画像にある数学の問題は、集合と命題に関するものです。具体的には、集合の演算、必要条件・十分条件、命題の真偽、対偶法による証明などを扱っています。問題は以下の通りです。 * 19: 全体集合 $U = \{x \mid x \text{ は12以下の自然数}\}$ の部分集合 $A = \{x \mid x \text{ は12の正の約数}\}$ と $B = \{x \mid x \text{ は1以上10以下の奇数}\}$ について、$A \cap B$, $A \cup B$, $A \cap \overline{B}$, $\overline{A} \cap B$ を求める。 * 20: 集合を利用して、命題「自然数 $n$ が6の正の約数ならば、$n$ は16の正の約数である。」と「自然数 $n$ が9の正の倍数ならば、$n$ は3の正の倍数である。」の真偽を答える。 * 21: $a, b$ は実数とする。命題「$a = b \implies a^2 = b^2$」と「$a \geq b \implies \frac{1}{a} \leq \frac{1}{b}$」の真偽を調べる。偽である場合は反例をあげる。 * 22: 空欄に、「必要条件」、「十分条件」、「必要十分条件」のうち、適する言葉を入れる。 * (1) $\triangle ABC$ において、$\angle A + \angle B = \angle C$ であることは、$\triangle ABC$ が直角三角形であるための \_\_\_\_\_\_ 。 * (2) $A \subset B$ は、$A \cup B = B$ であるための \_\_\_\_\_\_ 。 * 23: $n$ は自然数とする。命題「$n$ は8の倍数 $\implies$ $n$ は4の倍数」の逆、対偶、裏を書き、その真偽を答える。 * 24: $a, b$ は整数とする。命題「$ab$ が偶数 $\implies$ $a$ が偶数または $b$ が偶数」が真であることを、対偶を利用して証明せよ。 * チャレンジ問題5: $\sqrt{3}$ が無理数であることを用いて、$4 - \sqrt{3}$ は無理数であることを証明せよ。
2025/8/15
1. 問題の内容
画像にある数学の問題は、集合と命題に関するものです。具体的には、集合の演算、必要条件・十分条件、命題の真偽、対偶法による証明などを扱っています。問題は以下の通りです。
* 19: 全体集合 の部分集合 と について、, , , を求める。
* 20: 集合を利用して、命題「自然数 が6の正の約数ならば、 は16の正の約数である。」と「自然数 が9の正の倍数ならば、 は3の正の倍数である。」の真偽を答える。
* 21: は実数とする。命題「」と「」の真偽を調べる。偽である場合は反例をあげる。
* 22: 空欄に、「必要条件」、「十分条件」、「必要十分条件」のうち、適する言葉を入れる。
* (1) において、 であることは、 が直角三角形であるための \_\_\_\_\_\_ 。
* (2) は、 であるための \_\_\_\_\_\_ 。
* 23: は自然数とする。命題「 は8の倍数 は4の倍数」の逆、対偶、裏を書き、その真偽を答える。
* 24: は整数とする。命題「 が偶数 が偶数または が偶数」が真であることを、対偶を利用して証明せよ。
* チャレンジ問題5: が無理数であることを用いて、 は無理数であることを証明せよ。
2. 解き方の手順
* 19:
*
*
*
* (1)
* (2)
* (3) ,
* (4) ,
* 20:
* (1) 命題「自然数 が6の正の約数ならば、 は16の正の約数である。」
* 6の正の約数は1, 2, 3, 6。16の正の約数は1, 2, 4, 8, 16。3は16の約数ではないので、偽。
* (2) 命題「自然数 が9の正の倍数ならば、 は3の正の倍数である。」
* 9の倍数は9, 18, 27,...。これらはすべて3の倍数である。真。
* 21:
* (1) 命題「」
* ならば 。真。
* (2) 命題「」
* のとき、 だが、, であり、。偽。
* 22:
* (1) において、 であることは、 が直角三角形であるための **必要十分条件** 。
* は より を意味するため。
* (2) は、 であるための **必要十分条件** 。
* ならば であり、 ならば である。
* 23:
* 命題「 は8の倍数 は4の倍数」
* 逆: 「 は4の倍数 は8の倍数」偽(反例: )。
* 対偶: 「 は4の倍数でない は8の倍数でない」真。
* 裏: 「 は8の倍数でない は4の倍数でない」偽(反例: )。
* 24:
* 命題「 が偶数 が偶数または が偶数」
* 対偶: 「 が奇数かつ が奇数 が奇数」
* , (m, n は整数) とすると、。これは奇数なので、対偶は真。したがって、元の命題も真。
* チャレンジ問題5:
* が有理数であると仮定する。
* (r は有理数) とすると、。
* は有理数なので、 も有理数である。
* これは、 が無理数であることに矛盾する。
* したがって、 は無理数である。
3. 最終的な答え
* 19: (1) (2) (3) (4)
* 20: (1) 偽 (2) 真
* 21: (1) 真 (2) 偽 (反例: )
* 22: (1) 必要十分条件 (2) 必要十分条件
* 23: 逆:「 は4の倍数 は8の倍数」偽。対偶:「 は4の倍数でない は8の倍数でない」真。裏:「 は8の倍数でない は4の倍数でない」偽。
* 24: 証明は上記参照
* チャレンジ問題5: 証明は上記参照