$k$を定数とする。2つの2次方程式 $x^2 - kx + k^2 - 3k = 0$ ...(1) $(k+8)x^2 - 6x + k = 0$ ...(2) について、次の条件を満たす$k$の値の範囲をそれぞれ求める。 (1) (1)と(2)のうち、少なくとも一方が虚数解を持つ。 (2) (1)と(2)のうち、一方だけが虚数解を持つ。

代数学二次方程式判別式虚数解不等式
2025/3/12

1. 問題の内容

kkを定数とする。2つの2次方程式
x2kx+k23k=0x^2 - kx + k^2 - 3k = 0 ...(1)
(k+8)x26x+k=0(k+8)x^2 - 6x + k = 0 ...(2)
について、次の条件を満たすkkの値の範囲をそれぞれ求める。
(1) (1)と(2)のうち、少なくとも一方が虚数解を持つ。
(2) (1)と(2)のうち、一方だけが虚数解を持つ。

2. 解き方の手順

(1)式について、判別式をD1D_1とすると、
D1=(k)24(k23k)=k24k2+12k=3k2+12k=3k(k4)D_1 = (-k)^2 - 4(k^2 - 3k) = k^2 - 4k^2 + 12k = -3k^2 + 12k = -3k(k - 4)
(2)式について、判別式をD2D_2とすると、
D2/4=(3)2(k+8)k=9k28k=(k2+8k9)=(k+9)(k1)D_2/4 = (-3)^2 - (k+8)k = 9 - k^2 - 8k = -(k^2 + 8k - 9) = -(k+9)(k-1)
(1) まず、(2)式が2次方程式であるためには、k+80k+8 \neq 0、つまり、k8k \neq -8である必要がある。
(1) (1)と(2)のうち、少なくとも一方が虚数解を持つ条件を考える。
これは、(1)が実数解を持たず、かつ(2)が実数解を持たない場合を除いた場合である。
(1)が実数解を持つとき、D10D_1 \geq 0、つまり3k(k4)0-3k(k - 4) \geq 0より、0k40 \leq k \leq 4
(2)が実数解を持つとき、D20D_2 \geq 0、つまり(k+9)(k1)0-(k+9)(k-1) \geq 0より、9k1-9 \leq k \leq 1
両方とも実数解を持つのは、0k10 \leq k \leq 1のとき。
したがって、少なくとも一方が虚数解を持つ条件は、k<9k < -9またはk>4k > 4または、1<k<41 < k < 4 または 9<k<0-9 < k < 0
したがって、k<9k<-9k>4k>49<k<0-9<k<0, 1<k<41<k<4. これらを合わせるとk<9k<-9, 9<k<0-9<k<0, k>4k>4, 1<k<41<k<4
つまり、k<0k < 0k>1k > 1 かつ k8k \neq -8k>4k>4なので、k<9k<-99<k<0−9<k<01<k<41<k<4k>4k>4
k<9k<-99<k<0-9<k<0,k>1k>1かつk4k \neq 4
(2) 一方だけが虚数解を持つ条件を考える。
(ア) (1)が虚数解を持ち、(2)が実数解を持つ場合。
D1<0D_1 < 0かつD20D_2 \geq 0より、k<0k < 0またはk>4k > 4かつ9k1-9 \leq k \leq 1
したがって、9k<0-9 \leq k < 0
(イ) (1)が実数解を持ち、(2)が虚数解を持つ場合。
D10D_1 \geq 0かつD2<0D_2 < 0より、0k40 \leq k \leq 4かつ(k<9k < -9またはk>1k > 1)。
したがって、1<k41 < k \leq 4
以上より、一方だけが虚数解を持つのは、9k<0-9 \leq k < 0または1<k41 < k \leq 4

3. 最終的な答え

(1) k<9k<-9, 9<k<0-9<k<0, 1<k<41<k<4, k>4k>4
(2) 9k<0-9 \leq k < 0または1<k41 < k \leq 4

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