関数 $h(x) = g(x) - f(x)$ が与えられている。区間 $a < x < b$ で $h'(x) > 0$ ならば、$h(x)$ は区間 $a \leq x \leq b$ で増加すると言える。なぜ $a \leq x \leq b$ のように不等号に等号が付くのかという質問です。

解析学微分単調増加連続性不等式
2025/4/7

1. 問題の内容

関数 h(x)=g(x)f(x)h(x) = g(x) - f(x) が与えられている。区間 a<x<ba < x < bh(x)>0h'(x) > 0 ならば、h(x)h(x) は区間 axba \leq x \leq b で増加すると言える。なぜ axba \leq x \leq b のように不等号に等号が付くのかという質問です。

2. 解き方の手順

関数 h(x)h(x) が区間 (a,b)(a, b) で微分可能で、h(x)>0h'(x) > 0 であるとします。このとき、h(x)h(x) は区間 (a,b)(a, b) で狭義単調増加です。つまり、a<x1<x2<ba < x_1 < x_2 < b ならば h(x1)<h(x2)h(x_1) < h(x_2) が成り立ちます。
次に、x=ax = ax=bx = b における h(x)h(x) の振る舞いを考えます。h(x)>0h'(x) > 0 は開区間 (a,b)(a, b) でのみ仮定されており、x=ax = ax=bx = b での h(x)h'(x) の値については何も言及されていません。
しかし、h(x)h(x) が区間 [a,b][a, b] で連続であると仮定すると、h(x)h(x) は区間 [a,b][a, b] で単調増加になります。連続性により、xxaa に近づくにつれて h(x)h(x)h(a)h(a) に近づき、xxbb に近づくにつれて h(x)h(x)h(b)h(b) に近づきます。
したがって、ax1<x2ba \leq x_1 < x_2 \leq b ならば h(x1)h(x2)h(x_1) \leq h(x_2) が成り立ちます。これは、h(x)h(x) が区間 [a,b][a, b] で広義単調増加であることを意味します。
h(x)h(x)aa または bb で連続でない場合、例えば、x=ax=aで不連続の場合、limxa+h(x)>h(a)\lim_{x \to a^+}h(x) > h(a) となる可能性があり、この場合、h(x)h(x)aaを含む区間で単調増加であるとは言えません。
一般的に、h(x)>0h'(x)>0 (strictly greater than zero) である場合、h(x)h(x)は区間内で単調増加であり、端点を含む区間でも単調増加であり続けるためには、連続性が重要な役割を果たします。

3. 最終的な答え

区間 (a,b)(a, b)h(x)>0h'(x) > 0 の場合、h(x)h(x)(a,b)(a, b) で単調増加です。さらに、h(x)h(x)[a,b][a, b] で連続ならば、h(x)h(x)[a,b][a, b] で(広義)単調増加となります。そのため、axba \leq x \leq b のように等号が付くのは、h(x)h(x) の連続性と単調増加性を保つためです。言い換えれば、連続な関数において、微分が正である区間で単調増加である性質を、区間の端点まで拡張できるからです。

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