関数 $f(x) = 4x^3 + 3x^2 + x$ が与えられています。関数 $F(x)$ は $F(x) = \int_{x}^{2} f(t) dt$ で定義されます。$F(x)$ が最大になるような $x$ の値と、$F(x)$ の最大値を求めます。

解析学積分微分関数の最大値微分積分学の基本定理
2025/4/8

1. 問題の内容

関数 f(x)=4x3+3x2+xf(x) = 4x^3 + 3x^2 + x が与えられています。関数 F(x)F(x)F(x)=x2f(t)dtF(x) = \int_{x}^{2} f(t) dt で定義されます。F(x)F(x) が最大になるような xx の値と、F(x)F(x) の最大値を求めます。

2. 解き方の手順

まず、F(x)F(x) の最大値を求めるために、F(x)F(x) を微分して、その導関数が0になる点を求めます。
F(x)=x2f(t)dtF(x) = \int_{x}^{2} f(t) dt より、微分積分学の基本定理を用いて、
F(x)=f(x)=(4x3+3x2+x)F'(x) = -f(x) = -(4x^3 + 3x^2 + x)
F(x)=0F'(x) = 0 となる xx を求める。
(4x3+3x2+x)=0-(4x^3 + 3x^2 + x) = 0
x(4x2+3x+1)=0-x(4x^2 + 3x + 1) = 0
4x2+3x+1=04x^2 + 3x + 1 = 0 の判別式は D=32441=916=7<0D = 3^2 - 4 \cdot 4 \cdot 1 = 9 - 16 = -7 < 0 なので、4x2+3x+1=04x^2 + 3x + 1 = 0 は実数解を持ちません。
したがって、F(x)=0F'(x) = 0 となるのは x=0x = 0 のみです。
次に、x=0x = 0F(x)F(x) の極大値を与えることを確認します。F(x)=x(4x2+3x+1)F'(x) = -x(4x^2 + 3x + 1) であり、4x2+3x+14x^2 + 3x + 1 は常に正なので、F(x)F'(x) の符号は x-x の符号と反対になります。したがって、x<0x < 0 のとき F(x)>0F'(x) > 0 であり、x>0x > 0 のとき F(x)<0F'(x) < 0 となります。これは、x=0x = 0F(x)F'(x) の符号が正から負に変わることを示しており、x=0x = 0F(x)F(x) の極大値を与える点であることがわかります。
F(x)F(x) の最大値は、x=0x = 0 のときの F(0)F(0) の値です。
F(0)=02(4t3+3t2+t)dt=[t4+t3+12t2]02=(24+23+1222)(0)=16+8+2=26F(0) = \int_{0}^{2} (4t^3 + 3t^2 + t) dt = [t^4 + t^3 + \frac{1}{2}t^2]_{0}^{2} = (2^4 + 2^3 + \frac{1}{2} \cdot 2^2) - (0) = 16 + 8 + 2 = 26

3. 最終的な答え

F(x)F(x) を最大にする xx の値は x=0x = 0 であり、F(x)F(x) の最大値は 2626 です。
x=0x = 0
F(0)=26F(0) = 26

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