与えられた2つの円、円1: $x^2 + y^2 = 1$ と円2: $(x-2)^2 + y^2 = 4$ について、以下の問題を解きます。 (1) 円1と円2に共通に接する接線の方程式を求めます。 (2) (1)で求めた接線と円1, 円2との接点をそれぞれA, B, C, Dとするとき、線分ABの長さを求めます。 (3) 円1とx軸の負の部分との交点をP, 円2とx軸の正の部分との交点をQとするとき、円弧APCと円弧BQDおよび線分ABと線分CDとで囲まれた部分の面積を求めます。

幾何学接線面積相似三平方の定理
2025/8/14

1. 問題の内容

与えられた2つの円、円1: x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 と円2: (x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4 について、以下の問題を解きます。
(1) 円1と円2に共通に接する接線の方程式を求めます。
(2) (1)で求めた接線と円1, 円2との接点をそれぞれA, B, C, Dとするとき、線分ABの長さを求めます。
(3) 円1とx軸の負の部分との交点をP, 円2とx軸の正の部分との交点をQとするとき、円弧APCと円弧BQDおよび線分ABと線分CDとで囲まれた部分の面積を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 共通接線の方程式を求める。
円1の中心(0,0), 半径1。円2の中心(2,0), 半径2。
共通接線の方程式を y=kx+by = kx + b とする。
円1の中心(0,0)から接線までの距離が1なので、
bk2+1=1\frac{|b|}{\sqrt{k^2 + 1}} = 1
b2=k2+1b^2 = k^2 + 1 ...(3)
円2の中心(2,0)から接線までの距離が2なので、
2k+bk2+1=2\frac{|2k + b|}{\sqrt{k^2 + 1}} = 2
(2k+b)2=4(k2+1)(2k + b)^2 = 4(k^2 + 1)
4k2+4kb+b2=4k2+44k^2 + 4kb + b^2 = 4k^2 + 4
4kb+b2=44kb + b^2 = 4 ...(4)
(4)に(3)を代入すると、
4kb+k2+1=44kb + k^2 + 1 = 4
4kb=3k24kb = 3 - k^2
b=3k24kb = \frac{3 - k^2}{4k}
これを(3)に代入すると、
(3k24k)2=k2+1(\frac{3 - k^2}{4k})^2 = k^2 + 1
(3k2)2=16k2(k2+1)(3 - k^2)^2 = 16k^2(k^2 + 1)
96k2+k4=16k4+16k29 - 6k^2 + k^4 = 16k^4 + 16k^2
15k4+22k29=015k^4 + 22k^2 - 9 = 0
k2=22±2224(15)(9)2(15)=22±484+54030=22±102430=22±3230k^2 = \frac{-22 \pm \sqrt{22^2 - 4(15)(-9)}}{2(15)} = \frac{-22 \pm \sqrt{484 + 540}}{30} = \frac{-22 \pm \sqrt{1024}}{30} = \frac{-22 \pm 32}{30}
k2>0k^2 > 0 より、 k2=1030=13k^2 = \frac{10}{30} = \frac{1}{3}
k=±13=±33k = \pm \frac{1}{\sqrt{3}} = \pm \frac{\sqrt{3}}{3}
k=33k = \frac{\sqrt{3}}{3} のとき、b=3134(33)=83433=843=23=233b = \frac{3 - \frac{1}{3}}{4(\frac{\sqrt{3}}{3})} = \frac{\frac{8}{3}}{\frac{4\sqrt{3}}{3}} = \frac{8}{4\sqrt{3}} = \frac{2}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{3}}{3}
k=33k = -\frac{\sqrt{3}}{3} のとき、b=3134(33)=83433=843=23=233b = \frac{3 - \frac{1}{3}}{4(-\frac{\sqrt{3}}{3})} = \frac{\frac{8}{3}}{-\frac{4\sqrt{3}}{3}} = \frac{8}{-4\sqrt{3}} = -\frac{2}{\sqrt{3}} = -\frac{2\sqrt{3}}{3}
よって、共通接線の方程式は y=33x+233y = \frac{\sqrt{3}}{3} x + \frac{2\sqrt{3}}{3}y=33x233y = -\frac{\sqrt{3}}{3} x - \frac{2\sqrt{3}}{3}
すなわち、3x3y+23=0\sqrt{3}x - 3y + 2\sqrt{3} = 03x+3y+23=0\sqrt{3}x + 3y + 2\sqrt{3} = 0
図から考えて、y=33x233y = -\frac{\sqrt{3}}{3}x - \frac{2\sqrt{3}}{3} の接線の方程式を考える。
このとき、k=33k = -\frac{\sqrt{3}}{3} であり、b=233b = -\frac{2\sqrt{3}}{3} である。
(2) 線分ABの長さを求める。
円1の中心(0,0), 半径1。円2の中心(2,0), 半径2。
接線の傾き k=33k = -\frac{\sqrt{3}}{3}
円1の中心から接点Aまでの距離は1。円2の中心から接点Bまでの距離は2。
円1の中心から円2の中心までの距離は2。
相似な三角形ができている。
AB = (20)2(21)2\sqrt{(2-0)^2 - (2-1)^2} = 41=3\sqrt{4 - 1} = \sqrt{3}
(3) 面積を求める
円1: x2+y2=1x^2 + y^2 = 1, P(-1, 0)
円2: (x2)2+y2=4(x-2)^2 + y^2 = 4, Q(4, 0)
円弧APCの面積は 12π(12)=π2\frac{1}{2} \pi (1^2) = \frac{\pi}{2}
円弧BQDの面積は 12π(22)=2π\frac{1}{2} \pi (2^2) = 2\pi
台形ABCDの面積は 12(1+2)(3)=332\frac{1}{2}(1+2)(\sqrt{3}) = \frac{3\sqrt{3}}{2}
扇形の面積は π3\frac{\pi}{3}
したがって求める面積は 332(π6+π3)=332π2\frac{3\sqrt{3}}{2} - (\frac{\pi}{6} + \frac{\pi}{3}) = \frac{3\sqrt{3}}{2} - \frac{\pi}{2}

3. 最終的な答え

(1) 3x+3y+23=0\sqrt{3}x + 3y + 2\sqrt{3} = 0
(2) 3\sqrt{3}
(3) 332π2\frac{3\sqrt{3}}{2} - \frac{\pi}{2}

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