厚さ0.09mmの紙を二つ折りにしていくとき、折りたたんだ厚さが初めて大山の高さを超えるのは何回折りたたんだときか。また、三つ折りで折りたたむ場合は、東京スカイツリーの高さを超えるのは何回折りたたんだときか。

応用数学指数関数対数科学計算地震マグニチュード星の等級炭素年代測定
2025/8/12
## (A) 紙を折りたたむ問題

1. 問題の内容

厚さ0.09mmの紙を二つ折りにしていくとき、折りたたんだ厚さが初めて大山の高さを超えるのは何回折りたたんだときか。また、三つ折りで折りたたむ場合は、東京スカイツリーの高さを超えるのは何回折りたたんだときか。

2. 解き方の手順

* まず、大山の高さを調べる。大山の高さは約1252m = 1252000mmである。
* 次に、東京スカイツリーの高さを調べる。東京スカイツリーの高さは634m = 634000mmである。
* 二つ折りの場合:nn回折りたたむと、紙の厚さは0.09×2n0.09 \times 2^n mmになる。
* 0.09×2n>12520000.09 \times 2^n > 1252000となる最小のnnを求める。
* 2n>12520000.0913911111.112^n > \frac{1252000}{0.09} \approx 13911111.11
* 両辺の対数をとると、nlog2>log13911111.11n \log 2 > \log 13911111.11
* n>log13911111.11log223.73n > \frac{\log 13911111.11}{\log 2} \approx 23.73
* したがって、24回折りたたむと大山の高さを超える。
* 三つ折りの場合:nn回折りたたむと、紙の厚さは0.09×3n0.09 \times 3^n mmになる。
* 0.09×3n>6340000.09 \times 3^n > 634000となる最小のnnを求める。
* 3n>6340000.097044444.443^n > \frac{634000}{0.09} \approx 7044444.44
* 両辺の対数をとると、nlog3>log7044444.44n \log 3 > \log 7044444.44
* n>log7044444.44log313.79n > \frac{\log 7044444.44}{\log 3} \approx 13.79
* したがって、14回折りたたむと東京スカイツリーの高さを超える。

3. 最終的な答え

* 二つ折りの場合:24回
* 三つ折りの場合:14回
## (B) 地震のマグニチュードの問題

1. 問題の内容

マグニチュードが2大きくなると、地震のエネルギーは何倍になるか。また、チリ地震(2010年)のエネルギーは兵庫県南部地震(1995年)のエネルギーの約180倍であったとき、兵庫県南部地震のマグニチュードからチリ地震のマグニチュードを推定する。

2. 解き方の手順

* マグニチュードとエネルギーの関係式は、一般的に以下の式で表される。
* logE=4.8+1.5M\log E = 4.8 + 1.5M
* ここで、EEはエネルギー、MMはマグニチュードである。
* マグニチュードが2大きくなると、エネルギーは何倍になるか。
* logE1=4.8+1.5M\log E_1 = 4.8 + 1.5M
* logE2=4.8+1.5(M+2)=4.8+1.5M+3\log E_2 = 4.8 + 1.5(M+2) = 4.8 + 1.5M + 3
* logE2logE1=3\log E_2 - \log E_1 = 3
* logE2E1=3\log \frac{E_2}{E_1} = 3
* E2E1=103=1000\frac{E_2}{E_1} = 10^3 = 1000
* したがって、マグニチュードが2大きくなると、エネルギーは1000倍になる。
* チリ地震のエネルギーは兵庫県南部地震のエネルギーの約180倍であった。兵庫県南部地震のマグニチュードからチリ地震のマグニチュードを推定する。
* 兵庫県南部地震のマグニチュードをM1M_1、チリ地震のマグニチュードをM2M_2とする。
* logE1=4.8+1.5M1\log E_1 = 4.8 + 1.5M_1
* logE2=4.8+1.5M2\log E_2 = 4.8 + 1.5M_2
* E2=180E1E_2 = 180E_1
* logE2=log(180E1)=log180+logE1\log E_2 = \log (180 E_1) = \log 180 + \log E_1
* 4.8+1.5M2=log180+4.8+1.5M14.8 + 1.5M_2 = \log 180 + 4.8 + 1.5M_1
* 1.5M2=log180+1.5M11.5M_2 = \log 180 + 1.5M_1
* M2=M1+log1801.5M1+2.2551.5M1+1.50M_2 = M_1 + \frac{\log 180}{1.5} \approx M_1 + \frac{2.255}{1.5} \approx M_1 + 1.50
* 兵庫県南部地震のマグニチュードは7.3だったので、M27.3+1.50=8.8M_2 \approx 7.3 + 1.50 = 8.8
* したがって、チリ地震のマグニチュードは約8.8と推定される。

3. 最終的な答え

* マグニチュードが2大きくなると、エネルギーは1000倍になる。
* チリ地震のマグニチュードは約8.8と推定される。
## (C) 星の等級の問題

1. 問題の内容

1等星は6等星の何倍の明るさか。また、1等星は5等星の何倍の明るさか小数で答えよ。

2. 解き方の手順

* ポグソンの式によると、等級が1つ違うと明るさは約2.512倍異なる。
* 等級の差がnnの場合、明るさの比は(2.512)n(2.512)^nである。
* 1等星と6等星の等級の差は61=56-1=5である。
* 1等星は6等星の(2.512)5100(2.512)^5 \approx 100倍の明るさである。
* 1等星と5等星の等級の差は51=45-1=4である。
* 1等星は5等星の(2.512)439.8(2.512)^4 \approx 39.8倍の明るさである。

3. 最終的な答え

* 1等星は6等星の約100倍の明るさである。
* 1等星は5等星の約39.8倍の明るさである。
## (D) 炭素年代測定法の問題

1. 問題の内容

ある仏像の炭素14の個数が仏像が作られたときの0.9倍であると分かった。この仏像は約何年前に作られたといえるか。炭素14の個数は、約5700年かけて半分になるものとする。

2. 解き方の手順

* 炭素14の半減期は5700年である。
* 炭素14の量をN(t)N(t)とすると、以下の式が成り立つ。
* N(t)=N0eλtN(t) = N_0 e^{-\lambda t}
* ここで、N0N_0は初期の炭素14の量、λ\lambdaは崩壊定数、ttは経過時間である。
* 半減期TTとの関係は、λ=ln2T\lambda = \frac{\ln 2}{T}である。
* したがって、λ=ln25700\lambda = \frac{\ln 2}{5700}
* 問題より、N(t)=0.9N0N(t) = 0.9 N_0である。
* 0.9N0=N0eλt0.9 N_0 = N_0 e^{-\lambda t}
* 0.9=eλt0.9 = e^{-\lambda t}
* ln0.9=λt\ln 0.9 = -\lambda t
* t=ln0.9λ=ln0.9ln25700=5700ln0.9ln257000.105360.69315866.2t = -\frac{\ln 0.9}{\lambda} = -\frac{\ln 0.9}{\frac{\ln 2}{5700}} = -5700 \frac{\ln 0.9}{\ln 2} \approx -5700 \frac{-0.10536}{0.69315} \approx 866.2
* したがって、仏像は約866年前に作られたといえる。

3. 最終的な答え

仏像は約866年前に作られたといえる。

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