$a > 0$ のとき、定積分 $I = \int_{0}^{2} |x(x-a)| dx$ の値を求めよ。ただし、$0 < a < 2$ とする。

解析学定積分絶対値積分計算
2025/3/6

1. 問題の内容

a>0a > 0 のとき、定積分 I=02x(xa)dxI = \int_{0}^{2} |x(x-a)| dx の値を求めよ。ただし、0<a<20 < a < 2 とする。

2. 解き方の手順

まず、f(x)=x(xa)f(x) = x(x-a) とおく。f(x)=0f(x) = 0 となるのは x=0x = 0 または x=ax = a のときである。積分範囲は 0x20 \leq x \leq 2 であり、0<a<20 < a < 2 より、00aa は積分範囲に含まれる。0<x<a0 < x < a では xa<0x-a < 0 より f(x)<0f(x) < 0 であり、a<x<2a < x < 2 では xa>0x-a > 0 より f(x)>0f(x) > 0 である。したがって、
$|x(x-a)| = \begin{cases}
-x(x-a) & (0 \leq x \leq a) \\
x(x-a) & (a \leq x \leq 2)
\end{cases}$
となる。よって、積分は以下のように分割できる。
I=02x(xa)dx=0ax(xa)dx+a2x(xa)dxI = \int_{0}^{2} |x(x-a)| dx = \int_{0}^{a} -x(x-a) dx + \int_{a}^{2} x(x-a) dx
それぞれの積分を計算する。
0ax(xa)dx=0a(x2+ax)dx=[13x3+12ax2]0a=13a3+12a3=16a3\int_{0}^{a} -x(x-a) dx = \int_{0}^{a} (-x^2 + ax) dx = \left[-\frac{1}{3}x^3 + \frac{1}{2}ax^2\right]_{0}^{a} = -\frac{1}{3}a^3 + \frac{1}{2}a^3 = \frac{1}{6}a^3
a2x(xa)dx=a2(x2ax)dx=[13x312ax2]a2=(832a)(13a312a3)=832a16a3\int_{a}^{2} x(x-a) dx = \int_{a}^{2} (x^2 - ax) dx = \left[\frac{1}{3}x^3 - \frac{1}{2}ax^2\right]_{a}^{2} = \left(\frac{8}{3} - 2a\right) - \left(\frac{1}{3}a^3 - \frac{1}{2}a^3\right) = \frac{8}{3} - 2a - \frac{1}{6}a^3
したがって、
I=16a3+832a16a3=832aI = \frac{1}{6}a^3 + \frac{8}{3} - 2a - \frac{1}{6}a^3 = \frac{8}{3} - 2a

3. 最終的な答え

I=832aI = \frac{8}{3} - 2a

「解析学」の関連問題

与えられた関数 $f(x) = \log(1+x)$ について、以下の2つの問題を解きます。 (1) $f(x)$ の3次のマクローリン展開を求めます。 (2) マクローリン展開を用いて $\log ...

マクローリン展開対数関数近似値
2025/5/31

与えられた2つの関数 $f(x)$ を微分する問題です。 (1) $f(x) = e^{-2x+1}$ (2) $f(x) = \log{\sqrt{x^2+1}}$

微分指数関数対数関数合成関数の微分導関数
2025/5/31

次の2つの関数を微分する問題です。 (1) $f(x) = e^{-2x+4}$ (2) $f(x) = \log\sqrt{x^2 + 1}$

微分指数関数対数関数合成関数の微分
2025/5/31

問題は、対数関数 $y = \log_3{x}$ と $y = \log_{\frac{1}{3}}{x}$ について、与えられた $x$ の値に対する $y$ の値を計算し、対応表を完成させ、これら...

対数関数グラフ関数のグラフ
2025/5/31

与えられた関数 $f(x) = 2x^3 - 3x^2 + x - 4$ を扱う問題です。具体的に何をする必要があるかは問題文に明記されていませんが、関数が与えられているため、例えば、この関数の値を特...

関数多項式関数の定義
2025/5/31

実数 $x$ は $-\pi < x < \pi$ の範囲を動くとき、関数 $f(x) = \frac{1 + \sin x}{3 + \cos x}$ について、以下の問題を解く。 (1) $t =...

三角関数最大値最小値微分tan
2025/5/31

定積分 $\int_{\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{2}} \frac{\sin t}{1 - \cos^2 t} dt$ の値を求めよ。

定積分三角関数積分
2025/5/31

定積分 $\int_{1}^{2} \frac{1}{(x+1)^2} dx$ の値を求め、指定された形式 $\frac{C}{D}$ で答える問題です。

定積分積分計算積分
2025/5/31

定積分 $\int_{1}^{2} \frac{1}{(x+1)^2} dx$ の値を計算し、$\frac{A}{B}$ と $\frac{C}{D}$ に当てはまる値を求める問題です。

定積分積分置換積分計算
2025/5/31

定積分 $\int_{0}^{3} (x-2)(2x+1) dx$ を計算し、空欄A, B, C, D, Eに当てはまる数字を求める問題です。

定積分積分計算
2025/5/31