a を正の定数とする。平面上に $\triangle ABC$ と点 $P$ があり、$\vec{AP} + 3\vec{BP} + a\vec{CP} = \vec{0}$ を満たしている。このとき、$\vec{AP} = \frac{\text{ア}}{a+\text{イ}} \vec{AB} + \frac{a}{a+\text{ウ}} \vec{AC}$ である。 (1) 直線 $AP$ と辺 $BC$ の交点を $D$ とする。点 $D$ が辺 $BC$ を 4:3 に内分する点になるのは $a = \text{エ}$ のときである。 (2) $\triangle ABC$ の重心を $G$ とする。$PG$ と $AB$ が平行になるのは $a = \text{オ}$ のときである。このとき、$\triangle ABP$ の面積は $\triangle ABC$ の面積の $\text{カ}/\text{キ}$ 倍である。

幾何学ベクトル三角形内分点重心面積比
2025/6/23

1. 問題の内容

a を正の定数とする。平面上に ABC\triangle ABC と点 PP があり、AP+3BP+aCP=0\vec{AP} + 3\vec{BP} + a\vec{CP} = \vec{0} を満たしている。このとき、AP=a+AB+aa+AC\vec{AP} = \frac{\text{ア}}{a+\text{イ}} \vec{AB} + \frac{a}{a+\text{ウ}} \vec{AC} である。
(1) 直線 APAP と辺 BCBC の交点を DD とする。点 DD が辺 BCBC を 4:3 に内分する点になるのは a=a = \text{エ} のときである。
(2) ABC\triangle ABC の重心を GG とする。PGPGABAB が平行になるのは a=a = \text{オ} のときである。このとき、ABP\triangle ABP の面積は ABC\triangle ABC の面積の /\text{カ}/\text{キ} 倍である。

2. 解き方の手順

まず、AP+3BP+aCP=0\vec{AP} + 3\vec{BP} + a\vec{CP} = \vec{0} を変形して AP\vec{AP}AB\vec{AB}AC\vec{AC} で表す。
AP+3(APAB)+a(APAC)=0\vec{AP} + 3(\vec{AP} - \vec{AB}) + a(\vec{AP} - \vec{AC}) = \vec{0}
(1+3+a)AP=3AB+aAC(1+3+a)\vec{AP} = 3\vec{AB} + a\vec{AC}
(4+a)AP=3AB+aAC(4+a)\vec{AP} = 3\vec{AB} + a\vec{AC}
AP=34+aAB+a4+aAC\vec{AP} = \frac{3}{4+a}\vec{AB} + \frac{a}{4+a}\vec{AC}
したがって、アは3, イは4, ウは4。
(1) 点 DD が辺 BCBC を 4:3 に内分するので、AD=3AB+4AC7\vec{AD} = \frac{3\vec{AB} + 4\vec{AC}}{7} である。点 DD は直線 APAP 上にあるので、AD=kAP\vec{AD} = k\vec{AP} となる実数 kk が存在する。よって、
3AB+4AC7=k(34+aAB+a4+aAC)\frac{3\vec{AB} + 4\vec{AC}}{7} = k(\frac{3}{4+a}\vec{AB} + \frac{a}{4+a}\vec{AC})
37AB+47AC=3k4+aAB+ak4+aAC\frac{3}{7}\vec{AB} + \frac{4}{7}\vec{AC} = \frac{3k}{4+a}\vec{AB} + \frac{ak}{4+a}\vec{AC}
AB\vec{AB}AC\vec{AC} は一次独立なので、
37=3k4+a\frac{3}{7} = \frac{3k}{4+a}
47=ak4+a\frac{4}{7} = \frac{ak}{4+a}
37=3k4+a\frac{3}{7} = \frac{3k}{4+a} より k=4+a7k = \frac{4+a}{7}。これを 47=ak4+a\frac{4}{7} = \frac{ak}{4+a} に代入すると、
47=a4+a4+a7\frac{4}{7} = \frac{a}{4+a} \cdot \frac{4+a}{7}
47=a7\frac{4}{7} = \frac{a}{7}
a=4a = 4
したがって、エは4。
(2) ABC\triangle ABC の重心 GG について、AG=AB+AC3\vec{AG} = \frac{\vec{AB} + \vec{AC}}{3}
PGPGABAB が平行なので、PG=kAB\vec{PG} = k\vec{AB} となる実数 kk が存在する。
PG=AGAP=AB+AC334+aABa4+aAC=(1334+a)AB+(13a4+a)AC\vec{PG} = \vec{AG} - \vec{AP} = \frac{\vec{AB} + \vec{AC}}{3} - \frac{3}{4+a}\vec{AB} - \frac{a}{4+a}\vec{AC} = (\frac{1}{3} - \frac{3}{4+a})\vec{AB} + (\frac{1}{3} - \frac{a}{4+a})\vec{AC}
PG=(4+a93(4+a))AB+(4+a3a3(4+a))AC=(a53(4+a))AB+(42a3(4+a))AC\vec{PG} = (\frac{4+a-9}{3(4+a)})\vec{AB} + (\frac{4+a-3a}{3(4+a)})\vec{AC} = (\frac{a-5}{3(4+a)})\vec{AB} + (\frac{4-2a}{3(4+a)})\vec{AC}
PG\vec{PG}AB\vec{AB} に平行であるためには、AC\vec{AC} の係数が0になる必要がある。
42a3(4+a)=0\frac{4-2a}{3(4+a)} = 0
42a=04-2a = 0
2a=42a = 4
a=2a = 2
したがって、オは2。
このとき、AP=34+2AB+24+2AC=12AB+13AC\vec{AP} = \frac{3}{4+2}\vec{AB} + \frac{2}{4+2}\vec{AC} = \frac{1}{2}\vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{AC}
PG=(253(4+2))AB=318AB=16AB\vec{PG} = (\frac{2-5}{3(4+2)})\vec{AB} = \frac{-3}{18}\vec{AB} = -\frac{1}{6}\vec{AB}
ABP\triangle ABP の面積を求める。点 PP から辺 ABAB に下ろした垂線の足を HH とすると、ABP\triangle ABP の面積は 12ABPH\frac{1}{2} |AB| |PH| である。BCBC を底辺と見たとき高さの比率を考える。ABP\triangle ABP の面積を ABC\triangle ABC の面積を使って表すことを目指す。
A,B,C,PA, B, C, P の位置関係を確認する。AP=12AB+13AC\vec{AP} = \frac{1}{2}\vec{AB} + \frac{1}{3}\vec{AC} より、点 PPABC\triangle ABC の内部に位置する。
SABCS_{\triangle ABC}ABC\triangle ABC の面積とする。
AP=12AB+13AC\vec{AP} = \frac{1}{2} \vec{AB} + \frac{1}{3} \vec{AC} より
SABP=13SABCS_{\triangle ABP} = \frac{1}{3} S_{\triangle ABC}.
したがって、カは1, キは3。

3. 最終的な答え

ア: 3
イ: 4
ウ: 4
エ: 4
オ: 2
カ/キ: 1/3

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