2点 $A(0, 2)$ と $B(2, 2)$ が与えられており、円 $x^2 + y^2 - 2ax - 2by = 0$ があります。この円の中心 $P$ の存在範囲を、以下の2つの場合について図示してください。 (ア) 2点 $A$, $B$ がともに円の外部にある場合 (イ) 線分 $AB$ がつねに円の外部にある場合

幾何学領域座標平面
2025/8/14

1. 問題の内容

2点 A(0,2)A(0, 2)B(2,2)B(2, 2) が与えられており、円 x2+y22ax2by=0x^2 + y^2 - 2ax - 2by = 0 があります。この円の中心 PP の存在範囲を、以下の2つの場合について図示してください。
(ア) 2点 AA, BB がともに円の外部にある場合
(イ) 線分 ABAB がつねに円の外部にある場合

2. 解き方の手順

(ア) 2点 A, B がともに円の外部にある場合
円の方程式は、x2+y22ax2by=0x^2 + y^2 - 2ax - 2by = 0 であり、これは (xa)2+(yb)2=a2+b2(x-a)^2 + (y-b)^2 = a^2 + b^2 と変形できます。
したがって、円の中心 PP(a,b)(a, b) であり、半径は a2+b2\sqrt{a^2 + b^2} です。
A(0,2)A(0, 2) が円の外部にある条件は、
02+222a(0)2b(2)>00^2 + 2^2 - 2a(0) - 2b(2) > 0
44b>04 - 4b > 0
b<1b < 1
B(2,2)B(2, 2) が円の外部にある条件は、
22+222a(2)2b(2)>02^2 + 2^2 - 2a(2) - 2b(2) > 0
84a4b>08 - 4a - 4b > 0
2ab>02 - a - b > 0
a+b<2a + b < 2
したがって、点 P(a,b)P(a, b) の存在範囲は、b<1b < 1 かつ a+b<2a + b < 2 を満たす領域です。
(イ) 線分 AB がつねに円の外部にある場合
線分 ABAB 上の点は tA+(1t)BtA + (1-t)B (0t10 \le t \le 1) で表される。
t(0,2)+(1t)(2,2)=(22t,2)t(0, 2) + (1-t)(2, 2) = (2-2t, 2)
線分AB上の任意の点 (22t,2)(2-2t, 2) が円の外部にあるための条件は、
(22t)2+222a(22t)2b(2)>0(2-2t)^2 + 2^2 - 2a(2-2t) - 2b(2) > 0
48t+4t2+44a+4at4b>04 - 8t + 4t^2 + 4 - 4a + 4at - 4b > 0
4t2+(4a8)t+84a4b>04t^2 + (4a - 8)t + 8 - 4a - 4b > 0
これが 0t10 \le t \le 1 で常に成立するための条件を考えます。
f(t)=4t2+(4a8)t+84a4bf(t) = 4t^2 + (4a - 8)t + 8 - 4a - 4b と置きます。
f(t)f(t)0t10 \le t \le 1 で常に正であるための条件は、f(0)>0f(0) > 0 かつ f(1)>0f(1) > 0 かつ 軸の位置によって場合分けを検討する必要があります。
f(0)=84a4b>0f(0) = 8 - 4a - 4b > 0 より、 a+b<2a + b < 2
f(1)=4+4a8+84a4b=44b>0f(1) = 4 + 4a - 8 + 8 - 4a - 4b = 4 - 4b > 0 より、b<1b < 1
軸は t=(4a8)/8=(84a)/8=1a/2t = -(4a-8)/8 = (8-4a)/8 = 1 - a/2 です。
軸が 0<t<10 < t < 1 すなわち 0<1a/2<10 < 1 - a/2 < 1 のとき、0<a/2<10 < a/2 < 1 より、0<a<20 < a < 2 です。
このとき、f(t)f(t) の最小値が正である必要があります。
f(1a/2)=4(1a/2)2+(4a8)(1a/2)+84a4b>0f(1 - a/2) = 4(1 - a/2)^2 + (4a - 8)(1 - a/2) + 8 - 4a - 4b > 0
=4(1a+a2/4)+4a2a28+4a+84a4b>0= 4(1 - a + a^2/4) + 4a - 2a^2 - 8 + 4a + 8 - 4a - 4b > 0
=44a+a2+4a2a24b>0= 4 - 4a + a^2 + 4a - 2a^2 - 4b > 0
a2+44b>0-a^2 + 4 - 4b > 0
a2+4b<4a^2 + 4b < 4
b<1a2/4b < 1 - a^2/4
軸が t0t \le 0 すなわち 1a/201 - a/2 \le 0 のとき、a2a \ge 2 です。このとき、f(0)>0f(0) > 0f(1)>0f(1) > 0 が成り立てばよいので、a+b<2a + b < 2 かつ b<1b < 1 です。しかし、a2a \ge 2 なので a+b<2a+b < 2 より b<2a0b < 2-a \le 0 となるので b<0b < 0となります。
軸が t1t \ge 1 すなわち 1a/211 - a/2 \ge 1 のとき、a0a \le 0 です。このとき、f(0)>0f(0) > 0f(1)>0f(1) > 0 が成り立てばよいので、a+b<2a + b < 2 かつ b<1b < 1 です。
したがって、線分 ABAB がつねに円の外部にある条件は、a+b<2a+b<2, b<1b<1, b<1a2/4b < 1 - a^2/4です。

