$a$を正の定数とするとき、不等式$|x-2| < a$を満たす整数$x$の個数がちょうど6個となるような$a$の値の範囲を求めよ。

代数学絶対値不等式整数解
2025/8/12

1. 問題の内容

aaを正の定数とするとき、不等式x2<a|x-2| < aを満たす整数xxの個数がちょうど6個となるようなaaの値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、不等式x2<a|x-2| < aを解きます。絶対値の定義から、
a<x2<a-a < x-2 < a
この不等式に2を加えると、
2a<x<2+a2-a < x < 2+a
となります。
この範囲に含まれる整数xxの個数が6個であることから、xxは連続する6個の整数となります。
xxの範囲は 2a<x<2+a2-a < x < 2+a ですから、この範囲の中央は x=2x=2 付近になります。
xx が整数であることに注意すると、6個の整数は、
22=02-2=0, 21=12-1=1, 22, 2+1=32+1=3, 2+2=42+2=4, 2+3=52+3=5
というように,22 の両側に 33 個ずつ並ぶ形になります。
したがって、xx の範囲は
23=1,0,1,2,3,42-3= -1, 0, 1, 2, 3, 4
または
1,2,3,4,5,61, 2, 3, 4, 5, 6
のように連続する6個の整数となります。
2a<x<2+a2-a < x < 2+a に含まれる整数がちょうど6個であるためには、
2a2-a の値が -2 以上 -1未満でなければなりません。
2a<12-a < -1 より a>3a > 3
2a22-a \geq -2 より a4a \leq 4
したがって、3<a43 < a \leq 4
また、2+a2+a の値は 5 以上 6 未満でなければなりません。
2+a>52+a > 5 より a>3a > 3
2+a62+a \leq 6 より a4a \leq 4
したがって、3<a43 < a \leq 4
同様に考えると、2a<x<2+a2-a < x < 2+aの整数解がx=n,n+1,n+2,n+3,n+4,n+5x = n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5となるためには、nnを整数として
n12a<nn-1 \le 2-a < n
n+5<2+an+6n+5 < 2+a \le n+6
が成立する必要があります。
このとき、2a<x<2+a2-a < x < 2+a に含まれる整数xxの個数がちょうど6個となるためには、
2a2-a は整数ではなく、2+a2+a も整数ではない必要があります。
具体的に整数値を代入して確認してみます。
もし 2a=22-a = -2 の場合、整数解はx=1,0,1,2,3,4x = -1, 0, 1, 2, 3, 4となり、6個です。このときa=4a = 4 です。
もし 2a=12-a = -1 の場合、整数解はx=0,1,2,3,4x = 0, 1, 2, 3, 4となり、5個です。
2a>22-a > -2 を満たす最小の整数を考えると、2a12-a \geq -1 が成り立ち、a3a \leq 3となります。
この範囲では、整数解の個数が6個にはなりません。
2+a<62+a < 6より、a<4a < 4
2+a52+a \geq 5より、a3a \geq 3
したがって、求める aa の範囲は、3<a43 < a \leq 4となります。

3. 最終的な答え

3<a43 < a \leq 4

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