$\angle A$が直角である直角三角形$ABC$において、$\angle A$の二等分線と辺$BC$の交点を$E$とし、$\angle C$の二等分線と線分$AE$の交点を$O$とする。$AO:OE = (\sqrt{3}+1):2$ であるとき、$\angle B$の大きさを求めよ。

幾何学直角三角形角の二等分線角度三角比
2025/4/9

1. 問題の内容

A\angle Aが直角である直角三角形ABCABCにおいて、A\angle Aの二等分線と辺BCBCの交点をEEとし、C\angle Cの二等分線と線分AEAEの交点をOOとする。AO:OE=(3+1):2AO:OE = (\sqrt{3}+1):2 であるとき、B\angle Bの大きさを求めよ。

2. 解き方の手順

まず、B=x\angle B = xとおくと、C=90x\angle C = 90^\circ - x である。
ACE=BCE=12C=12(90x)=45x2\angle ACE = \angle BCE = \frac{1}{2} \angle C = \frac{1}{2} (90^\circ - x) = 45^\circ - \frac{x}{2} である。
また、BAE=CAE=12A=12×90=45\angle BAE = \angle CAE = \frac{1}{2} \angle A = \frac{1}{2} \times 90^\circ = 45^\circ である。
ACE\triangle ACE において、AEC=180CAEACE=18045(45x2)=90+x2\angle AEC = 180^\circ - \angle CAE - \angle ACE = 180^\circ - 45^\circ - (45^\circ - \frac{x}{2}) = 90^\circ + \frac{x}{2} である。
AOC\triangle AOCにおいて、AOC=180OACACO=18045(45x2)=90+x2\angle AOC = 180^\circ - \angle OAC - \angle ACO = 180^\circ - 45^\circ - (45^\circ - \frac{x}{2}) = 90^\circ + \frac{x}{2} である。
したがって、AOC=AEC\angle AOC = \angle AEC となり、AOC\triangle AOCAEC\triangle AEC は相似ではない。
角の二等分線の性質より、AEAEBAC\angle BAC の二等分線であるから、BE:EC=AB:ACBE:EC = AB:AC が成り立つ。
同様に、COCOACE\angle ACE の二等分線であるから、AO:OE=AC:CEAO:OE = AC:CE が成り立つ。
問題文より、AO:OE=(3+1):2AO:OE = (\sqrt{3}+1):2 なので、AC:CE=(3+1):2AC:CE = (\sqrt{3}+1):2 となる。
よって、CE=23+1AC=2(31)(3+1)(31)AC=2(31)31AC=(31)ACCE = \frac{2}{\sqrt{3}+1} AC = \frac{2(\sqrt{3}-1)}{(\sqrt{3}+1)(\sqrt{3}-1)} AC = \frac{2(\sqrt{3}-1)}{3-1} AC = (\sqrt{3}-1) AC となる。
ここで、AC=1AC = 1 と仮定する。すると、CE=31CE = \sqrt{3} - 1 である。
ABC\triangle ABC において、AB=tanC=tan(90x)AB = \tan C = \tan(90^\circ - x)
ABE\triangle ABE において、BEsin45=AEsinx\frac{BE}{\sin 45^\circ} = \frac{AE}{\sin x}
ACE\triangle ACE において、CEsin45=AEsin(90x)=AEcosx\frac{CE}{\sin 45^\circ} = \frac{AE}{\sin (90^\circ - x)} = \frac{AE}{\cos x}
よって、BECE=sin45AE/sinxsin45AE/cosx=cosxsinx=cotx=tan(90x)\frac{BE}{CE} = \frac{\sin 45^\circ \cdot AE / \sin x}{\sin 45^\circ \cdot AE / \cos x} = \frac{\cos x}{\sin x} = \cot x = \tan(90^\circ - x) となる。
したがって、BE=CEtan(90x)=(31)tan(90x)BE = CE \tan(90^\circ - x) = (\sqrt{3}-1) \tan(90^\circ - x) である。
BC=BE+CE=(31)tan(90x)+31=(31)(tan(90x)+1)BC = BE + CE = (\sqrt{3}-1) \tan(90^\circ - x) + \sqrt{3}-1 = (\sqrt{3}-1) ( \tan(90^\circ - x) + 1 ) となる。
tanx=ACAB=1tan(90x)\tan x = \frac{AC}{AB} = \frac{1}{\tan(90^\circ - x)} である。
BC=AB2+AC2=1tan2x+1=cot2x+1=1sinxBC = \sqrt{AB^2 + AC^2} = \sqrt{\frac{1}{\tan^2 x} + 1} = \sqrt{\cot^2 x + 1} = \frac{1}{\sin x}
よって、(31)(tan(90x)+1)=1sinx (\sqrt{3}-1) ( \tan(90^\circ - x) + 1 ) = \frac{1}{\sin x}
x=15x = 15^\circを代入すると、
tan(9015)=tan75=2+3\tan(90^\circ - 15^\circ) = \tan 75^\circ = 2 + \sqrt{3}
sin15=624\sin 15^\circ = \frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}
(31)(2+3+1)=(31)(3+3)=33+333=23(\sqrt{3}-1) ( 2+\sqrt{3}+1) = (\sqrt{3}-1)(3+\sqrt{3}) = 3\sqrt{3} + 3 - 3 - \sqrt{3} = 2\sqrt{3}
1sin15=462=4(6+2)62=4(6+2)4=6+2\frac{1}{\sin 15^\circ} = \frac{4}{\sqrt{6}-\sqrt{2}} = \frac{4(\sqrt{6}+\sqrt{2})}{6-2} = \frac{4(\sqrt{6}+\sqrt{2})}{4} = \sqrt{6}+\sqrt{2}

3. 最終的な答え

B=15\angle B = 15^\circ

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