さらに死亡時刻から各測定時間までの時間 $t$ を求めることが目標です。

応用数学指数関数対数微分方程式モデリング体温
2025/8/12

1. 問題の内容

死体の温度変化に関する問題です。
死亡時刻から tt 時間後の体温を求める式が与えられています。
\text{t時間後の体温} = (\text{死亡時の体温} - \text{室温}) \times a^t + \text{室温}
ここで、aa は体温低下の割合、tt は時間です。
死亡時の体温は平熱(36.5℃)と同じと仮定し、室温は20℃です。
1回目の体温測定は30℃、2回目の体温測定は28℃で、1回目と2回目の測定の間隔は1時間です。
これらの情報から、aa の値を求め、さらに死亡時刻から各測定時間までの時間 tt を求めることが目標です。

2. 解き方の手順

(1) 1回目の測定(30℃)に関する方程式を作ります。
死亡時刻から tt 時間後の体温が30℃なので、
30 = (36.5 - 20) \times a^t + 20
10 = 16.5 \times a^t
a^t = \frac{10}{16.5} = \frac{20}{33} \quad ...(1)
(2) 2回目の測定(28℃)に関する方程式を作ります。
2回目の測定は1回目の測定から1時間後なので、死亡時刻から t+1t+1 時間後の体温が28℃です。
28 = (36.5 - 20) \times a^{t+1} + 20
8 = 16.5 \times a^{t+1}
a^{t+1} = \frac{8}{16.5} = \frac{16}{33} \quad ...(2)
(3) (1)と(2)の式から、aa の値を求めます。
(2)式を(1)式で割ると、
\frac{a^{t+1}}{a^t} = \frac{\frac{16}{33}}{\frac{20}{33}}
a = \frac{16}{20} = \frac{4}{5} = 0.8
(4) 求めた aa の値を(1)式に代入して、tt についての方程式を作ります。
(0.8)^t = \frac{20}{33}
両辺の対数をとると、
t \log(0.8) = \log(\frac{20}{33})
t = \frac{\log(\frac{20}{33})}{\log(0.8)}
t = \frac{\log(20) - \log(33)}{\log(0.8)} \approx \frac{1.301 - 1.519}{-0.097} \approx \frac{-0.218}{-0.097} \approx 2.247
(5) したがって、死亡時刻は約 2.2472.247 時間前となります。

3. 最終的な答え

(1回目)①: 30=(36.520)×at+2030 = (36.5 - 20) \times a^t + 20
(2回目)②: 28=(36.520)×at+1+2028 = (36.5 - 20) \times a^{t+1} + 20
a=0.8a = 0.8
t=log(2033)log(0.8)2.247t = \frac{\log(\frac{20}{33})}{\log(0.8)} \approx 2.247
死亡時刻は約 2.2472.247 時間前

「応用数学」の関連問題

ボールを落下させる。落下し始めてから $x$ 秒間に落下する距離を $y$ mとすると、$y$ は $x$ の2乗に比例する。落下し始めてから2秒間に落下する距離は19.6mである。 (1) $y$ ...

比例二次関数物理速度平均速度
2025/8/12

厚さ0.09mmの紙を二つ折りにしていくとき、折りたたんだ厚さが初めて大山の高さを超えるのは何回折りたたんだときか。また、三つ折りで折りたたむ場合は、東京スカイツリーの高さを超えるのは何回折りたたんだ...

指数関数対数科学計算地震マグニチュード星の等級炭素年代測定
2025/8/12

(ア) $16.8 \div 3.06$ および (イ) $\sqrt[3]{8360}$ の概算を、対数の性質を利用して求める問題です。

対数概算計算
2025/8/12

20人の中で何人かが路線バス通勤に切り替えた場合に、片道あたりの二酸化炭素(CO2)排出量がどれだけ削減できるかを計算する問題です。 (1) ある人数が路線バス通勤に変更した時のCO2排出量削減量を求...

連立方程式割合環境問題CO2排出量
2025/8/12

与えられた速度-時間グラフに基づき、鉛直方向に運動する小球の運動について以下の問いに答えます。 (1) PからQまでの小球の運動状態を説明する選択肢を選びます。 (2) 時間 $t_1$ を初速度 $...

力学運動速度加速度変位グラフ
2025/8/12

高さ24.5mの塔から、小球を初速度19.6m/sで鉛直上向きに投げ上げた。重力加速度の大きさを9.8m/s²として、以下の問いに有効数字2桁で答えよ。 (1) 投げ上げてから小球が最高点に達するまで...

物理力学等加速度運動運動方程式数値計算
2025/8/12

問題は3つあります。重力加速度を $9.8 m/s^2$ として、以下の問いに有効数字2桁で答えます。 (1) 静かに放した小球が、放した点より $44.1 m$ 下の位置を通過するまでの時間を求めま...

物理力学自由落下鉛直投げ上げ運動の法則
2025/8/12

問題は等加速度直線運動に関する問題です。 問題16は、$t=0$ s に原点を速度 $+16$ m/s で通過し、$t=3$ s に点Pを速度 $+4$ m/s で通過する物体の運動について、加速度、...

物理運動等加速度直線運動変位速度加速度
2025/8/12

時刻 $t=0$ s に点Aを通過し、等加速度直線運動をする物体の変位を10秒間隔で測定した結果が与えられています。区間 AB, BC, CD, DE の変位がそれぞれ25 cm, 35 cm, 45...

物理運動等加速度直線運動グラフ速度
2025/8/12

濃度20%の食塩水12kgが入った容器から、まず$x$ kgの食塩水をくみ出し、同量の水を戻します。次に、さらに$2x$ kgの食塩水をくみ出し、また同量の水を戻したところ、容器の中の食塩水の濃度が7...

濃度方程式文章問題
2025/8/12