関数 $f(x)$ が与えられた積分を含む関係式を満たすとき、$f(x)$ を求める問題です。具体的には、以下の2つの問題があります。 (1) $f(x) = 3x^2 - 2x + \int_{-1}^{1} f(t) dt$ (2) $f(x) = 3x + \int_{0}^{1} (x+t) f(t) dt$

1. 問題の内容

関数 $f(x)$ が与えられた積分を含む関係式を満たすとき、$f(x)$ を求める問題です。具体的には、以下の2つの問題があります。

(1) $f(x) = 3x^2 - 2x + \int_{-1}^{1} f(t) dt$

(2) $f(x) = 3x + \int_{0}^{1} (x+t) f(t) dt$

2. 解き方の手順

(1) の場合

ステップ1: 定積分の値を定数 $A$ とおく。

$\int_{-1}^{1} f(t) dt = A$

ステップ2: $f(x)$ を $A$ を用いて表す。

$f(x) = 3x^2 - 2x + A$

ステップ3: $f(t)$ を求める。

$f(t) = 3t^2 - 2t + A$

ステップ4: ステップ1で定義した定積分に $f(t)$ を代入し、$A$ に関する方程式を立てる。

$A = \int_{-1}^{1} (3t^2 - 2t + A) dt$

ステップ5: 積分を計算する。

$A = [t^3 - t^2 + At]_{-1}^{1} = (1 - 1 + A) - (-1 - 1 - A) = 2 + 2A$

ステップ6: $A$ を解く。

$A = 2 + 2A \implies A = -2$

ステップ7: $f(x)$ を求める。

$f(x) = 3x^2 - 2x - 2$

(2) の場合

ステップ1: 積分を分解する。

$f(x) = 3x + \int_{0}^{1} xf(t) dt + \int_{0}^{1} tf(t) dt = 3x + x \int_{0}^{1} f(t) dt + \int_{0}^{1} tf(t) dt$

ステップ2: 定積分の値を定数 $A, B$ とおく。

$\int_{0}^{1} f(t) dt = A$

$\int_{0}^{1} tf(t) dt = B$

ステップ3: $f(x)$ を $A, B$ を用いて表す。

$f(x) = 3x + Ax + B = (3+A)x + B$

ステップ4: $f(t)$ を求める。

$f(t) = (3+A)t + B$

ステップ5: ステップ2で定義した定積分に $f(t)$ を代入し、$A, B$ に関する方程式を立てる。

$A = \int_{0}^{1} ((3+A)t + B) dt$

$B = \int_{0}^{1} t((3+A)t + B) dt$

ステップ6: 積分を計算する。

$A = [\frac{3+A}{2}t^2 + Bt]_{0}^{1} = \frac{3+A}{2} + B$

$B = [\frac{3+A}{3}t^3 + \frac{B}{2}t^2]_{0}^{1} = \frac{3+A}{3} + \frac{B}{2}$

ステップ7: $A, B$ を解く。

$A = \frac{3+A}{2} + B \implies 2A = 3 + A + 2B \implies A - 2B = 3$

$B = \frac{3+A}{3} + \frac{B}{2} \implies 6B = 6 + 2A + 3B \implies 3B - 2A = 6$

連立方程式を解く。

$A - 2B = 3 \implies 2A - 4B = 6$

$3B - 2A = 6$

足し合わせると $-B = 12 \implies B = -12$

$A = 3 + 2B = 3 - 24 = -21$

ステップ8: $f(x)$ を求める。

$f(x) = (3+A)x + B = (3 - 21)x - 12 = -18x - 12$

3. 最終的な答え

(1) $f(x) = 3x^2 - 2x - 2$

(2) $f(x) = -18x - 12$