3. 最終的な答え

(ア) b<1b < 1 かつ a+b<2a + b < 2 を満たす領域を図示する。
(イ) a+b<2a+b<2, b<1b<1, b<1a2/4b < 1 - a^2/4 を満たす領域を図示する。

「幾何学」の関連問題

直角三角形ABCにおいて、斜辺ACの長さが7.8cm、角Aが30°であるとき、辺ABの長さを求める問題です。$\sqrt{3} = 1.73$ を使用します。

三角比直角三角形cos辺の長さ
2025/8/14

直線 $y = -\frac{2}{3}x + 6$ と直線 $y = x + 1$ があり、これらのグラフを用いて以下の問題を解きます。 (1) 直線 $y = x + 1$ と x軸との交点Aと、...

座標平面直線交点三角形の面積
2025/8/14

与えられた4つの三角関数の等式のうち、$\theta$が任意の角度である場合に成立するものをすべて選択する問題です。 (1) $\sin(180^\circ - \theta) = -\sin \th...

三角関数三角恒等式余角の公式
2025/8/14

点Aをある点Pを中心として時計回りに90度回転させた点が点A'である。点Aと点A'が与えられたとき、回転の中心Pを作図によって求める。

作図回転垂直二等分線幾何学的作図
2025/8/14

与えられた図において、角 $x$ の大きさを求める問題です。図形は五角形であり、内角の角度が $90^\circ$, $20^\circ$, $x$, $110^\circ$, $40^\circ$ ...

五角形内角の和角度
2025/8/14

三角形ABCがあり、各辺の長さは、$AB = 3$, $BC = 3\sqrt{2}$, $CA = \sqrt{3}$ である。三角形ABCの外接円の中心をOとする。直線AOと外接円との交点のうち、...

三角形外接円余弦定理円周角の定理正弦定理
2025/8/14

(1) 実数 $t$ が変化するとき、円 $(x+t)^2 + (y-2t)^2 = 4t^2$ が通過する領域を図示せよ。 (2) 点 $A(0, 1)$ を定め、点 $P$ は直線 $y = -1...

軌跡領域垂直二等分線判別式
2025/8/14

座標平面上の点Pから放物線 $y = x^2 + x$ へ2本の接線が引け、かつその2本の接線が直交するとき、点Pの軌跡を求める問題です。

軌跡接線放物線微分二次方程式
2025/8/14

点Bで垂直に交わる2つの線分AB, BCがあります。線分ABと線分BCに接し、半径が線分BCの長さの半分となる円の中心Oを作図する問題です。作図に用いた線は残しておく必要があります。

作図接線垂直二等分線角の二等分線
2025/8/14

(1)次の三角形の面積を求めなさい。 ①: 一辺の長さが6cm、挟む角が60°の三角形の面積を求めます。 ②: 一辺の長さが4cm, 6cm, 挟む角が45°の三角形の面積を求めます。 (2)次の四角...

三角形の面積四角形の面積台形三角関数ヘロンの公式
2025/8/14