(i) g′(x)を計算する方法 まず、x>0 のとき、g(x)=x(ex−1) なので、 g′(x)=ex−1+xex=ex(x+1)−1 x<0 のとき、g(x)=−x(ex−1) なので、 g′(x)=−(ex−1)−xex=−ex(x+1)+1 それぞれの片側極限を計算します。
limx→+0g′(x)=limx→+0(ex(x+1)−1)=e0(0+1)−1=1−1=0 limx→−0g′(x)=limx→−0(−ex(x+1)+1)=−e0(0+1)+1=−1+1=0 右側極限と左側極限が一致するので、x=0 で微分可能です。 (ii) 微分係数の定義を使う方法
g(0)=0 であることに注意します。 g′(0)=limh→0hg(h)−g(0)=limh→0h∣h∣(eh−1) ここで、h→+0 のとき、∣h∣=h なので、 limh→+0hh(eh−1)=limh→+0(eh−1)=e0−1=1−1=0 h→−0 のとき、∣h∣=−h なので、 limh→−0h−h(eh−1)=limh→−0−(eh−1)=−(e0−1)=−(1−1)=0 右側極限と左側極限が一致するので、x=0 で微分可能です。 2つの方法の違いについて:
方法(i)は、まず x=0 での導関数を計算し、その極限を求める方法です。これは、導関数が存在することを仮定して進める方法です。 方法(ii)は、微分係数の定義に直接当てはめて極限を求める方法です。こちらは、そもそも微分可能かどうかを定義に基づいて直接確認する方法です。