力のモーメント M は、力の大きさ F と、回転軸からの距離 r (力の作用線までの距離)の積で与えられます。つまり、 まず、点Oから力の作用線までの距離 r を計算します。点Oから力の作用線に下ろした垂線の足を考えます。この垂線と力 F を含む直線、および点Oと力点を含む直線で三角形ができます。 この三角形において、点Oと力点を結ぶ線の長さは、ピタゴラスの定理より、
(2×0.10 m)2+(3×0.10 m)2=0.04+0.09 m=0.13 m この三角形の力点における角度は30°です。したがって、点Oから力の作用線までの距離 r は、 r=0.13 m×sin(30∘) または、モーメントの計算においては、力を分解してそれぞれの成分によるモーメントの和を計算してもよいです。
Fx=Fcos(30∘) Fy=Fsin(30∘) FxによるモーメントはMx=2(0.10)Fxであり、FyによるモーメントはMy=3(0.10)Fyである。 これらのモーメントの和は
M=Mx−My=0.2Fcos(30∘)−0.3Fsin(30∘) M=F(0.2cos(30∘)−0.3sin(30∘)) M=10.0(0.2×23−0.3×21) M=10.0(0.13−0.15) M=10.0(0.1×1.732−0.15)=10.0(0.1732−0.15)=10.0(0.0232)=0.232 符号に注意すると、
モーメントは F の y 成分によって時計回り、 x 成分によって反時計回りに回転させようとします。 距離を求める方法に戻ると、
r=0.13sin(30∘)=0.13×0.5 m≈0.3606×0.5=0.1803 m したがって、モーメントは
M=rF=0.1803 m×10.0 N=1.803 N⋅m 力 F による回転方向は時計回りなので負のモーメントである。符号を考慮すると、力のモーメントは M=−0.23N⋅m