$f(x) = x^3 - (a+3)x^2 + 3ax - 2b$ という3次関数が与えられており、$f'(2) = -3$ である。 (1) $a$ の値を求める。 (2) $f(x)$ の極大値を $M$, 極小値を $m$ とするとき, $M - 2m = 7$ であるとき, $b$ の値を求める。 (3) $x \le b$ における $f(x)$ の最大値が $b^2 - 15$ であるとき, $b$ の値を求める。

1. 問題の内容

$f(x) = x^3 - (a+3)x^2 + 3ax - 2b$ という3次関数が与えられており、$f'(2) = -3$ である。

(1) $a$ の値を求める。

(2) $f(x)$ の極大値を $M$, 極小値を $m$ とするとき, $M - 2m = 7$ であるとき, $b$ の値を求める。

(3) $x \le b$ における $f(x)$ の最大値が $b^2 - 15$ であるとき, $b$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1)

まず、$f(x)$ を微分する。

$f'(x) = 3x^2 - 2(a+3)x + 3a$

$f'(2) = 3(2)^2 - 2(a+3)(2) + 3a = 12 - 4a - 12 + 3a = -a$

$f'(2) = -3$ より, $-a = -3$, よって $a = 3$

(2)

$a=3$ を代入すると、$f(x) = x^3 - 6x^2 + 9x - 2b$

$f'(x) = 3x^2 - 12x + 9 = 3(x^2 - 4x + 3) = 3(x-1)(x-3)$

$f'(x) = 0$ となるのは $x=1, 3$.

$f(x)$ の増減表を書くと、

$x=1$ で極大値 $M$, $x=3$ で極小値 $m$ をとることがわかる。

$M = f(1) = 1 - 6 + 9 - 2b = 4 - 2b$

$m = f(3) = 27 - 54 + 27 - 2b = -2b$

$M - 2m = 7$ より, $(4 - 2b) - 2(-2b) = 4 - 2b + 4b = 4 + 2b = 7$

$2b = 3$, よって $b = \frac{3}{2}$

(3)

$f(x) = x^3 - 6x^2 + 9x - 3$ ($b = \frac{3}{2}$を代入)

$M = 4 - 2(\frac{3}{2}) = 4 - 3 = 1$

$f(x) = M = 1$ となるのは $x^3 - 6x^2 + 9x - 3 = 1$

$x^3 - 6x^2 + 9x - 4 = 0$

$(x-1)(x^2 - 5x + 4) = (x-1)(x-1)(x-4) = (x-1)^2 (x-4) = 0$

よって $x = 1, 4$

$f(x) = M$ となる $x$ は $x = 1, 4$. ただし, $1 < 4$ なので、$x = 1, 4$

(i) $b < 1$ のとき

$x \le b$ で $f(x)$ は単調増加なので, $x=b$ で最大値をとる。

$f(b) = b^2 - 15$

$b^3 - 6b^2 + 9b - 3 = b^2 - 15$

$b^3 - 7b^2 + 9b + 12 = 0$

$(b+1)(b^2 - 8b + 12) = (b+1)(b-2)(b-6) = 0$

$b=-1, 2, 6$

$b < 1$ より $b=-1$

(ii) $1 \le b < 4$ のとき

$x \le b$ で $f(x)$ の最大値は $f(1) = 1$

$b^2 - 15 = 1$, $b^2 = 16$, $b = \pm 4$

しかし、$1 \le b < 4$ を満たす $b$ は存在しない。

(iii) $4 \le b$ のとき

$x \le b$ で $f(x)$ の最大値は $f(1)=1$. $x=4$でf(4)=1となる。

$f(b) = b^2-15$の条件から最大値は$x=b$でとる。しかし、今回はそうではないので、$f(1)=1$

$b^2-15=1$, $b^2=16$, $b = \pm 4$

$4 \le b$より, $b = 4$

3. 最終的な答え

(1) $a = 3$

(2) $b = \frac{3}{2}$

(3) $f(x) = M$ となる $x$ は $1, 4$

(i) $b < 1$ のとき $b = -1$

(ii) $1 \le b < 4$ のとき　解なし

(iii) $4 \le b$ のとき $b = 4$

したがって、求める $b$ の値は $-1, 4$