$n$ が整数のとき、$2n^3 + 3n^2 - 2n$ が 3 の倍数であることを証明する。

数論整数の性質因数分解倍数合同式
2025/4/7

1. 問題の内容

nn が整数のとき、2n3+3n22n2n^3 + 3n^2 - 2n が 3 の倍数であることを証明する。

2. 解き方の手順

与えられた式を因数分解する。
2n3+3n22n=n(2n2+3n2)2n^3 + 3n^2 - 2n = n(2n^2 + 3n - 2)
さらに、2n2+3n22n^2 + 3n - 2 を因数分解する。
2n2+3n2=(2n1)(n+2)2n^2 + 3n - 2 = (2n - 1)(n + 2)
したがって、
2n3+3n22n=n(2n1)(n+2)2n^3 + 3n^2 - 2n = n(2n - 1)(n + 2)
n(2n1)(n+2)=(n+2)(2n2n)n(2n - 1)(n + 2) = (n+2)(2n^2 - n)
n(2n1)(n+2)n(2n - 1)(n + 2) は連続する3つの整数の積の形に変形できることを示す。
nn の代わりに n+1n+1 を代入して整理すると
(n+1)(2(n+1)1)((n+1)+2)=(n+1)(2n+1)(n+3)(n+1)(2(n+1) - 1)((n+1)+2) = (n+1)(2n+1)(n+3) となり、元の形とは異なる。
整数 nn を3で割った余りで場合分けする。
(i) n=3kn = 3k のとき (kk は整数)
n(2n1)(n+2)=3k(6k1)(3k+2)n(2n - 1)(n + 2) = 3k(6k - 1)(3k + 2) は3の倍数。
(ii) n=3k+1n = 3k + 1 のとき (kk は整数)
n(2n1)(n+2)=(3k+1)(2(3k+1)1)(3k+1+2)=(3k+1)(6k+1)(3k+3)=3(3k+1)(6k+1)(k+1)n(2n - 1)(n + 2) = (3k + 1)(2(3k + 1) - 1)(3k + 1 + 2) = (3k + 1)(6k + 1)(3k + 3) = 3(3k + 1)(6k + 1)(k + 1) は3の倍数。
(iii) n=3k+2n = 3k + 2 のとき (kk は整数)
n(2n1)(n+2)=(3k+2)(2(3k+2)1)(3k+2+2)=(3k+2)(6k+3)(3k+4)=3(3k+2)(2k+1)(3k+4)n(2n - 1)(n + 2) = (3k + 2)(2(3k + 2) - 1)(3k + 2 + 2) = (3k + 2)(6k + 3)(3k + 4) = 3(3k + 2)(2k + 1)(3k + 4) は3の倍数。
したがって、すべての場合において、2n3+3n22n2n^3 + 3n^2 - 2n は3の倍数である。

3. 最終的な答え

nn が整数のとき、2n3+3n22n2n^3 + 3n^2 - 2n は 3 の倍数である。

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