円に内接する四角形ABCDにおいて、$AB=2$, $BC=3$, $CD=1$, $DA=2$である。対角線ACとBDの交点をEとするとき、以下の値を求めよ。 (1) BD (2) BE

幾何学円に内接する四角形トレミーの定理余弦定理相似図形
2025/4/9

1. 問題の内容

円に内接する四角形ABCDにおいて、AB=2AB=2, BC=3BC=3, CD=1CD=1, DA=2DA=2である。対角線ACとBDの交点をEとするとき、以下の値を求めよ。
(1) BD
(2) BE

2. 解き方の手順

(1) BDの長さの求め方
円に内接する四角形ABCDに対して、トレミーの定理を用いると、
ABCD+BCDA=ACBDAB \cdot CD + BC \cdot DA = AC \cdot BD
これに与えられた値を代入すると、
21+32=ACBD2 \cdot 1 + 3 \cdot 2 = AC \cdot BD
2+6=ACBD2 + 6 = AC \cdot BD
ACBD=8AC \cdot BD = 8
次に、余弦定理を用いてACとBDを求める。
ABC=θ\angle ABC = \thetaとおくと、ADC=180θ\angle ADC = 180^{\circ} - \thetaとなる。
ABC\triangle ABCにおいて、
AC2=AB2+BC22ABBCcosθAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos \theta
AC2=22+32223cosθAC^2 = 2^2 + 3^2 - 2 \cdot 2 \cdot 3 \cdot \cos \theta
AC2=4+912cosθAC^2 = 4 + 9 - 12 \cos \theta
AC2=1312cosθAC^2 = 13 - 12 \cos \theta
ADC\triangle ADCにおいて、
AC2=AD2+CD22ADCDcos(180θ)AC^2 = AD^2 + CD^2 - 2 \cdot AD \cdot CD \cdot \cos (180^{\circ} - \theta)
AC2=22+12221(cosθ)AC^2 = 2^2 + 1^2 - 2 \cdot 2 \cdot 1 \cdot (-\cos \theta)
AC2=4+1+4cosθAC^2 = 4 + 1 + 4 \cos \theta
AC2=5+4cosθAC^2 = 5 + 4 \cos \theta
したがって、
1312cosθ=5+4cosθ13 - 12 \cos \theta = 5 + 4 \cos \theta
16cosθ=816 \cos \theta = 8
cosθ=12\cos \theta = \frac{1}{2}
AC2=5+4cosθ=5+412=5+2=7AC^2 = 5 + 4 \cos \theta = 5 + 4 \cdot \frac{1}{2} = 5 + 2 = 7
AC=7AC = \sqrt{7}
ACBD=8AC \cdot BD = 8より、
7BD=8\sqrt{7} \cdot BD = 8
BD=87=877BD = \frac{8}{\sqrt{7}} = \frac{8\sqrt{7}}{7}
(2) BEの長さの求め方
ABE\triangle ABEDCE\triangle DCEは相似であるから、
BEDE=ABCD=21=2\frac{BE}{DE} = \frac{AB}{CD} = \frac{2}{1} = 2
したがって、BE=2DEBE = 2DE
BD=BE+DE=2DE+DE=3DEBD = BE + DE = 2DE + DE = 3DE
DE=13BD=13877=8721DE = \frac{1}{3}BD = \frac{1}{3} \cdot \frac{8\sqrt{7}}{7} = \frac{8\sqrt{7}}{21}
BE=2DE=28721=16721BE = 2DE = 2 \cdot \frac{8\sqrt{7}}{21} = \frac{16\sqrt{7}}{21}

3. 最終的な答え

(1) BD=877BD = \frac{8\sqrt{7}}{7}
(2) BE=16721BE = \frac{16\sqrt{7}}{21}

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