複素数 $\alpha$ と $\beta$ が与えられた条件 $\beta^2 - 2\alpha\beta + 4\alpha^2 = 0$ を満たすとき、$z = \frac{\beta}{\alpha}$ の値を求め、さらに $z$ の虚部が正である場合について、$z$ を極形式で表し、三角形OABの形状を決定する問題です。

代数学複素数極形式二次方程式幾何学
2025/8/14

1. 問題の内容

複素数 α\alphaβ\beta が与えられた条件 β22αβ+4α2=0\beta^2 - 2\alpha\beta + 4\alpha^2 = 0 を満たすとき、z=βαz = \frac{\beta}{\alpha} の値を求め、さらに zz の虚部が正である場合について、zz を極形式で表し、三角形OABの形状を決定する問題です。

2. 解き方の手順

(1) β22αβ+4α2=0\beta^2 - 2\alpha\beta + 4\alpha^2 = 0 の両辺を α2\alpha^2 で割ると、
(βα)22βα+4=0(\frac{\beta}{\alpha})^2 - 2\frac{\beta}{\alpha} + 4 = 0
となります。z=βαz = \frac{\beta}{\alpha} とおくと、
z22z+4=0z^2 - 2z + 4 = 0
これを解くと、解の公式より
z=(2)±(2)24(1)(4)2(1)=2±4162=2±122=2±23i2=1±3iz = \frac{-(-2) \pm \sqrt{(-2)^2 - 4(1)(4)}}{2(1)} = \frac{2 \pm \sqrt{4 - 16}}{2} = \frac{2 \pm \sqrt{-12}}{2} = \frac{2 \pm 2\sqrt{3}i}{2} = 1 \pm \sqrt{3}i
したがって、z=1±3iz = 1 \pm \sqrt{3}i です。
(2) zz の虚部が正であるとき、z=1+3iz = 1 + \sqrt{3}i です。
zz を極形式で表すと、
z=12+(3)2=1+3=4=2|z| = \sqrt{1^2 + (\sqrt{3})^2} = \sqrt{1 + 3} = \sqrt{4} = 2
argz=θ\arg z = \theta とすると、
cosθ=12\cos \theta = \frac{1}{2}
sinθ=32\sin \theta = \frac{\sqrt{3}}{2}
よって、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3} です。
したがって、z=2(cosπ3+isinπ3)z = 2 (\cos \frac{\pi}{3} + i\sin \frac{\pi}{3}) です。
(3) z=βαz = \frac{\beta}{\alpha} より、β=zα\beta = z\alpha ですから、β=(1+3i)α=2(cosπ3+isinπ3)α\beta = (1 + \sqrt{3}i)\alpha = 2(\cos \frac{\pi}{3} + i\sin \frac{\pi}{3})\alpha です。
これは、α\alpha を原点中心に π3\frac{\pi}{3} 回転させ、さらに 2 倍したものが β\beta であることを意味します。
したがって、三角形OABは OA = α\alpha, OB = β=2αeiπ/3\beta = 2\alpha e^{i\pi/3} より、
OA:OB = 1:2 で、AOB=π3\angle AOB = \frac{\pi}{3} であるから、三角形OABはAOB=π3\angle AOB = \frac{\pi}{3}の不等辺三角形である。
すなわち、 AOB=60\angle AOB = 60^\circ, OA:OB = 1:2 の三角形です。

3. 最終的な答え

ア: 1
イ: 3
ウ: 2
エ: 3
オ: 不等辺三角形

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