5人の生徒の読書時間 $x$ とテレビの視聴時間 $y$ が与えられており、相関係数を求めるために必要な表を完成させ、共分散、分散、標準偏差、相関係数 $r$ を計算する問題です。

確率論・統計学相関係数共分散分散標準偏差統計
2025/4/8

1. 問題の内容

5人の生徒の読書時間 xx とテレビの視聴時間 yy が与えられており、相関係数を求めるために必要な表を完成させ、共分散、分散、標準偏差、相関係数 rr を計算する問題です。

2. 解き方の手順

(1) 表の完成
まず、各生徒の xx の偏差と yy の偏差を計算します。xx の平均は 20/5=420/5 = 4yy の平均は 30/5=630/5 = 6 です。
* 生徒A: xx の偏差 = 44=04 - 4 = 0, yy の偏差 = 116=511 - 6 = 5
* 生徒B: xx の偏差 = 74=37 - 4 = 3, yy の偏差 = 56=15 - 6 = -1
* 生徒C: xx の偏差 = 14=31 - 4 = -3, yy の偏差 = 176=1117 - 6 = 11
* 生徒D: xx の偏差 = 34=13 - 4 = -1, yy の偏差 = 86=28 - 6 = 2
* 生徒E: xx の偏差 = 54=15 - 4 = 1, yy の偏差 = 96=39 - 6 = 3
次に、(xの偏差)2(x \text{の偏差})^2(yの偏差)2(y \text{の偏差})^2 を計算します。
* 生徒A: (xの偏差)2=02=0(x \text{の偏差})^2 = 0^2 = 0, (yの偏差)2=52=25(y \text{の偏差})^2 = 5^2 = 25
* 生徒B: (xの偏差)2=32=9(x \text{の偏差})^2 = 3^2 = 9, (yの偏差)2=(1)2=1(y \text{の偏差})^2 = (-1)^2 = 1
* 生徒C: (xの偏差)2=(3)2=9(x \text{の偏差})^2 = (-3)^2 = 9, (yの偏差)2=112=121(y \text{の偏差})^2 = 11^2 = 121
* 生徒D: (xの偏差)2=(1)2=1(x \text{の偏差})^2 = (-1)^2 = 1, (yの偏差)2=22=4(y \text{の偏差})^2 = 2^2 = 4
* 生徒E: (xの偏差)2=12=1(x \text{の偏差})^2 = 1^2 = 1, (yの偏差)2=32=9(y \text{の偏差})^2 = 3^2 = 9
最後に、偏差の積を計算します。
* 生徒A: (xの偏差)×(yの偏差)=0×5=0(x \text{の偏差}) \times (y \text{の偏差}) = 0 \times 5 = 0
* 生徒B: (xの偏差)×(yの偏差)=3×(1)=3(x \text{の偏差}) \times (y \text{の偏差}) = 3 \times (-1) = -3
* 生徒C: (xの偏差)×(yの偏差)=3×11=33(x \text{の偏差}) \times (y \text{の偏差}) = -3 \times 11 = -33
* 生徒D: (xの偏差)×(yの偏差)=1×2=2(x \text{の偏差}) \times (y \text{の偏差}) = -1 \times 2 = -2
* 生徒E: (xの偏差)×(yの偏差)=1×3=3(x \text{の偏差}) \times (y \text{の偏差}) = 1 \times 3 = 3
表を完成させると以下のようになります。
| 生徒 | xx | yy | xx の偏差 | yy の偏差 | (xの偏差)2(x \text{の偏差})^2 | (yの偏差)2(y \text{の偏差})^2 | 偏差の積 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | 4 | 11 | 0 | 5 | 0 | 25 | 0 |
| B | 7 | 5 | 3 | -1 | 9 | 1 | -3 |
| C | 1 | 17 | -3 | 11 | 9 | 121 | -33 |
| D | 3 | 8 | -1 | 2 | 1 | 4 | -2 |
| E | 5 | 9 | 1 | 3 | 1 | 9 | 3 |
| 計 | 20 | 50 | 0 | 20 | 20 | 160 | -35 |
(2) 共分散の計算
共分散は、偏差の積の平均です。
共分散=(xの偏差)×(yの偏差)n=355=7\text{共分散} = \frac{\sum (x \text{の偏差}) \times (y \text{の偏差})}{n} = \frac{-35}{5} = -7
(3) 分散と標準偏差の計算
xx の分散 = (xの偏差)2n=205=4\frac{\sum (x \text{の偏差})^2}{n} = \frac{20}{5} = 4
xx の標準偏差 = xの分散=4=2\sqrt{x \text{の分散}} = \sqrt{4} = 2
yy の分散 = (yの偏差)2n=1605=32\frac{\sum (y \text{の偏差})^2}{n} = \frac{160}{5} = 32
yy の標準偏差 = yの分散=32=42\sqrt{y \text{の分散}} = \sqrt{32} = 4\sqrt{2}
(4) 相関係数の計算
相関係数 rr は、共分散を xxyy の標準偏差の積で割ったものです。
r=共分散xの標準偏差×yの標準偏差=72×42=782=72160.619r = \frac{\text{共分散}}{x \text{の標準偏差} \times y \text{の標準偏差}} = \frac{-7}{2 \times 4\sqrt{2}} = \frac{-7}{8\sqrt{2}} = \frac{-7\sqrt{2}}{16} \approx -0.619

3. 最終的な答え

* 完成した表は上記参照。
* xxyy の共分散: 7-7
* xx の分散: 44
* xx の標準偏差: 22
* yy の分散: 3232
* yy の標準偏差: 424\sqrt{2}
* 相関係数 rr: 72160.619-\frac{7\sqrt{2}}{16} \approx -0.619

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