実数 $a$ と $\theta$ に関する方程式 $2\cos2\theta + 2\cos\theta + a = 0$ について、 (1) $t = \cos\theta$ とおき、この方程式を $t$ と $a$ を用いて表す。 (2) この方程式の $0 \le \theta < 2\pi$ の範囲での解 $\theta$ の個数を調べる。

代数学三角関数二次方程式解の個数数式処理
2025/4/10

1. 問題の内容

実数 aaθ\theta に関する方程式 2cos2θ+2cosθ+a=02\cos2\theta + 2\cos\theta + a = 0 について、
(1) t=cosθt = \cos\theta とおき、この方程式を ttaa を用いて表す。
(2) この方程式の 0θ<2π0 \le \theta < 2\pi の範囲での解 θ\theta の個数を調べる。

2. 解き方の手順

(1)
cos2θ=2cos2θ1\cos2\theta = 2\cos^2\theta - 1 であるから、与えられた方程式は
2(2cos2θ1)+2cosθ+a=02(2\cos^2\theta - 1) + 2\cos\theta + a = 0
となる。
t=cosθt = \cos\theta を代入すると
2(2t21)+2t+a=02(2t^2 - 1) + 2t + a = 0
4t2+2t2+a=04t^2 + 2t - 2 + a = 0
したがって、与えられた方程式は 4t2+2t2+a=04t^2 + 2t - 2 + a = 0 と表せる。
(2)
(1) で求めた方程式を tt について解く。
4t2+2t2+a=04t^2 + 2t - 2 + a = 0
t=2±224(4)(2+a)2(4)t = \frac{-2 \pm \sqrt{2^2 - 4(4)(-2+a)}}{2(4)}
t=2±4+3216a8t = \frac{-2 \pm \sqrt{4 + 32 - 16a}}{8}
t=2±3616a8t = \frac{-2 \pm \sqrt{36 - 16a}}{8}
t=1±94a4t = \frac{-1 \pm \sqrt{9 - 4a}}{4}
t=cosθt = \cos\theta であり、 0θ<2π0 \le \theta < 2\pi なので、 1t1-1 \le t \le 1 である。
θ\theta の個数を調べる。
t=1±94a4t = \frac{-1 \pm \sqrt{9 - 4a}}{4} について、
(i) 1+94a4>1\frac{-1 + \sqrt{9-4a}}{4} > 1 または 194a4<1\frac{-1 - \sqrt{9-4a}}{4} < -1 のとき、解 θ\theta は存在しない。
(ii) 1+94a4=1\frac{-1 + \sqrt{9-4a}}{4} = 1 のとき、 94a=5\sqrt{9-4a} = 5 より 94a=259-4a = 25, 4a=164a = -16, a=4a=-4. t=1t=1 のとき θ=0\theta = 0。解 θ\theta は1個。
194a4=1\frac{-1 - \sqrt{9-4a}}{4} = -1 のとき、 94a=3\sqrt{9-4a} = 3 より 94a=99-4a = 9, a=0a=0. t=1t=-1 のとき θ=π\theta = \pi。解 θ\theta は1個。
(iii) 1+94a4=1\frac{-1 + \sqrt{9-4a}}{4} = -1 のとき、 94a=3\sqrt{9-4a} = -3 となり、これはありえない。
194a4=1\frac{-1 - \sqrt{9-4a}}{4} = 1 のとき、 94a=5\sqrt{9-4a} = -5 となり、これはありえない。
(iv) 1<194a4<1+94a4<1-1 < \frac{-1 - \sqrt{9-4a}}{4} < \frac{-1 + \sqrt{9-4a}}{4} < 1 のとき、cosθ=t\cos\theta = t を満たす θ\theta は、0θ<2π0 \le \theta < 2\pi で、tt1<t<1-1 < t < 1 のとき、2個存在する。したがって、このとき解 θ\theta は2個または4個存在する。
(v) 1+94a4=1\frac{-1 + \sqrt{9-4a}}{4} = 1 かつ 1<194a4<1-1 < \frac{-1 - \sqrt{9-4a}}{4} < 1 のとき、解 θ\theta は3個。
(vi) 194a4=1\frac{-1 - \sqrt{9-4a}}{4} = -1 かつ 1<1+94a4<1-1 < \frac{-1 + \sqrt{9-4a}}{4} < 1 のとき、解 θ\theta は3個。

3. 最終的な答え

(1) 4t2+2t2+a=04t^2 + 2t - 2 + a = 0
(2)
(i) a>2a > 2 のとき、解は0個
(ii) a=2a = 2 のとき、解は1個
(iii) 0<a<20 < a < 2 のとき、解は2個
(iv) a=0a = 0 のとき、解は3個
(v) a<0a < 0 のとき、解は2個

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