$k$ を正の整数とするとき、不等式 $5n^2 - 2kn + 1 < 0$ を満たす整数 $n$ がちょうど1個であるような $k$ の値をすべて求める問題です。

1. 問題の内容

$k$ を正の整数とするとき、不等式 $5n^2 - 2kn + 1 < 0$ を満たす整数 $n$ がちょうど1個であるような $k$ の値をすべて求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式を変形します。

$5n^2 - 2kn + 1 < 0$

この2次不等式が与えられた条件を満たすためには、まず2次方程式 $5n^2 - 2kn + 1 = 0$ の解を求める必要があります。解の公式を用いると、

$n = \frac{2k \pm \sqrt{(2k)^2 - 4 \cdot 5 \cdot 1}}{2 \cdot 5} = \frac{2k \pm \sqrt{4k^2 - 20}}{10} = \frac{k \pm \sqrt{k^2 - 5}}{5}$

したがって、不等式 $5n^2 - 2kn + 1 < 0$ の解は

$\frac{k - \sqrt{k^2 - 5}}{5} < n < \frac{k + \sqrt{k^2 - 5}}{5}$

となります。

この範囲に含まれる整数 $n$ がちょうど1個であるためには、

$\frac{k + \sqrt{k^2 - 5}}{5} - \frac{k - \sqrt{k^2 - 5}}{5} = \frac{2\sqrt{k^2 - 5}}{5}$ の値が2より小さく、かつ1より大きい必要があります。

つまり、

$1 < \frac{2\sqrt{k^2 - 5}}{5} < 2$

という条件を満たす必要があります。

各辺を2乗して

$1 < \frac{4(k^2 - 5)}{25} < 4$

$25 < 4(k^2 - 5) < 100$

$25 < 4k^2 - 20 < 100$

$45 < 4k^2 < 120$

$\frac{45}{4} < k^2 < 30$

$11.25 < k^2 < 30$

$k$ は正の整数であるから、$4 \le k \le 5$

$k=4$ のとき、$n = \frac{4 \pm \sqrt{16 - 5}}{5} = \frac{4 \pm \sqrt{11}}{5}$.

$\frac{4 - \sqrt{11}}{5} \approx \frac{4 - 3.3166}{5} \approx 0.1368$, $\frac{4 + \sqrt{11}}{5} \approx \frac{4 + 3.3166}{5} \approx 1.4633$.

この範囲に含まれる整数は $n=1$ のみ。

$k=5$ のとき、$n = \frac{5 \pm \sqrt{25 - 5}}{5} = \frac{5 \pm \sqrt{20}}{5} = \frac{5 \pm 2\sqrt{5}}{5} = 1 \pm \frac{2\sqrt{5}}{5}$.

$1 - \frac{2\sqrt{5}}{5} \approx 1 - \frac{2 \cdot 2.236}{5} \approx 1 - 0.8944 = 0.1056$, $1 + \frac{2\sqrt{5}}{5} \approx 1 + 0.8944 = 1.8944$.

この範囲に含まれる整数は $n=1$ のみ。

したがって、$k = 4, 5$ が条件を満たします。

3. 最終的な答え

$k = 4, 5$