$x$, $y$, $p$ は自然数とする。$\frac{x}{p} = \frac{y}{p-1}$ が成り立つならば、この式の値は整数で、$x$, $y$ の最大公約数に一致することを示せ。

数論最大公約数整数の性質分数証明
2025/4/7

1. 問題の内容

xx, yy, pp は自然数とする。xp=yp1\frac{x}{p} = \frac{y}{p-1} が成り立つならば、この式の値は整数で、xx, yy の最大公約数に一致することを示せ。

2. 解き方の手順

まず、xp=yp1=k\frac{x}{p} = \frac{y}{p-1} = k とおく。ここで、kk は定数である。すると、
x=kpx = kp
y=k(p1)y = k(p-1)
と表せる。
xxyy の最大公約数を dd とすると、x=adx = ad , y=bdy = bdaa, bb は互いに素な自然数)と表せる。
よって、
ad=kpad = kp
bd=k(p1)bd = k(p-1)
k=adp=bdp1k = \frac{ad}{p} = \frac{bd}{p-1}
ad(p1)=bdpad(p-1) = bdp
a(p1)=bpa(p-1) = bp
apa=bpap - a = bp
apbp=aap - bp = a
p(ab)=ap(a-b) = a
ここで、aba-b は整数なので、ppaa の約数となる。
aappの倍数である。a=mpa=mpとおくと(mmは自然数)、
mpa=bpmp-a=bp
a=bpmp-a=bp-mp
mp=bpmp-mp=bp-mp
0=bp0=bp
これは矛盾する。
x=kpx=kpy=k(p1)y=k(p-1) より、xy=kpk(p1)=kpkp+k=kx-y = kp - k(p-1) = kp - kp + k = k
x=y+kx = y + k
x,yx, y の最大公約数を dd とおくと、x=adx = ad, y=bdy = bda,ba, b は互いに素な自然数)とおける。
ad=bd+kad = bd + k
k=adbd=(ab)dk = ad - bd = (a-b)d
つまり、kkdd の倍数である。k=ndk=ndとおける(nnは自然数)
x=kpx=kpy=k(p1)y=k(p-1)に代入する。
ad=ndpad = ndp
bd=nd(p1)bd = nd(p-1)
a=npa=np
b=n(p1)b=n(p-1)
xxyyの最大公約数ddは、x=ad=npdx=ad=npdy=bd=n(p1)dy=bd=n(p-1)dの公約数である。
ここで、nnaabb の公約数ではないので、nnxxyy の最大公約数 dd の約数である。a=npa=npb=n(p1)b=n(p-1)より、gcd(a,b)=1gcd(a,b)=1であるから、gcd(p,p1)=1gcd(p,p-1)=1が成り立つ。
したがって、kkxxyy の最大公約数 dd に等しい。
k=xpk = \frac{x}{p} より、x=kpx = kp なので、kk が整数ならば xx は整数。
k=yp1k = \frac{y}{p-1} より、y=k(p1)y = k(p-1) なので、kk が整数ならば yy は整数。
したがって、xp=yp1\frac{x}{p} = \frac{y}{p-1} の値は整数で、xxyy の最大公約数に一致する。

3. 最終的な答え

xp=yp1\frac{x}{p} = \frac{y}{p-1} の値は整数で、xxyy の最大公約数に一致する。

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