三角形ABCにおいて、辺BCを1:2に内分する点をD、辺CAを2:1に内分する点をEとする。線分AD、BEの交点をFとする。三角形ABCの面積をSとするとき、以下の問いに答える。 (1) ED:AB と AF:FD および BF:FE を求める。 (2) 三角形ABDの面積と三角形ABFの面積をSを用いて表す。

幾何学三角形面積メネラウスの定理チェバの定理内分
2025/4/10

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、辺BCを1:2に内分する点をD、辺CAを2:1に内分する点をEとする。線分AD、BEの交点をFとする。三角形ABCの面積をSとするとき、以下の問いに答える。
(1) ED:AB と AF:FD および BF:FE を求める。
(2) 三角形ABDの面積と三角形ABFの面積をSを用いて表す。

2. 解き方の手順

(1) ED:ABについて
メネラウスの定理を三角形ADCと直線BEに適用すると、
AEECCBBDDFFA=1\frac{AE}{EC} \cdot \frac{CB}{BD} \cdot \frac{DF}{FA} = 1
2131DFFA=1\frac{2}{1} \cdot \frac{3}{1} \cdot \frac{DF}{FA} = 1
DFFA=16\frac{DF}{FA} = \frac{1}{6}
よって AF:FD=6:1AF:FD = 6:1
チェバの定理を三角形ABCに適用すると、
BDDCCEEAAFFB=1\frac{BD}{DC} \cdot \frac{CE}{EA} \cdot \frac{AF}{FB} = 1
BDDCCEEAAFFB=1212AFFB=1\frac{BD}{DC} \cdot \frac{CE}{EA} \cdot \frac{AF}{FB} = \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{2} \cdot \frac{AF}{FB} = 1
AFFB=4\frac{AF}{FB} = 4
メネラウスの定理を三角形BCEと直線ADに適用すると、
CDDBBAAEEFFC=1\frac{CD}{DB} \cdot \frac{BA}{AE} \cdot \frac{EF}{FC} = 1
21BAAEEFFC=1\frac{2}{1} \cdot \frac{BA}{AE} \cdot \frac{EF}{FC} = 1
21AB2EFFC=1\frac{2}{1} \cdot \frac{AB}{2} \cdot \frac{EF}{FC} = 1
ABAE=BAAE=BAAE=BAEA\frac{AB}{AE} = \frac{BA}{AE} = \frac{BA}{AE} = \frac{BA}{EA}
EDAB\frac{ED}{AB} を求める。
三角形 CAEと直線 BD にメネラウスの定理を適用する。
CBBDDFFAAEEC=1\frac{CB}{BD} \cdot \frac{DF}{FA} \cdot \frac{AE}{EC}=1
31DFAF21=1\frac{3}{1} \cdot \frac{DF}{AF} \cdot \frac{2}{1}=1
6DFAF=16\frac{DF}{AF}=1
DFAF=16\frac{DF}{AF} = \frac{1}{6}
AF:FD=6:1AF:FD=6:1
三角形 CBDと直線 AEにメネラウスの定理を適用する。
CAAEEFFBBDDC=1\frac{CA}{AE} \cdot \frac{EF}{FB} \cdot \frac{BD}{DC}=1
32EFFB12=1\frac{3}{2} \cdot \frac{EF}{FB} \cdot \frac{1}{2}=1
34EFFB=1\frac{3}{4} \cdot \frac{EF}{FB}=1
EFFB=43\frac{EF}{FB}=\frac{4}{3}
BF:FE=3:4BF:FE=3:4
三角形 CABと直線 EDにメネラウスの定理を適用する。
AEECCDDBBFFA=1\frac{AE}{EC} \cdot \frac{CD}{DB} \cdot \frac{BF}{FA} = 1
2121BFFA=1\frac{2}{1} \cdot \frac{2}{1} \cdot \frac{BF}{FA} = 1
BFFA=14\frac{BF}{FA} = \frac{1}{4}
三角形 EADと直線BCにメネラウスの定理を適用する。
ECCAABBDDFFE=1\frac{EC}{CA} \cdot \frac{AB}{BD} \cdot \frac{DF}{FE} = 1
13ABBDDFFE=1\frac{1}{3} \cdot \frac{AB}{BD} \cdot \frac{DF}{FE} = 1
13AB1DFFE=1\frac{1}{3} \cdot \frac{AB}{1} \cdot \frac{DF}{FE} = 1
EDDCCBBAAFFE=1\frac{ED}{DC} \cdot \frac{CB}{BA} \cdot \frac{AF}{FE} = 1
EDAB\frac{ED}{AB}を求める
三角形ABCについて、AB=c, BC=a, CA=bとすると、D, Eはそれぞれ辺BC, CAを1:2, 2:1に内分する点なので
AD=2AB+AC3=2c+b3\vec{AD} = \frac{2\vec{AB} + \vec{AC}}{3} = \frac{2\vec{c}+\vec{b}}{3}
BE=BA+2BC3=c+2(ac)3=2a3c3\vec{BE} = \frac{\vec{BA} + 2\vec{BC}}{3} = \frac{-\vec{c}+2(\vec{a}-\vec{c})}{3} = \frac{2\vec{a}-3\vec{c}}{3}
AF=kAD,BF=lBE\vec{AF}=k\vec{AD}, \vec{BF}=l\vec{BE}とすると、
OF=OA+kAD=(1k)OA+kOD=OB+lBE=(1l)OB+lOE\vec{OF}=\vec{OA}+k\vec{AD} = (1-k)\vec{OA} + k\vec{OD} = \vec{OB}+l\vec{BE} = (1-l)\vec{OB} + l\vec{OE}
ED=ADAE\vec{ED} = \vec{AD} - \vec{AE}
=2AB+AC323AC= \frac{2\vec{AB} + \vec{AC}}{3} - \frac{2}{3}\vec{AC}
=2ABAC3= \frac{2\vec{AB} - \vec{AC}}{3}
EDAB=132ABACAB\frac{ED}{AB}=\frac{1}{3} \frac{2AB - AC}{AB}
求めるものはED : AB なので、ABを基準としたときにEDがどのくらいの割合になるかを求める必要がある。
ED=13ACED = \frac{1}{3}AC
点EからBCに平行な直線を引くと、ABとの交点をGとすると、
△AGE ∽ △ABCで、AE:AC = 2:3なので、AG:AB = 2:3
したがって、EG = 23BC\frac{2}{3}BC
CDBC=23\frac{CD}{BC} = \frac{2}{3}なので、EG : CD = BC * 23\frac{2}{3} : BC * 23\frac{2}{3} = 1 : 1
よって、四角形EDCGは平行四辺形なので、ED = GC = 13AB\frac{1}{3}AB
ED : AB = 1 : 3
AF:FD = 6:1
BF:FE = 3:4
(2) 三角形ABDの面積について
三角形ABCにおいて、BD:DC = 1:2なので、
ABD=13S\triangle ABD = \frac{1}{3} S
三角形ABFの面積について
ABE=23S\triangle ABE = \frac{2}{3} S
ABF=37ABE=3723S=27S\triangle ABF = \frac{3}{7} \triangle ABE = \frac{3}{7} \cdot \frac{2}{3} S = \frac{2}{7} S

3. 最終的な答え

ED : AB = 1 : 3
AF : FD = 6 : 1
BF : FE = 3 : 4
三角形ABD = 13S\frac{1}{3} S
三角形ABF = 27S\frac{2}{7} S

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