座標平面上の点Pから放物線 $y = x^2 + x$ へ2本の接線が引け、かつその2本の接線が直交するとき、点Pの軌跡を求める問題です。

幾何学軌跡接線放物線微分二次方程式
2025/8/14

1. 問題の内容

座標平面上の点Pから放物線 y=x2+xy = x^2 + x へ2本の接線が引け、かつその2本の接線が直交するとき、点Pの軌跡を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、点Pの座標を (X,Y)(X, Y) とおきます。
次に、放物線 y=x2+xy = x^2 + x 上の点 (t,t2+t)(t, t^2 + t) における接線を考えます。
この接線の傾きは y=2x+1y' = 2x + 1 より、2t+12t + 1 となります。
したがって、接線の方程式は以下のようになります。
y(t2+t)=(2t+1)(xt)y - (t^2 + t) = (2t + 1)(x - t)
この接線が点P (X,Y)(X, Y) を通るので、以下の方程式が成り立ちます。
Y(t2+t)=(2t+1)(Xt)Y - (t^2 + t) = (2t + 1)(X - t)
これを tt について整理すると、以下の2次方程式が得られます。
Yt2t=2Xt2t2+XtY - t^2 - t = 2Xt - 2t^2 + X - t
t22Xt+YX=0t^2 - 2Xt + Y - X = 0
この2次方程式の2つの解を t1t_1, t2t_2 とすると、t1t_1, t2t_2 はそれぞれ2本の接線の接点の xx 座標を表します。
点Pから2本の接線が引けるためには、この2次方程式が異なる2つの実数解を持たなければなりません。
したがって、判別式 D>0D > 0 である必要があります。
D=(2X)24(YX)=4X24Y+4X>0D = (-2X)^2 - 4(Y - X) = 4X^2 - 4Y + 4X > 0
X2+XY>0X^2 + X - Y > 0
2本の接線が直交するためには、それぞれの傾きの積が 1-1 でなければなりません。つまり、(2t1+1)(2t2+1)=1(2t_1 + 1)(2t_2 + 1) = -1 となります。
4t1t2+2(t1+t2)+1=14t_1 t_2 + 2(t_1 + t_2) + 1 = -1
4t1t2+2(t1+t2)+2=04t_1 t_2 + 2(t_1 + t_2) + 2 = 0
2t1t2+(t1+t2)+1=02t_1 t_2 + (t_1 + t_2) + 1 = 0
解と係数の関係より、t1+t2=2Xt_1 + t_2 = 2X, t1t2=YXt_1 t_2 = Y - X なので、これを代入すると、
2(YX)+2X+1=02(Y - X) + 2X + 1 = 0
2Y2X+2X+1=02Y - 2X + 2X + 1 = 0
2Y+1=02Y + 1 = 0
Y=12Y = -\frac{1}{2}
このとき、X2+XY>0X^2 + X - Y > 0 より X2+X+12>0X^2 + X + \frac{1}{2} > 0
これは (X+12)2+14>0(X + \frac{1}{2})^2 + \frac{1}{4} > 0 なので、常に成立します。

3. 最終的な答え

求める軌跡は直線 y=12y = -\frac{1}{2}

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