図に示された10.0 Nの力 $F$ が点Oのまわりに作るモーメントを求めます。格子線間隔は0.10 mで、左回りを正とします。有効数字は2桁で答えます。力 $F$ は、点Oから数えて縦方向に2格子、横方向に3格子の位置にかかっています。力 $F$ とO点を結ぶ線は水平方向に対し30°傾いています。

応用数学モーメント物理三角関数力の分解
2025/3/11

1. 問題の内容

図に示された10.0 Nの力 FF が点Oのまわりに作るモーメントを求めます。格子線間隔は0.10 mで、左回りを正とします。有効数字は2桁で答えます。力 FF は、点Oから数えて縦方向に2格子、横方向に3格子の位置にかかっています。力 FF とO点を結ぶ線は水平方向に対し30°傾いています。

2. 解き方の手順

力のモーメント MM は、力の大きさ FF と、回転軸からの距離 rr (力の作用線までの距離)の積で与えられます。つまり、
M=rFM = rF
まず、点Oから力の作用線までの距離 rr を計算します。点Oから力の作用線に下ろした垂線の足を考えます。この垂線と力 FF を含む直線、および点Oと力点を含む直線で三角形ができます。
この三角形において、点Oと力点を結ぶ線の長さは、ピタゴラスの定理より、
(2×0.10 m)2+(3×0.10 m)2=0.04+0.09 m=0.13 m\sqrt{(2 \times 0.10 \ m)^2 + (3 \times 0.10 \ m)^2} = \sqrt{0.04 + 0.09} \ m = \sqrt{0.13} \ m
この三角形の力点における角度は30°です。したがって、点Oから力の作用線までの距離 rr は、
r=0.13 m×sin(30)r = \sqrt{0.13} \ m \times \sin(30^\circ)
または、モーメントの計算においては、力を分解してそれぞれの成分によるモーメントの和を計算してもよいです。
Fx=Fcos(30)F_x = F \cos(30^\circ)
Fy=Fsin(30)F_y = F \sin(30^\circ)
FxF_xによるモーメントはMx=2(0.10)FxM_x = 2(0.10)F_xであり、FyF_yによるモーメントはMy=3(0.10)FyM_y = 3(0.10)F_yである。
これらのモーメントの和は
M=MxMy=0.2Fcos(30)0.3Fsin(30)M = M_x - M_y = 0.2 F \cos(30^\circ) - 0.3 F \sin(30^\circ)
M=F(0.2cos(30)0.3sin(30))M = F(0.2 \cos(30^\circ) - 0.3 \sin(30^\circ))
M=10.0(0.2×320.3×12)M = 10.0 (0.2 \times \frac{\sqrt{3}}{2} - 0.3 \times \frac{1}{2})
M=10.0(0.130.15)M = 10.0 (0.1 \sqrt{3} - 0.15)
M=10.0(0.1×1.7320.15)=10.0(0.17320.15)=10.0(0.0232)=0.232M = 10.0 (0.1 \times 1.732 - 0.15) = 10.0 (0.1732 - 0.15) = 10.0(0.0232) = 0.232
符号に注意すると、
モーメントは FFyy 成分によって時計回り、 xx 成分によって反時計回りに回転させようとします。
距離を求める方法に戻ると、
r=0.13sin(30)=0.13×0.5 m0.3606×0.5=0.1803 mr = \sqrt{0.13} \sin(30^\circ) = \sqrt{0.13} \times 0.5 \ m \approx 0.3606 \times 0.5 = 0.1803 \ m
したがって、モーメントは
M=rF=0.1803 m×10.0 N=1.803 NmM = rF = 0.1803 \ m \times 10.0 \ N = 1.803 \ N \cdot m
FF による回転方向は時計回りなので負のモーメントである。符号を考慮すると、力のモーメントは M=0.23NmM = -0.23 N \cdot m

3. 最終的な答え

-0.23 N・m

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