2次関数 $f(x) = x^2 - 2ax + b$ (ただし、$a, b$ は定数で $a > 0$) が与えられており、$f(x)$ の最小値が 2 である。 (1) $b$ を $a$ を用いて表す。 (2) $x \ge 2$ における $f(x)$ の最小値が 4 であるような $a$ の値を求める。 (3) $0 \le x \le 2$ における $f(x)$ の最大値と最小値の差が 3 であるような $a$ の値を求める。

1. 問題の内容

2次関数 $f(x) = x^2 - 2ax + b$ (ただし、$a, b$ は定数で $a > 0$) が与えられており、$f(x)$ の最小値が 2 である。

(1) $b$ を $a$ を用いて表す。

(2) $x \ge 2$ における $f(x)$ の最小値が 4 であるような $a$ の値を求める。

(3) $0 \le x \le 2$ における $f(x)$ の最大値と最小値の差が 3 であるような $a$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) $f(x)$ を平方完成する。

$f(x) = (x - a)^2 - a^2 + b$

最小値は $x = a$ のとき $-a^2 + b = 2$ より、$b = a^2 + 2$

(2) $x \ge 2$ における $f(x)$ の最小値が 4 である。

軸 $x = a$ と区間 $x \ge 2$ の位置関係によって場合分けをする。

(i) $a \ge 2$ のとき、最小値は $f(a) = -a^2 + b = 2$。これは (1) で与えられている条件と同じなので、新しい情報はない。

(ii) $a < 2$ のとき、最小値は $f(2) = 4 - 4a + b = 4$ より、 $b = 4a$

(1) の結果から、 $a^2 + 2 = 4a$

$a^2 - 4a + 2 = 0$

$a = \frac{4 \pm \sqrt{16 - 8}}{2} = 2 \pm \sqrt{2}$

$a < 2$ より、 $a = 2 - \sqrt{2}$

(3) $0 \le x \le 2$ における $f(x)$ の最大値と最小値の差が 3 である。

軸 $x = a$ と区間 $0 \le x \le 2$ の位置関係によって場合分けをする。

(i) $0 < a < 2$ のとき、最小値は $f(a) = -a^2 + b = 2$ である。最大値は $f(0) = b$ または $f(2) = 4 - 4a + b$ である。

$f(0) - f(a) = b - 2 = 3$ より、$b = 5$。$b = a^2 + 2$ より $a^2 + 2 = 5$ よって $a^2 = 3$。$a > 0$ より $a = \sqrt{3}$。これは $0 < a < 2$ を満たす。

$f(2) - f(a) = 4 - 4a + b - 2 = 2 - 4a + b = 3$ より、$b = 4a + 1$。$b = a^2 + 2$ より $a^2 + 2 = 4a + 1$ よって $a^2 - 4a + 1 = 0$。$a = \frac{4 \pm \sqrt{16 - 4}}{2} = 2 \pm \sqrt{3}$。これは $0 < a < 2$ を満たさない。

(ii) $a \ge 2$ のとき、最小値は $f(2) = 4 - 4a + b$ で、最大値は $f(0) = b$ である。

$f(0) - f(2) = b - (4 - 4a + b) = 4a - 4 = 3$ より、$4a = 7$ なので、$a = \frac{7}{4}$。これは $a \ge 2$ を満たさない。

(iii) $0 < a \le 0$ のとき、最小値は $f(0)=b$で、最大値は $f(2) = 4 - 4a + b$ である。

$0<a$なので$a \le 0$は矛盾している。

したがって、場合分け(i)より、$a = \sqrt{3}$.

3. 最終的な答え

(1) $b = a^2 + 2$

(2) $a = 2 - \sqrt{2}$

(3) $a = \sqrt{3}$