与えられた不等式 $x^2 + (a-1)x + 4 < 0$ を①とする。 (1) 不等式①が解をもたないような定数 $a$ の値の範囲を求める。 (2) $1 \le x \le 2$ のすべての $x$ について、不等式①が成り立つような定数 $a$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

与えられた不等式 $x^2 + (a-1)x + 4 < 0$ を①とする。

(1) 不等式①が解をもたないような定数 $a$ の値の範囲を求める。

(2) $1 \le x \le 2$ のすべての $x$ について、不等式①が成り立つような定数 $a$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)

不等式①が解をもたない条件は、すべての $x$ に対して $x^2 + (a-1)x + 4 \ge 0$ が成り立つことである。

これは、2次関数 $f(x) = x^2 + (a-1)x + 4$ のグラフが常に $x$ 軸より上にある、または $x$ 軸に接することを意味する。

したがって、判別式 $D \le 0$ が成立する。

判別式 $D$ は $D = (a-1)^2 - 4 \cdot 1 \cdot 4 = a^2 - 2a + 1 - 16 = a^2 - 2a - 15$ である。

$D \le 0$ より、$a^2 - 2a - 15 \le 0$

$(a - 5)(a + 3) \le 0$

よって、$-3 \le a \le 5$

(2)

不等式①が $1 \le x \le 2$ で常に成り立つ条件は、$f(x) = x^2 + (a-1)x + 4$ とおくと、$1 \le x \le 2$ において $f(x) < 0$ が常に成り立つことである。

$f(1) = 1 + (a-1) + 4 = a + 4 < 0$ より $a < -4$

$f(2) = 4 + 2(a-1) + 4 = 2a + 6 < 0$ より $a < -3$

$a<-4$を満たすとき、$f(x) = x^2 + (a-1)x + 4$の軸 $x = -\frac{a-1}{2}$ について、

$1 \le x \le 2$ において $f(x) < 0$ であれば良い。

$g(a) = x^2+(a-1)x+4$ とすると、$g(a) < 0$

$a < -4$ より $a$ の値を大きくすると、$g(a)$ は大きくなる。

よって、$f(1)<0$ と $f(2) < 0$ が成り立つことのみを考えればよい。

したがって、$a<-4$ である。

3. 最終的な答え

(1) $-3 \le a \le 5$

(2) $a < -4$