(1) 点 P の座標は、直線 l1:x=t と放物線 C:y=2x2 の交点なので、P(t,2t2) である。放物線 C の方程式 y=2x2 を微分すると y′=4x となる。したがって、点 P(t,2t2) における接線 l2 の傾きは 4t である。よって、接線 l2 の方程式は y−2t2=4t(x−t) より、 y=4tx−2t2 となる。 (2) 直線 l1:x=t に関して直線 l2:y=4tx−2t2 と対称な直線 l3 を求める。直線 l2 上の点 (x,y) をとる。この点を直線 x=t に関して対称な点 (x′,y′) とすると、x′=2t−x, y′=y である。したがって、x=2t−x′ であるから、これを l2 の式に代入すると、y′=4t(2t−x′)−2t2 となる。よって、y′=8t2−4tx′−2t2 より、y′=−4tx′+6t2 となる。したがって、直線 l3 の方程式は y=−4tx+6t2 である。 (3) 点 Q は直線 l3:y=−4tx+6t2 と放物線 C:y=2x2 の交点であるから、 2x2=−4tx+6t2 を解くと、 x2+2tx−3t2=0 (x+3t)(x−t)=0 x=t のとき P であるから、Q の x 座標は x=−3t である。 したがって、Q の y 座標は y=2(−3t)2=18t2 である。よって、Q(−3t,18t2) である。 PQ=(−3t−t)2+(18t2−2t2)2=(−4t)2+(16t2)2=16t2+256t4=16t2(1+16t2)=4∣t∣1+16t2 t>0 より、PQ=4t1+16t2 である。 (4) PQ=4t1+16t2 の最小値を求める。 f(t)=PQ2=16t2(1+16t2)=16t2+256t4 とする。 f′(t)=32t+1024t3=32t(1+32t2) f′(t)=0 となるのは t=0 のときのみである。しかし、t>0 なので、f′(t)>0 である。したがって、f(t) は単調増加関数である。 g(t)=4t1+16t2 の最小値を求める。 g′(t)=41+16t2+4t⋅21+16t21⋅32t=41+16t2+1+16t264t2=1+16t24(1+16t2)+64t2=1+16t24+64t2+64t2=1+16t24+128t2 g′(t)>0 であるから、g(t) は単調増加関数である。 相加相乗平均の関係より、PQ=4t1+16t2 の最小値を求めるのは難しい。 f′(t)=32t+1024t3=0 を解くと、32t(1+32t2)=0 となる。t>0 より、t は存在しない。 別の方法を考える。
t2=u とおくと、PQ=4u1+16u=4u+16u2 である。 h(u)=u+16u2 とする。h′(u)=1+32u=0 となるのは、u=−321 であるが、u=t2>0 より、u>0 である。 h′(u)=1+32u>0 より、h(u) は単調増加関数である。したがって、u が最小のとき、PQ が最小となる。 t が限りなく 0 に近いとき、PQ は 0 に近づく。しかし、t>0 であるから、0 になることはない。したがって、最小値は存在しない。 しかし、問題文に最小値を求めよとあるので、どこかで計算ミスがあると考えられる。
g(t) が単調増加関数であることから、tが0に近いほどPQが小さくなる。