与えられた放物線 $y = ax^2 - 12a + 2$(ただし $0 < a < \frac{1}{2}$)を①とし、円 $x^2 + y^2 = 16$ を②とする。 (1) 放物線①が $a$ の値にかかわらず通る定点を求める。 (2) 放物線①と円②の交点の $y$ 座標を求める。 (3) $a = \frac{1}{4}$ のとき、放物線①と円②で囲まれる部分のうち、放物線の上側にある部分の面積 $S$ を求める。

幾何学放物線交点面積積分
2025/8/12

1. 問題の内容

与えられた放物線 y=ax212a+2y = ax^2 - 12a + 2(ただし 0<a<120 < a < \frac{1}{2})を①とし、円 x2+y2=16x^2 + y^2 = 16 を②とする。
(1) 放物線①が aa の値にかかわらず通る定点を求める。
(2) 放物線①と円②の交点の yy 座標を求める。
(3) a=14a = \frac{1}{4} のとき、放物線①と円②で囲まれる部分のうち、放物線の上側にある部分の面積 SS を求める。

2. 解き方の手順

(1)
放物線①の式を aa について整理すると、
y=a(x212)+2y = a(x^2 - 12) + 2
aa の値にかかわらずこの式が成り立つためには、
x212=0x^2 - 12 = 0 かつ y=2y = 2 であればよい。
x2=12x^2 = 12 より x=±23x = \pm 2\sqrt{3}
したがって、定点は (23,2)(2\sqrt{3}, 2)(23,2)(-2\sqrt{3}, 2) である。
(2)
放物線①と円②の交点の yy 座標を求めるために、①の式を②に代入する。
x2+(ax212a+2)2=16x^2 + (ax^2 - 12a + 2)^2 = 16
x2=12y2ax^2 = 12 - \frac{y-2}{a} を円の式に代入すると
12y2a+y2=1612 - \frac{y-2}{a} + y^2 = 16
y2ya+2a4=0y^2 - \frac{y}{a} + \frac{2}{a} - 4 = 0
ay2y+24a=0ay^2 - y + 2 - 4a = 0
y=1±14a(24a)2a=1±18a+16a22a=1±(4a1)22a=1±(14a)2ay = \frac{1 \pm \sqrt{1 - 4a(2-4a)}}{2a} = \frac{1 \pm \sqrt{1-8a+16a^2}}{2a} = \frac{1 \pm \sqrt{(4a-1)^2}}{2a} = \frac{1 \pm (1-4a)}{2a}
y=1+(14a)2a=24a2a=12aay = \frac{1 + (1-4a)}{2a} = \frac{2-4a}{2a} = \frac{1-2a}{a}
または
y=1(14a)2a=4a2a=2y = \frac{1 - (1-4a)}{2a} = \frac{4a}{2a} = 2
y=2y = 2x2+y2=16x^2 + y^2 = 16 に代入すると、x2+4=16x^2 + 4 = 16 より、x2=12x^2 = 12 となり、x=±23x = \pm 2\sqrt{3}
y=12aay = \frac{1-2a}{a}x2+y2=16x^2 + y^2 = 16 に代入すると、x2=16(12aa)2x^2 = 16 - (\frac{1-2a}{a})^2
(3)
a=14a = \frac{1}{4} のとき、放物線は y=14x23+2=14x21y = \frac{1}{4}x^2 - 3 + 2 = \frac{1}{4}x^2 - 1 である。
放物線と円の交点の yy 座標は、(2) より、y=12(14)14=1214=2y = \frac{1-2(\frac{1}{4})}{\frac{1}{4}} = \frac{\frac{1}{2}}{\frac{1}{4}} = 2y=2y = 2 である。
y=2y = 2 より x=±23x = \pm 2\sqrt{3} であり、y=14x21y = \frac{1}{4}x^2 - 1 より x2=4(y+1)x^2 = 4(y+1) となり、x=±2y+1x = \pm 2\sqrt{y+1} である。
放物線と円で囲まれた部分のうち、放物線の上側にある部分の面積 SS は、
S=2323(16x2(14x21))dxS = \int_{-2\sqrt{3}}^{2\sqrt{3}} (\sqrt{16-x^2} - (\frac{1}{4}x^2 - 1)) dx
=2023(16x2(14x21))dx= 2\int_{0}^{2\sqrt{3}} (\sqrt{16-x^2} - (\frac{1}{4}x^2 - 1)) dx
x=4sinθx = 4\sin\theta とおくと、dx=4cosθdθdx = 4\cos\theta d\theta であり、x=0x=0 のとき θ=0\theta = 0 で、x=23x = 2\sqrt{3} のとき sinθ=234=32\sin\theta = \frac{2\sqrt{3}}{4} = \frac{\sqrt{3}}{2} より θ=π3\theta = \frac{\pi}{3} である。
S=20π3(1616sin2θ(14(16sin2θ)1))4cosθdθS = 2\int_{0}^{\frac{\pi}{3}} (\sqrt{16-16\sin^2\theta} - (\frac{1}{4}(16\sin^2\theta) - 1)) 4\cos\theta d\theta
=20π3(4cosθ(4sin2θ1))4cosθdθ=80π3(4cos2θ4sin2θcosθ+cosθ)dθ= 2\int_{0}^{\frac{\pi}{3}} (4\cos\theta - (4\sin^2\theta - 1)) 4\cos\theta d\theta = 8\int_{0}^{\frac{\pi}{3}} (4\cos^2\theta - 4\sin^2\theta\cos\theta + \cos\theta) d\theta
=80π3(41+cos2θ24sin2θcosθ+cosθ)dθ= 8\int_{0}^{\frac{\pi}{3}} (4\frac{1+\cos2\theta}{2} - 4\sin^2\theta\cos\theta + \cos\theta) d\theta
=80π3(2+2cos2θ4sin2θcosθ+cosθ)dθ= 8\int_{0}^{\frac{\pi}{3}} (2 + 2\cos2\theta - 4\sin^2\theta\cos\theta + \cos\theta) d\theta
=8[2θ+sin2θ43sin3θ+sinθ]0π3= 8[2\theta + \sin2\theta - \frac{4}{3}\sin^3\theta + \sin\theta]_{0}^{\frac{\pi}{3}}
=8[2(π3)+sin(2π3)43(32)3+sin(π3)0]= 8[2(\frac{\pi}{3}) + \sin(\frac{2\pi}{3}) - \frac{4}{3}(\frac{\sqrt{3}}{2})^3 + \sin(\frac{\pi}{3}) - 0]
=8[2π3+3243338+32]= 8[\frac{2\pi}{3} + \frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{4}{3}\frac{3\sqrt{3}}{8} + \frac{\sqrt{3}}{2}]
=8[2π3+3232+32]=16π3+43= 8[\frac{2\pi}{3} + \frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2}] = \frac{16\pi}{3} + 4\sqrt{3}

3. 最終的な答え

(1) (23,2)(2\sqrt{3}, 2), (23,2)(-2\sqrt{3}, 2)
(2) y=2y=2
(3) S=16π3+43S = \frac{16\pi}{3} + 4\sqrt{3}

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